AIメンタルパートナー「アウェアファイ」を提供するAwarefy、シリーズAラウンドで4億円の資金調達を達成
AIメンタルパートナーアプリ「アウェアファイ」を提供する株式会社Awarefyが、シリーズAラウンドで約4億円の資金調達を実施した。この調達は、リード投資家であるDBC1号投資事業有限責任組合を中心に行われ、既存株主からの追加出資も含まれる。同社の主力製品である「アウェアファイ」は、心理学と最先端AI技術を融合した革新的なサービスで、多くのユーザーの心の健康を支えている。
「アウェアファイ」の概要
AIメンタルパートナーアプリ「アウェアファイ」は2020年のリリース以来、継続的なアップデートを重ねながら急成長を遂げている。特に、2023年にリリースしたAIチャットボット機能や、2024年5月のAIレコメンド機能の導入によりユーザーエンゲージメントが飛躍的に向上。公式キャラクター「ファイさん」とのチャット数は、直近半年で300万件を突破するなど、ユーザーとの対話型サポートが人気を集めている。
累計ダウンロード数が70万を超える同アプリは、認知行動療法やマインドフルネスを基盤に、心の健康を支援する300種類以上のコンテンツを提供。AI技術を駆使した対話機能やストレス管理ツールなど、実践的かつ多彩な機能がユーザーの生活に寄り添っている。
資金調達の背景と今後の展望
今回の資金調達は、「アウェアファイ」のAI技術強化だけでなく、2025年に予定されているリアル拠点の運営にも活用される。この新たな取り組みにより、AIの力を活かしたメンタルヘルス支援をアプリだけでなく、多様な形で提供する計画だ。例えば、認知行動療法に基づいたプログラムの実施や心理の専門スタッフによる面談サービスなど、より包括的な支援が実現する。
この動きについて、Awarefy CEOの小川氏は「生成AIのさらなる活用や施設運営を通じ、『アウェアファイ』は新たなステージへと進化します。より多くの方に安心して利用していただけるサービスを提供し、社会全体のメンタルヘルス向上に貢献していきたい」とコメントしている。
投資家の期待と協力体制
リード投資家のDBC1号投資事業有限責任組合代表パートナー・伊東氏は、「現代社会の複雑な課題に対応する『アウェアファイ』の取り組みは、メンタルヘルスケアの新たな可能性を切り開く」と期待を寄せている。また、GENDA Capitalの淵江大道氏も、「エンターテイメントとメンタルヘルスの共通点を活かし、GENDAのノウハウ提供を通じて支援したい」と述べ、業界横断的な成長支援が期待されている。
社会的課題への挑戦と安全性の更なる強化
メンタルヘルス課題が深刻化する日本社会において、生成AIの活用が注目される一方、依存性や誤情報といったリスクも指摘されている。その中で、安全で価値あるサービス提供のために公認心理師や臨床心理士といった専門資格を持つチームを組成し、さらに大学との共同研究や新設した「AIメンタルヘルスケア協会」を通じて、科学的エビデンスに基づく安心なサービス運営に力を入れている。
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(TOMORUBA編集部)