フェムテック事業を展開するFlora、シリーズA約1.5億円の資金調達
フェムテック事業を展開するベンチャー企業、Flora株式会社は、今後の事業拡大のため、豊田通商、株式会社フェニクシーの運営する「toberuファンド1号投資事業有限責任組合」等からの第三者割当増資、並びにみずほ銀行からの融資を受け入れ、シリーズAラウンドにて累計約1.5億円の資金調達完了した。
併せて、日本を代表するトヨタグループの豊田通商と資本業務提携を行い、現場作業に従事する女性の健康と働きやすさを推進するサービス開発・展開の開始を発表するという。Floraはこれまで、金融機関や保険会社などのデスクワーカーを中心にサービスを展開してきたが、今回の資本業務提携を契機に、フェムテック業界で世界に先駆けて現場作業に特化したサポートまでサービスを拡張し、日本や東南アジアでのジェンダード・イノベーションを推進するという。
資金調達概要
調達方法:第三者割当増資、融資
株主:<既存>toberuファンド1号、<新規>豊田通商、篠原秀典氏、長島章氏
融資:みずほ銀行など
資金用途:サービス拡張、製造業への進出、海外展開の準備
調達資金の使途
Floraは、AIとデータを活用し、一般女性向けの『flora app』、働く女性をターゲットとした『flora biz』を提供する。女性には月経、男性には更年期など、多様な性別特有の健康課題が存在する中で、それらがキャリアやパフォーマンスへ影響を及ぼしている。今回、調達した資金は、特に働く人々の性別特有課題を解決し、誰もが最善のパフォーマンスを発揮できる社会を実現するために、『flora app』『flora biz』の機能拡張に充てる予定だという。法人向けサービスの『flora biz』は女性の健康課題に対するリテラシーの向上、パーソナライズされた窓口、組織ごとの環境改善に必要なツールをひとつへ集約したサービスで、ローンチから1年で50社以上に導入されてきた。更なる展開のため、AIエンジニア、データサイエンティスト、PDM、デザイナーなどのプロダクト職の採用や、セールス・CSメンバーの強化に取り組むという。
実績と今後の展望
Floraは「フェムテックビッグデータ」を構築し、女性一人ひとりの「なりたい自分」を実現するための手助けを行う。思春期から更年期までを包括的にサポートすることにより、女性の自発的な社会進出だけでなく、一生の健康や生活データを蓄積・利活用し、行政、個人、法人、科学機関や病院といったステークホルダーを繋げるインフラ構築を目指している。 2023年には『flora app』の個人ユーザーは8万人を突破し、蓄積できたデータが60万件を突破、従業員の社内利用や新規事業開発支援で導入している社数は50社以上となり、今後も増加する見込みであるという。性別特有の健康課題は、ヘルスケア領域の中でもニッチな業界として認識されてきた。Floraはこれまで重視されてこなかったこのような課題を、データの力で可視化し、ヘルスケア領域でのプレゼンスを向上させると共に、AIの力で一人一人に最適なソリューションを届ける。今後の展望として、グローバルに拠点を持つ豊田通商と提携し、これまでにない日本を代表するグローバルフェムテック企業として、ジェンダード・イノベーションのインフラ構築を目指すという。
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