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建機レンタル業界のDXを支援するSORABITOが総額7億円の資金調達を実施

建機レンタル業界のDXを支援するSORABITOが総額7億円の資金調達を実施

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SORABITO株式会社は、株式会社DG Daiwa Venturesをリード投資家として第三者割当増資を実施し、日本政策金融公庫の「新型コロナ対策資本性劣後ローン」等も合わせて総額約7億円を調達した。今回の調達により、創業以来の累積資金調達額は約26億円となる。今後は建設テックスタートアップとして更なる業界貢献のため、アプリケーション開発の加速やレンタルソリューション提供組織の構築、アライアンスの強化など組織体制を強化していくという。

 

資金調達の背景と目的

日本の年間建設投資額は約60兆円を誇るが、時間外労働の上限規制の適用による「長時間労働の是正」、職人の高齢化やバブル期入社組の定年に伴う「100万人規模の離職」等、建設業界には今後数年で押し寄せる種々の課題が存在しており、2015年に国土交通省が打ち出した「i-Construction」施策を皮切りに、業界知見とITを掛け合わせたソリューションが求められている。こうしたソリューションは、現場で稼働している建設機械の6割以上を供給し、2兆円を超える市場規模を有する建機レンタル業界でも同様に求められている。

SORABITOは2014年の創業以来、建設テックスタートアップとして、建機レンタルの業務フローにおける個々の課題に向き合い、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進に取り組んできた。具体的には、前回の資金調達である2019年5月の住友商事・伊藤忠TC建機の出資以降、以下のサービスの開発・拡大に挑戦し、業界の主要プレイヤーにご利用いただけるなど事業を着実に伸ばしている。

<建機レンタル営業DX>

建設会社向けウェブ注文アプリ作成サービスである「RentalApp(レンタルアプリ)」を21年2月から提供開始。業界大手の西尾レントオールが導入予定で、50社以上の建機レンタル会社から問合せがきている。

<建機レンタル業務DX>

予約手配・点検業務など建機レンタル実務を効率化するサービス「業務管理クラウド(仮称)」を開発中。

<中古建機売却DX>

150の国と地域からアクセスされる中古建機のオンライン取引所である「ALLSTOCKER(オールストッカー)」は、コロナ禍においても流通金額は前年比倍増で高成長を実現している。

一方、建機現場での調達業務を効率化する「レンタルアプリ」の企画を通じて、建設業界からもSORABITOの「現場に根差したサービス開発力」が評価されている。今回の資金調達を機に、建機レンタル業界のDX強化を通じて、資機材管理や資機材受発注の効率化など建設現場のDX推進への貢献も検討していくという。


資金調達概要

調達金額:約7億円

調達方法:第三者割当増資、借入

新規引受先:株式会社DG Daiwa Ventures、株式会社セゾン・ベンチャーズ、株式会社タウ、三井住友トラスト・パナソニックファイナンス株式会社、JAPAN CON-TECH FUND、デジタルトランスフォーメーションファンド投資事業有限責任組合第1号、紀陽リース・キャピタル株式会社

既存引受先:GMO VenturePartners株式会社

借入先:株式会社日本政策金融公庫、株式会社商工組合中央金庫

使途:アプリケーション開発の加速やレンタルソリューション提供組織の構築、アライアンスの強化などSORABITOの事業の強化・拡販に充てる予定

引受先コメント

■株式会社DG Daiwa Ventures 

国内投資統括シニアプリンシパル 眞田雄太氏、マネージャー 髙橋くるみ氏

年間建設投資額60兆円、建設業許可業者数47万社という巨大な建設・建機産業において、業務効率化と人手不足は大きな課題です。この課題を解決するには、デジタル・イノベーションの推進に加え、優れた戦略、深い業界理解、現場に入り込み粘り強く挑戦し続ける忍耐力などが必要です。SORABITO社はそれらを兼ね備えた経営陣・組織であることを評価し、当ファンドは本ラウンド最大の出資及び支援をさせていただきました。素晴らしいチーム&プロダクトで巨大市場の課題に向き合い、挑戦し続けるSORABITO社を全力でサポートして参ります。

