ローソン、フードシェアリング「TABETE」を導入 コンビニで食品ロス削減の実証実験を開始
株式会社コークッキングが運営するフードシェアリングサービス「TABETE(タベテ)」は、コンビニ大手のローソンと連携し、2026年5月11日より食品ロス削減に向けた実証実験を開始する。対象店舗は「ナチュラルローソン 六本木ヒルズ店」と「ローソン TOC大崎店」の2店舗で、販売期限が近づいた弁当や惣菜、パン、デザートなどを「TABETE」アプリ上で販売する。
今回の取り組みでは、ユーザーがアプリ上で対象商品を選択し、通常価格の50%オフで購入した上で店舗受け取りを行う仕組みを採用。食品ロス削減と来店促進の両立を目指す。
コンビニ業態で“フードシェアリング”の可能性を検証
「TABETE」は、まだ安全かつおいしく食べられるにもかかわらず、販売期限の接近などによって廃棄リスクを抱えた食品を、ユーザーとマッチングするフードシェアリングサービスだ。パン店やホテル、飲食店、スーパーなど幅広い業態で導入されており、2026年5月時点で約126万人のユーザー、約3,300店舗が利用している。
今回の実証実験の特徴の一つは、「コンビニ業態」におけるフードシェアリングの最適化を検証する点にある。これまで「TABETE」では、受け取り時まで中身が分からない“福袋型”の販売形式が主流だった。しかし、コンビニ利用者の購買行動に合わせ、今回はユーザー自身が商品を個別に選べる仕組みを導入した。
利用者は「半額で購入できるお得感」に加え、「自分が欲しい商品を選べる」という体験価値を得られる。日常的に利用されるコンビニならではの購買スタイルに合わせることで、食品ロス削減効果の最大化を狙う考えだ。
また、実証期間中にはユーザーの意見も収集し、従来の福袋型との併売についても検討していくという。
“廃棄削減”だけでなく来店促進効果も測定
本実証実験では、単なる値引き販売としてではなく、店舗経営への効果も含めて定量的な検証を行う。
主な指標としては、対象商品の廃棄量や廃棄金額の変化を測定する「食品ロス削減効果」に加え、「TABETE」経由で来店した新規客数や、店舗全体の売上への波及効果などの「来店促進効果」も評価対象となる。
近年、食品ロス問題への社会的関心は高まっており、企業に対しても環境配慮型の取り組みが求められている。一方で、小売現場では人手不足やオペレーション負荷の問題もあり、食品ロス対策をどのように現場運用へ落とし込むかが課題となっている。
今回の取り組みでは、店舗側の負担を抑えながら、廃棄削減と収益改善を両立できる運用モデルの構築を目指す。コークッキングは、実証結果を踏まえ、対象店舗の拡大可能性についても検討していく方針だ。
“やさしい消費”を支えるフードシェアリングの広がり
食品ロス削減は、環境負荷低減やサステナビリティ推進の観点からも重要性が増している。消費者側でも、「お得に購入しながら社会課題解決に参加したい」というニーズが広がりつつある。
「TABETE」は、こうしたニーズを背景に成長してきたサービスだ。店舗は廃棄を減らしながら売上機会を確保でき、ユーザーは通常より安価に食品を購入できる。さらに、食品ロス削減という社会貢献にも参加できる点が支持を集めている。
コンビニは日常生活に最も近い小売インフラの一つであり、全国規模で膨大な商品を扱う。今回のローソンとの実証実験は、フードシェアリングがコンビニという巨大市場へ本格的に広がる可能性を示す取り組みとして注目されそうだ。
関連リンク:プレスリリース
(TOMORUBA編集部)