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【突撃!インキュベーション施設 ~オープンイノベーションはここで開花する! 第3弾「ダイアゴナルラン東京」~】

【突撃!インキュベーション施設 ~オープンイノベーションはここで開花する! 第3弾「ダイアゴナルラン東京」~】

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こんにちは。eiicon松尾(写真左)です!

ダイアゴナルランポーズ!?今日は、松尾の無茶な写真リクエストにも嫌な顔一つせずお付き合いいただいた優しい岩田さん(写真右)に突撃!本当に有難うございます!!このポーズの意味も後程インタビューの中で!

さあ、やってまいりました第三弾!

昨今、次々とオープンしているインキュベーション施設・コワーキングスペース。その中でも特に、オープンイノベーションを意識されたスペースに突撃取材し、連載しているこのシリーズ。今年もどんどんお届けしてまいります!

(第一弾 → 官連携の結節点を目指す「SENQ霞が関」 https://eiicon.net/articles/342

(第二弾 → 世界各国100か所に急展開する「SPACES」 https://eiicon.net/articles/370

             

今回は、2017年4月に八重洲にオープンした『DIAGONAL RUN TOKYO(ダイアゴナルラン東京)』。なんと地銀初のコワーキングスペースとして、福岡銀行、熊本銀行、親和銀行を傘下にもつ、ふくおかフィナンシャルグループが「東京と地方が交差する場所」をテーマに運営しております。 

――なぜダイアゴナルラン東京が生まれたのか、ここ東京でどのような地方連携が行われているのか、その裏側に迫りたいと思います!

ダイアゴナルラン東京 ゼネラルマネージャー 岩田さん登場!

▲ダイアゴナルラン東京 ゼネラルマネージャー 岩田祐一郎さん

新卒で福岡銀行入社。本店営業・人事を経由し、2017年4月ダイアゴナルラン東京オープンと共にジョイン。

eiicon松尾 : 岩田さん、はじめまして。地銀初のコワーキングスペースということで、はじめに立ち上げたきっかけを教えてください!

ダイアゴナルラン岩田さん : ふくおかフィナンシャルグループは、地域に根差した銀行として、既存事業領域における持続的な成長はもちろんですが、これからの10年先、20年先を見据えると、今までとは異なる非連続な分野での成長にもチャレンジしたいという強い思いがありました。

そんな中で、「iBankマーケティング(以下、iBank社)」という社内ベンチャーで新規ビジネスに取り組んだことがきっかけとなり、ベンチャーをはじめとする様々な方々と接点を持ちたいと思ったことが背景になります。

eiicon松尾 : 社内ベンチャー!興味あります!(興奮) どんなことをやっているのですか?

ダイアゴナルラン岩田さん : 銀行は、数百万の個人のお客様と数十万の法人のお客様とお取引があるのですが、実は、個人のお客様を法人のお客様に紹介するといった仕組みがないんです。

そこでiBank社では、個人のお客様のニーズや興味・関心事を分析して、最適なご提案ができないか?という仕組み作りにチャレンジしています。

具体的には、自社で開発・運営しているWallet+(ウォレットプラス)というマネーアプリに『目的預金』というサービスがあるのですが、指先1つで、銀行のリアルな口座から、スマホのバーチャル口座にお金を移して、「車」「旅行」「プレゼント」といった様々なカテゴリーから自分だけの名前を付けた口座でお金を貯めることができるんです。

お金に「色(=目的)」がつくことで、例えば、「車」の購入に向けてお金をためているお客様には、銀行と取引のあるカーディーラー(法人のお客様)からクーポンや特別なプランをご提供するといったことができるようになるわけです。

eiicon松尾 : おおー。なるほど個人ユーザーを向いたサービスですね。私も、旅行口座つくりたいです!それで南の島いきたいですー♪

ダイアゴナルラン岩田さん : 南の島……。ははは。(乾いた笑い)

まさにそういった個人の志向を把握すること、つまり、個人のお客様の興味・関心事や、カテゴリーごとの貯蓄額など銀行単独ではこれまで手に入れることができなかった様々な情報を得ることができるようになりました。

そこに、銀行が従来から持っていた情報を掛け合わせることで、これまでとは異なる新しいビジネスチャンスが生まれてくると考えています。

このような新規ビジネスに取り組む過程で、銀行があまり得意ではない分野、例えばアプリの開発や、マーケティング分野の知見を持つ人や企業(ベンチャー)に会いたいな……と思うことが多々ありました。

出会いたい人と出会える「場」をつくりたいと思うようになったことが、ダイアゴナルラン東京立ち上げの原動力ですね。

eiicon松尾 : 新規ビジネスに挑戦する中で、自社の強みだけでなく、足りない分野、共創したいパートナーの顔が見えてきたということですね……なんと……オープンイノベーション!

ダイアゴナルラン岩田さん : おっしゃる通りです!

自社の強みを今までと異なる領域で活かすためには、異なる分野の知見をもつパートナーとの共創が不可欠でした。そのため、我々自身、毎週福岡から東京へ出向いてパートナー候補となるスタートアップさんと会う……ということを繰り返しました。共創パートナーを探すことに苦労をした経験から同じく地方から東京に出て仕事をする方々の場所となればと考えました。

一方で地方銀行なので、地方に情報を還元するという目的で地方と東京、地方と地方をつなぐ場にしたいという考えもあります。

eiicon松尾 : なるほど!だからここダイアゴナルラン東京のテーマが「東京と地方が交差する場所」なんですね!