■株式会社セゾン・ベンチャーズ 取締役 浦田文秀氏

インターネットが登場して以来、さまざまな業界で大きな変化が起きてきましたが、建設業界全体についにその波が来ていると実感しております。また、SORABITO様が起こしていくオペレーションの効率化をきっかけに、建設業界で今も残る長いキャッシュコンバージョンサイクルも変化を起こしていけると判断し、出資に至っております。今後もSORABITO様を厚く支援してまいります。

■株式会社タウ 代表取締役社長 宮本明岳氏

当社は、損害車をはじめ、トラックやフォークリフト、建機等を国内で買い取り、世界123ヵ国へ輸出・販売する日本最大の損害車リユースカンパニーです。この度の資本業務提携では、両社の強みを融合することで、ネットでも安心して購入することができる中古建機の新たな流通市場の確立に加え、修理、メンテナンス、パーツ購入などのサービス提供により市場の活性化を図ることが狙いです。透明性の高い情報と広範なネットワークといった両社のリソースを最大限に活用し、「ALLSTOCKER」をアジア最大の中古建機市場へと成長させ、共に経済発展への寄与を目指してまいりましょう。

■三井住友トラスト・パナソニックファイナンス株式会社 機械設備事業統轄役員 前田泰利氏

弊社は、建設機械のリース・割賦取引を通じて、建設業界のお客様とお取引をいただいていますが、SORABITO様が提供されるサービスは、これまで同業界の長年の課題であった業務のデジタル化、合理化推進の観点においても、非常に意義深く、業界の発展に寄与し得るものと考えております。今回の出資を契機に、相互の事業基盤を活用することで、同業界に係る多くのお客様に対してのファイナンスサービスを通じた付加価値の提供に務め、お客様と業界発展のためのシナジー効果の発揮を図って参ります。

■株式会社カシワバラ・コーポレーション JAPAN CON-TECH FUND 

プロジェクトマネージャー 山田浩司氏

建設現場で稼働している建設機械の多くはレンタルで調達されており、SORABITO社がとりくむ建機機械レンタルに関するソリューションは、アナログな現場を改善していく上で必須になります。弊社が抱える多くの現場においても積極的に連携していき、建設現場全体のDXを推進していきます。

■オプティム・バンクテクノロジーズ株式会社 代表取締役 友廣一雄氏

株式会社佐銀キャピタル&コンサルティング(※) 代表取締役 高祖浩氏

SORABITO社は、建機レンタル業のDXを強力に推進する会社です。国土のインフラを担う建設・土木業界における、キープレーヤーの建機レンタル業のDXを進めることは、我が国はもとよりグローバルな社会課題の解決に通じると信じます。我々は、チームワークが抜群の若き経営陣が率いるSORABITO社の経営方針に賛同し、今後の更なる成長を期待しております。

※デジタルトランスフォーメーションファンド投資事業有限責任組合第1号を運営

■紀陽リース・キャピタル株式会社 キャピタル事業部 部長 濵田喜平氏

(現 紀陽キャピタルマネジメント株式会社 投資部長)

地方のインフラの維持・整備は経済面だけでなく防災の面でも非常に重要です。それを担う中小建設事業者は地域経済の中で大きなウェイトを占める存在です。SORABITO株式会社のレンタルソリューションは、建機レンタル業者と中小建設事業者の間の業務効率化を実現し、中小建設事業者の発展に寄与するものと期待しています。

■GMO VenturePartners株式会社 取締役・ファウンディングパートナー 村松竜氏

当社は2015年から株主として応援させて頂いていますが、今後新規プロダクトでの当社グループとの連携による新たな価値創造も見据え、今回追加の出資を行いました。国内中古建機市場に7年間向き合ってきたSORABITOならではの、建機レンタル業界2兆円市場のDXという新たなチャレンジ。建設領域における循環型経済の実現に貢献する意義深い取り組みでもあると感じています。これまでも粘り強く業界の課題解決にフォーカスしてきたSORABITOであれば、この変革を成し遂げられると期待しています。

※関連リンク:プレスリリース

TOMORUBA編集部

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