JR東日本×アリススタイル 駅で借りて駅で返す新サービス「プレンタ」登場——身軽な列車旅の実現へ
2025年3月13日より、JR東日本グループは「駅で借りて駅で返す」新たなレンタルサービス「プレンタ」を東京駅で開始する。このサービスは、JR東日本物流とシェアリングプラットフォームを手掛けるアリススタイルが、JR東日本スタートアッププログラムの実証実験を経て本格導入するものだ。
「プレンタ」は、旅行者やビジネスパーソンに向け、旅先や移動中に便利なアイテムを貸し出すことで、「手ぶらで快適な移動」をサポートすることを目的としている。旅行バッグの一時利用や、観光中に役立つアイテムの貸し出しなど、利用者のニーズに合わせたサービスを提供。JR東日本が推進する「JRE手ぶら旅」の一環として、今後さらに取扱商品や拠点の拡大が予定されている。
「プレンタ」のサービス概要
「プレンタ」は、東京駅地下1階のBAGGAGE STORAGE +（有人カウンター：9:30〜20:00）と、マルチエキューブ（ロッカー：初電〜終電）にて、さまざまなアイテムの貸し出しを行う。利用者は、専用予約サイトを通じて事前に予約し、指定の場所で受け取り・返却が可能だ。貸出時間は最大72時間で、利用時間に応じた料金体系が採用されている。
レンタル可能な商品は、旅行やビジネスシーンで役立つアイテムを中心に取り揃えており、例えば以下のようなものがある。
スーツケースやトラベルバッグ
カメラやスマートフォン用三脚
モバイルバッテリー
雨具や防寒具
アウトドア用品
手軽に借りられ、使い終わったら駅で返却できるため、余計な荷物を持ち歩く必要がなくなるのが最大のメリットだ。
「JRE手ぶら旅」との連携
「プレンタ」は、JR東日本グループが推進する「JRE手ぶら旅」サービスの一環として展開される。「JRE手ぶら旅」は、旅行者の利便性向上を目的とした取り組みであり、以下のような既存サービスとも連携している。
手荷物配送サービス
ホテルや空港への当日配送を行い、手荷物を持たずに移動できるサービス。
多機能ロッカー「マルチエキューブ」
予約・預入・受取・発送の機能を備えたロッカーで、通勤や旅行時の荷物管理がスムーズに。
ベビーカーのレンタル「ベビカル」
全国240か所以上で展開中の予約可能なベビーカーレンタルサービス。
これらのサービスと「プレンタ」を組み合わせることで、観光・ビジネス利用者にとって、より快適でスマートな移動環境が実現される。
JR東日本グループの「Beyond the Border」が目指す未来
JR東日本グループは、長期的なビジョンとして「Beyond the Border」を掲げ、移動をより自由で快適なものにすることで、すべての人々の生活の質向上を目指している。「プレンタ」もその一環として、鉄道利用者の利便性向上に貢献し、駅の新たな活用方法を提案する。
特に、近年の旅行スタイルの変化や、シェアリングエコノミーの普及により、荷物を「持たない」選択肢が求められている。こうしたニーズに応える形で、「プレンタ」は駅を拠点とした新たなモビリティサービスの可能性を広げていく。
「プレンタ」は、まず東京駅でサービスを開始し、今後は他の主要駅にも展開される予定だ。また、取り扱い商品の拡充や、他の手ぶら旅サービスとのさらなる連携も視野に入れている。これからの鉄道旅は、「荷物を持ち運ぶ」時代から「必要なものをその場でレンタルする」時代へと変化していく。旅行や出張時の「身軽さ」を重視する人々にとって、「プレンタ」は新たな移動スタイルのスタンダードになるかもしれない。
関連リンク：プレスリリース
（TOMORUBA編集部）
