DATAFLUCT×パイオニア | モビリティ領域の環境価値流通プラットフォーム構築に向けたパートナーシップに合意
データサイエンスで企業と社会の課題を解決する株式会社DATAFLUCTは、パイオニア株式会社と、モビリティ領域における環境価値ソリューション・プラットフォームに関するパートナーシップに基本合意した。
今後は、DATAFLUCTの環境価値流通プラットフォーム「becoz(ビコーズ)」と、パイオニアのエネルギー効率推定技術(燃費/電力消費率)を活用したCO2排出削減を支援するクラウドプラットフォーム「Piomatix for Green(パイオマティクス・フォー・グリーン)」を組み合わせて、車の移動に伴うCO2排出量の可視化、オフセットソリューション提供を目指す。ドライバーにCO2排出量削減のインセンティブを付与することで行動変容を促し、モビリティ分野におけるカーボンニュートラル実現に貢献する。
なお、DATAFLUCTでは「環境価値」を、CO2排出削減量のみならず、取引可能な形にされたカーボンクレジット、リサイクル量、水使用削減量など「地球のサステナビリティを担保するための、モノやコトが有する価値」として捉え、個人や街の暮らしに新しい評価軸をつくることを目指している。
協業の背景
パイオニアは全国約70万kmの道路を対象に、パイオニア製カーナビゲーション搭載車両から収集する速度や移動距離などのプローブデータ、それを基に生成された渋滞履歴情報を蓄積しており、その情報を分析して開発したガソリン車の燃費やEV車の電力消費率を高度に推定する特許技術を保有している。この技術とパイオニア独自のモビリティAIプラットフォーム「Piomatix(パイオマティクス)」を組み合わせ、車の移動に伴うCO2排出の削減をサポートするクラウドプラットフォーム“Piomatix for Green”を構築している。
DATAFLUCTは、誰もがデータ活用できる持続可能な社会を作ることをミッションに、生活者を含むあらゆるステークホルダーがカーボンニュートラルに向けた取り組みに参加するための“環境価値”流通プラットフォーム「becoz」を展開している。2022年6月2日には個人向けのCO2排出量可視化・オフセットサービス「becoz wallet」および決済データからCO2排出量を可視化できる国内初(※1)のクレジットカード「SAISON CARD Digital for becoz」の提供を開始し、サステナブルな社会を実現するためのデータ活用事業を積極的に進めている。
この度のパートナーシップは「すべての人が、安全で正しい“環境価値”の創出に取り組めるようにすることで、持続可能なモビリティ社会・まちづくりを実現したい」という両社の思いが一致し、両社の知見・実績・プロダクトが相互補完効果・シナジー効果が見込めることから、実現したそうだ。
今後の展開
パイオニアの「Piomatix for Green」を活用し、車の運転に伴うCO2排出量の可視化およびCO2削減に必要な各種ソリューション(エコルート提案、EV切り替えレコメンドなど)の仕組みを構築する。DATAFLUCTは、ドライバーによるCO2排出削減を、環境ポイントなどインセンティブの発行や、オフセットソリューションの提供などの形で「環境価値」として流通させるプラットフォームの形成を行う。これにより、ドライバーにCO2排出量削減のインセンティブを付与し、行動変容を促す。
両社は、本事業に賛同してもらえるパートナーと共に、2022年中を目途に実証実験を実施し、環境価値ソリューション・プラットフォームの実用性を検証していく考え。
パイオニア株式会社 執行役員 モビリティサービスカンパニー 種澤 成治氏からのコメント
『当社は、脱炭素社会の実現に向け、「Piomatix for Green」を中心とするモビリティ分野におけるCO2排出削減ソリューション・サービスの提供を推進しています。DATAFLUCT社が提唱する環境価値流通プラットフォーム「becoz」と掛け合わせることで、CO2排出削減提案のみならず、取引可能な形にされたカーボンクレジット、個人や企業が環境価値を生み出す仕組みなど、提供ソリューションの拡充・発展を目指したいと考えております。ガソリン車・EV車を問わず、誰もが気候変動の抑制に貢献できる世界を目指し、具体的に取り組むための支援となるソリューション・サービスの提供を目指していきます。』
株式会社DATAFLUCT 代表取締役CEO 久米村 隼人氏からのコメント
『当社が描く環境価値流通プラットフォームの実現を目指す中で、モビリティ分野における社会的インパクトの可視化や行動変容をテクノロジーで実現するパイオニア社の「Piomatix for Green」に出会い、パイオニアの皆さまと意気投合しました。両社が手を組むことで、モビリティ分野では極めて先進的な環境価値創出事例を生み出せると信じています。将来的には企業・自治体・個人の誰もが簡単に環境価値を創出できるデータ基盤を展開していきたいと思います。』
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