ナビタイムジャパン × 東急電鉄| 電車内のリアルタイムな混雑度可視化における技術検証を開始
株式会社ナビタイムジャパンは、2022年3月30日(水)から、電車内のリアルタイムな混雑度可視化における技術検証を開始する。本取り組みは、東急電鉄株式会社の協力のもと、東急田園都市線 駒沢大学駅上り方面(渋谷方向)のホーム先頭に、車内の混雑状況を測定するためのカメラを設置し、AIによる学習および画像解析にて混雑率を算出する。本検証で得られた結果をもとに、利用者に向けてリアルタイムな混雑情報を提供する仕組みの構築を目指しており、より安心・安全で快適な電車移動をサポートしていく考えだ。
背景
新型コロナウイルス感染症によって、鉄道利用者の「できるだけ密を避けたい」というニーズは増加し、車内混雑への関心が高まっている。また、感染状況によって人流の変動が激しく、既存の統計的な混雑予測では実際の状況と異なることもあり、リアルタイムな情報(リアルタイム混雑度)を提示できる仕組みが求められている。
今までもリアルタイムな混雑情報は、車両別の応荷重情報から算出したデータをもとに各鉄道事業者のサービス等で公開しているが、各事業者の車両のみの公開に留まり相互直通運転する他事業者の車両は表示できず、またデータを取得できない車両もある。
そのためナビタイムジャパンでは、これまで培ってきた「電車混雑予測」データの生成技術やドライブレコーダーアプリ等での画像処理などのノウハウを活かし、AI を用いてカメラ映像の画像解析から、列車ごとの混雑率をリアルタイムに算出するシステムを開発した。また、今後のコンシューマー向けサービスへの展開を見据え、高価な機材や専用サーバーなど使用せず、ホームにカメラを設置するだけで、費用を抑え簡単に採用できる仕組みを実現している。
本取り組みを通じて、今後はナビタイムジャパン独自の「電車混雑シミュレーション」技術の研鑽や、鉄道事業者の混雑に関する課題解決に役立つシステム開発・サービス拡充に努め、快適な電車移動に貢献していく考えだ。
技術検証の詳細
■期間:2022年3月30日(水)~4月27日(水)まで ※予定
■内容:ホーム先頭に設置したカメラ画像からAIを学習させ、学習したAI およびBluetooth(R)無線技術から取得したデータを用いて列車ごとの混雑率を算出する。そのデータと乗車率データ等との精度を比較し、コンシューマー向けサービスへの展開などでの活用を目指す。
■カメラ設置駅:東急田園都市線 駒沢大学駅上り(渋谷方面)ホーム先頭
■カメラ設置台数:1台
※設置したAIカメラは、顔識別機能はない。また解析後のデータには個人の特定に繋がるような情報は含まない。さらに画像データは、ナビタイムジャパンのみで取り扱い、第三者がアクセスできない環境のもとで列車内の乗車人数の解析に限定して使用する。一部の画像データはAIによる画像解析の改善を目的とし機械学習用データとして保存し、個人を特定せず利用するが、他画像データは解析完了後速やかに削除する。
「電車混雑予測」データについて
ナビタイムジャパンでは、経路探索エンジンを用いた独自の「電車混雑シミュレーション」技術をもとに電車混雑の予測データを生成している。本データをもとに、これまで総合ナビゲーションアプリ『NAVITIME』や乗換案内アプリ『乗換NAVITIME』にて、各電車の停車駅ごとの混雑度を6段階のアイコンで表示する「電車混雑予測」機能や、法人向けに「電車混雑予測」データを提供している。
※「Bluetooth」は、Bluetooth SIG, Inc.の登録商標。
※「NAVITIME」は、株式会社ナビタイムジャパンの商標または登録商標。
その他、記載されている会社名や商品名等は、各社の商標又は登録商標。
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