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AIが市民の声を整理・分析 GovtechスタートアップのPoliPoliが岐阜市で政策立案支援の実証実験を開始

AIが市民の声を整理・分析 GovtechスタートアップのPoliPoliが岐阜市で政策立案支援の実証実験を開始

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Govtechスタートアップの株式会社PoliPoliは、岐阜市と連携し、市民の声を政策立案により効果的に反映するための実証実験を開始した。今回の取り組みでは、行政向け政策共創プラットフォーム「PoliPoli Gov」にAI機能を搭載した「PoliPoli Gov(AI β版)」を活用し、市民から寄せられる意見の収集・分類・要約・洞察抽出を支援する。

実証実験は、2026年5月12日から5月31日まで実施。「『幸せを感じられるまち』を共につくる岐阜市」をテーマに、岐阜市に在住・在勤・在学する人々から幅広い意見を募集する。市民はオンライン上で自由にアイデアや課題意識を投稿できるほか、他者のコメントに「いいね」を付けることも可能だ。

従来の行政における広聴活動では、大量の自由記述データの整理や分析に時間と人的コストがかかることが課題だった。一方で、住民の潜在ニーズや生活実感を政策へ反映する重要性は年々高まっている。今回の実証では、AIを活用することで、これまで見落とされがちだった市民の声を可視化し、政策形成へ活かすことを目指す。

「政策共創プラットフォーム」として行政DXを推進

「PoliPoli Gov」は、住民と行政がオンライン上で対話しながら政策を共創するためのサービスだ。行政側が政策テーマや課題を提示し、それに対して住民が意見や提案を投稿。PoliPoliが投稿内容を分析し、行政が政策立案の参考情報として活用する仕組みとなっている。

近年、行政分野ではEBPM(Evidence Based Policy Making/証拠に基づく政策立案)の重要性が高まっている。しかし、実際の自治体現場では、市民の声を体系的に分析・活用する仕組みが十分に整っていないケースも多い。

こうしたなか、生成AIや自然言語処理技術を活用した行政DXへの期待が高まっている。今回の実証では、単なる意見収集にとどまらず、データ分析のワークフローそのものを整理・効率化することで、政策立案プロセス全体の高度化を図る点が特徴だ。

また、市民がオンラインで気軽に行政へ意見を届けられる仕組みを整備することで、行政参加のハードルを下げる狙いもある。PoliPoliによると、日本では「自らの意見が社会に反映されていない」と感じる国民の割合が7割を超えるという。こうした“政治的無力感”とも言える課題に対し、デジタルを活用した新たな広聴インフラの構築が求められている。

AI時代の自治体経営へ——全国展開も視野

PoliPoliは今回の実証で得られた知見をもとに、「PoliPoli Gov」の機能を順次アップデートしていく方針だ。今後は、各自治体における戦略策定や政策立案を支援する「政策共創インフラ」としての価値向上を目指し、他自治体との連携・導入も進めるとしている。

自治体における生成AI活用は、議事録作成や問い合わせ対応などの業務効率化領域から広がりを見せている。一方で、今回のように「市民参加」や「政策形成」にAIを活用する動きは、国内ではまだ発展途上だ。

人口減少や地域課題の複雑化が進むなか、自治体には限られたリソースで多様な住民ニーズへ対応することが求められている。AIを活用した市民参加型の政策形成は、行政運営のあり方そのものを変える可能性を秘めている。

PoliPoliと岐阜市による今回の取り組みは、行政DXの次なるフェーズとして、“AIと市民参加による政策共創”の実現可能性を探る実証として注目されそうだ。

関連リンク:プレスリリース

(TOMORUBA編集部) 

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