ゲキダンイイノ×神戸ウォーターフロント開発機構 ｜ メリケンパーク・中突堤周辺で、運賃ゼロの低速モビリティサービスを実証
ゲキダンイイノ合同会社は、神戸ウォーターフロント開発機構と11月17日（木）〜11月20日（日）に、時速5kmの自動走行モビリティ「iino」（イイノ）による実証実験を神戸ウォーターフロントで実施する。本実証実験は、神戸ウォーターフロントの回遊性の向上と賑わい創出に取り組むもの。2022年6月には、同モビリティ導入による回遊性と滞在性の向上、また走行の安全性についての検証を実施した。2度目となる本実証実験では、事業性の観点も交え、モビリティサービスとしての実現にかかる検証を行うという。
運賃ゼロのモビリティサービスとは
これまで鉄道やバス、タクシーなど多くのモビリティは運賃を払って目的地まで直線的に移動するというのが基本的な考え方だった。ただ、大型商業施設や公園では目的となるポイントが複数存在することや、そもそも目的なく自由に移動できるほうが、その場所を楽しめることが多いと、同社では考えているそうだ。
さらに、近年、神戸ウォーターフロントに限らず多くの施設で大型の面開発が行われるため、１施設内においても徒歩のみで移動するには遠いと感じている利用者が増えている。
そこで誰もが運賃を気にせず、自由に好きな時に乗って好きな時に降りることができるようなモビリティこそが、その場所の体験価値を向上させるものと考えているという。
一方、運賃をゼロにすると事業者側の負担が大きくなり、導入コストが課題のひとつとなる。iinoを用いたサービスでは、モビリティ走行によって人の流れを作り出し、走行ルート上での物販や時間限定でのクルージングコンテンツなどを実施し、新たな収益を生み出すことで、事業者側のランニングコスト負担を軽減させ、運賃ゼロモデルの確立を目指しているそうだ。
実証実験の内容
①ふ頭用地でのモビリティ走行による回遊性向上効果の検証
点在する観光エリアを繋ぎつつも、iinoに好きな時に乗って好きな時に降りられることで回遊性の向上を促す。また、実証期間中はカメラや３D Lidarなどのセンサーにより人流データを収集・分析を行う。将来的には時間帯によって変化する人の流れに合わせて、最適な台数で最適なルートを走行することを目指しているという。
②走行ルート上での軽飲食の販売による収益性検証
・屋台機能を兼ね備えたモビリティの発着拠点（モビリティスポット）を設置し、神戸発のクラフトビールやホットドッグなどを販売する。
・回遊するポップコーンマシンが海沿いのエリアを自動走行し、無人調理&販売を行う。
※実験時は安全確保のため近接監視スタッフを配置する。
③夜景が美しい海岸沿いのモビリティナイトクルーズの需要性調査
普段は足を運ぶことが少ないエリアをうまく活用し、ナイトクルーズ限定ルートとして神戸港の美しい夜景を楽しみながら走行する。
実証実験概要
【期間】
2022年11月17日（木）、20日（日）…10時〜18時
2022年11月18日（金）、19日（土）…12時〜20時
【場所】
メリケンパークおよび中突堤周辺エリア
【モビリティの利用料金】
無料（各種物販：有料）
【走行モビリティ】
iino type-S
「iino type-S」について
時速5キロの人が歩くスピードで自動走行するモビリティ。高い安全性を備え、街の歩行者エリアを走行する。人が近づいたり床面のセンサーを踏んだりすると、減速しどこでも自由に乗り降りできる。シンプルなデザインで、人の送迎や物の輸送など多様な用途に対応可能だ。
【名称】iino type-S
【サイズ】2,935mm（全長）×1,300mm（全幅）×790mm（全高）
【最高速度】5km/h
ゲキダンイイノ合同会社について
ゲキダンイイノ合同会社は、時速5キロの自動走行モビリティ「iino」を通して、走る場所の魅力を引き立て、乗る人のエモーションを掻き立てるような移動体験をデザインしてきた。これまでに歩行者エリアを走行する「type-S」、ラグジュアリーな体験コンテンツに特化した「type-R」を開発。現在、地方自治体や不動産事業者と協力して歩いて楽しい街や大型施設の実現に向けて、モビリティサービスを使った取り組みを行っている。創業は2020年2月。本社は大阪府大阪市。
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