JR東日本×JR東日本スタートアップ×おてつたび、「大人の休日倶楽部」と連携 アクティブシニアの新しい旅の形「お手伝い×鉄道旅」を創出
地域の短期労働と旅を掛け合わせたマッチングサービス『おてつたび』を運営する株式会社おてつたびは、東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)およびJR東日本スタートアップ株式会社との協業を発表した。採択された「JR東日本スタートアッププログラム 2025 春」を通じ、JR東日本のシニア会員組織である「大人の休日倶楽部」と連携し、50〜70代のシニア層を対象とした「鉄道旅×就労×交流」という新しい旅行体験を創出する。
沿線活性×関係人口創出──両者のビジョンが一致
おてつたびは、宿泊業・農業・観光事業者などが抱える繁忙期の人手不足課題に対し、短期の就労と旅を組み合わせた滞在型体験を提供してきた。東日本エリアでは参加者の93.2%が県外からの訪問者であり、約8割が「おてつたびがなければその地域に行かなかった」と回答。単なる求人ではなく“地域へ人の流れをつくる仕組み”として機能している。
一方JR東日本は、鉄道利用の創出と沿線地域の持続的な活性化を重点テーマに掲げており、アクティブシニア層における旅の動機形成は重要課題となっていた。今回の協業は、両者が持つ資産──“旅のネットワーク”と“地域で働く滞在型体験”が結びついた格好だ。
「入門講座」「会員プロモーション」で参加障壁を解消
協業では、シニア世代の参加を後押しする2つの仕組みを整備する。
「大人の休日倶楽部」会員向け情報提供
→ おてつたびのモデルや実際の募集案件を紹介し、旅と就労が融合した新しい旅の選択肢を提示する。
シニア向け「おてつたび入門講座」
→ 「働けるか不安」「どんな環境?」といった心理的ハードルを解消し、安心して第一歩を踏み出せるサポートを行う。
既に福島県「旅館大黒屋」や宮城県「湯元不忘閣」などが先行事例として稼働しており、参加者からは「温泉が生活の一部になる幸福感」「賄いが楽しみ」「地域の人との距離が近い」といった声が寄せられている。
シニア活躍の新モデルとして期待
健康寿命の延伸、人生100年時代、定年後の生きがい不足──社会課題が深まる中、本取り組みは“働きながら旅する・地域と繋がる”という新しいライフスタイルを提示する。
また、本取り組みは2025年11月より実証を開始し、12月4日にJR新宿駅 LUMINE 0にて開催予定の「JR東日本スタートアッププログラム DEMO DAY」にて詳細が披露される。
“旅の目的地が観光地から地域の仕事場へ”――。
鉄道と働く旅が交わることで、シニアの生きがいと地域課題解決が同時に進む、新たな社会モデルが動き出した。
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(TOMORUBA編集部)