ダイアゴナルラン岩田さん : そうなんです。この施設名にある「ダイアゴナルラン」という言葉の意味も、サッカー用語でフィールドを斜めに走り、新しいスペースを生み出して得点につなげるという意味がありまして。

ロゴには47本の縦線が入っているのですが、福岡・九州という枠も飛び越えて、47都道府県を斜めに動いて新しいものや、新たな出会いを生み出し、それを地方につなげていきたいという意味を込めました。

eiicon松尾 : ふぉー!それがダイアゴナルランポーズに隠された意味だったのですね。

「東京と地方が交差する場所」を目指すダイアゴナルラン東京

eiicon松尾 : オープンされてもうすぐ1年となりますが、今はどのような企業が集う場となっていますか?

ダイアゴナルラン岩田さん : 福岡・九州だけではなく、東京はもちろん、北海道・長野・新潟など色んな地域の方にご利用いただけています。

また金融だけでなく、福祉・食品などの業界や、マーケティング・デザイナーの方など、様々な業界・業種の方や、各地方の自治体も集まっていただき、徐々に僕らが目指していた姿になりつつあります。

eiicon松尾 : すごい!!狙い通りということですね。

各地方・様々な業種の方が集まる中で、どのような取り組みをされているのですか?

ダイアゴナルラン岩田さん : 特徴的なものですと、昨年12月にスタートアップ都市推進協議会主催のイベントを開催して頂いたのですが、青森市・横須賀市・広島県、福岡市など全国8つの自治体と、各地区を代表するスタートアップ企業にお越し頂き、総勢24社によるピッチとネットワーキングの機会を設けました。

福岡市長をはじめ3市長も参加し、来場者が200名を超える非常に盛り上がったイベントでした。

あとは、「リトル○○シリーズ」という若い世代の県人会的なイベントも開催しています。例えば、「リトルアキタ」であれば、秋田のお酒・お料理を提供して、秋田の出身・興味がある方が集まって、コミュニティをつくっていただく。自治体の方も入ってきて、移住のご相談をライトにできたりもします。

eiicon松尾 : 実は松尾は神戸出身なのですが、リトルコウベとして神戸牛を食す会はどうですか♪?

ダイアゴナルラン岩田さん : そうですね、ぜひ(笑)

実際に、ダイアゴナルランを案内していただきました!

▼芝生のスペースもあり、普段のオフィスとは異なる環境で自由な発想でビジネスを考える場としても最適。

開放的な芝生スペースが魅力で、実はeiiconでもアイデアソンなどで何度かお世話になっています♪

eiicon松尾 : 芝生にテント!ここで密談しませんか岩田さん!さっきのリトルコウベの件ですが……(コソコソ)

eiicon松尾 : あ!!サッカーボールもあるじゃないですかー!一緒にサッカーしてください岩田さん!わーい♪

ダイアゴナルラン岩田さん : いいですよ!やりましょう(笑)

……お付き合いいただき、すみません岩田さん。(by 取材陣)


▼投資部門の方や、パートナーと連携した運営も特徴。こちらにも突撃しちゃいました!

△パートナーとしてここダイアゴナルラン東京を一緒に運営する福岡移住計画の皆様。各地域との連携や、このカレンダーにある様々なイベントの企画も取り組んでいらっしゃるとのことです。

△株式会社FFGベンチャービジネスパートナーズ 投資事業部長 長谷尾勲さん

ふくおかフィナンシャルグループの投資部門の方も2名常駐しており、ベンチャーとのネットワーク作りや、投資を受けたい企業のアドバイスも行っていらっしゃるとのこと。


▼九州の焼酎地酒が並ぶおしゃれなバーカウンターも

eiicon松尾 : バーカウンターにはたくさんお酒がありますね!これは各地方のお酒ですか?

ダイアゴナルラン岩田さん : 九州大学の先生のプロジェクトで、焼酎の文化を今までと違った形で発信していきたいというプロジェクトがありまして。その取り組みに賛同した九州の酒蔵さんにお酒を提供していただき、それに関連したアイデアソンなど取組みも行っています。

eiicon松尾 : どれか飲みたいですね♪飲みながら、今後の展開についても色々お話聞かせてください!

ダイアゴナルラン岩田さん : じゃあ、紅乙女はどうでしょうか?

あれ?二人とも、あんまりお酒強くないって言ってたような……今日はやめときましょう!(笑) (by 取材陣)

eiicon松尾 : では仕切りなおして、今後の展開をお聞かせください!

ダイアゴナルラン岩田さん : 各地に色んな技術・アイデアをもった企業があり、それを知らないだけで、出会えないのはもったいない。東京に来たからには、ここに立ち寄って色んな方と接点を持っていただいて、それを地方に持ち帰っていただき、新たな価値に繋げていただきたいと思っています。

eiicon松尾 : eiiconもぜひお伺いさせていただきます!ありがとうございました!

eiicon松尾の取材後記

今回、第3弾で突撃したダイアゴナルラン東京。ふくおかフィナンシャルグループの経営陣の方の現状への強い危機感・新たなチャレンジへの意識が強く、ここダイアゴナルラン東京立ち上げは、企画からオープンまで約3か月のスピードだったとのことです。

またきっかけとなられたiBankマーケティングアイバンクマーケティングの社長も、毎週のようにこの場所を訪れ、多くの商談をし、新たなビジネスの機会を探っているとのこと。その熱意・スピード感があるからこそ、全国の地方・企業を巻き込み、新たな出会いを生み、1年でここまでの価値創造に向けた様々な取り組みが進められるのだと強く感じました。

ご興味持たれた方は、ぜひこちら(https://diagonal-run.jp/)までアクセスしてみてください♪

(取材・文:松尾真由子、撮影:加藤武俊)

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