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医療機関向けSaaSを提供する3Sunnyが医療介護業界のDX推進に向け約3.2億円の資金調達を実施

医療機関向けSaaSを提供する3Sunnyが医療介護業界のDX推進に向け約3.2億円の資金調達を実施

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医療機関・介護施設向け業務支援SaaSを開発・提供する株式会社3Sunny(スリーサニー、以下「同社」)は、第三者割当増資で株式会社メディカルノート、メディアスホールディングス株式会社、帝人株式会社、ANRI、ANOBAKA、個人投資家らから総額約3.2億円の資金調達を実施。これにより累積資金調達額は約4億円となり、今後はプロダクト開発や人材採用を強化することで医療介護業界のデジタル推進に取り組むという。

資金調達の背景と目的

■コロナ禍で拡大する医療機関の「入退院調整業務」の負担を解決するSaas型プロダクト開発投資と採用強化

同社が提供する業務支援SaaS「CAREBOOK(ケアブック)」(以下「同サービス」)はリリースから約2年で都内を中心に大学病院や大規模医療グループ等の医療機関へ導入を拡大し全国で230を超える医療機関に導入されている。

一方で、新型コロナウイルス感染症の拡大や超高齢社会に伴う入退院の大幅増加により、医療機関で働く人々の業務が逼迫し、テクノロジーを活用した業務効率化・情報連携の最適化が求められている。一刻も早くこの状況を解決するためユーザからのさらなるニーズに応えるため、プロダクト開発への投資や採用活動を行っていくという。

■事業拡大に向けたアライアンス

順調に導入が進んでいる同サービスだが、医療介護業界の業務DX化に貢献するべく、親和性の高い周辺領域にて事業展開しているサービスとの連携を進めていくという。

・株式会社メディカルノート「Hospital Manager」

Web予約、事前問診、ビデオ通話/オンライン診療、決済などの機能をワンストップで実現する医療機関向け管理ツール「Hospital Manager」を提供。同サービスと連携することで患者の病院選択から退院までを包括的に支援し、Patient Flow Managementの最適化を推進するという。

・帝人株式会社「バイタルリンク」

同社と共にそれぞれの地域包括ケアシステム関連のサービスやノウハウを融合することにより、患者の負担軽減や医療関係者の業務効率化の実現、および医療、介護、在宅医療のスムーズな連携に貢献する新たな地域包括ケアシステム関連事業の創出を目指していくという。具体的な融合策としては、病院間での利用が中心である同サービスの在宅医療事業者への展開促進や、それを「バイタルリンク」と連携させることによるサービスの拡充策などを検討していくという。

本ラウンドの投資家・出資企業一覧

■新規投資家

・株式会社メディカルノート

・メディアスホールディングス株式会社

・帝人株式会社

・PERSOL INNOVATION FUND合同会社

・杉田 玲夢氏

・藤本 修平氏

・中山 紗彩氏

■既存投資家

・ANRI

・ANOBAKA(旧KVP)

各投資家・出資企業からのコメント

■株式会社メディカルノート 代表取締役 CEO 梅田裕真氏

病気の発見から、入院、治療、リハビリ、介護施設への入居など、医療や介護には様々なフェーズが存在し、その時々に必要なサポートがあります。現代の日本では、個々のサポートが充実してきているものの、横の連携が不足しており、当事者や家族の方が適切な治療先・療養先を見つけられなかったり、必要以上に経済的・心理的な影響を受けたりしているケースも少なくありません。3Sunny様とメディカルノートの連携によって、こうした課題を解決する新たなプロダクトを世に送り出せると確信しています。同じ志を持つ企業として共に成長し、社会に新たな医療・介護体験を提供してまいります。

■メディアスホールディングス株式会社

メディアスグループは「地域医療への貢献」を理念に掲げ、医療機器の販売を中心に、患者様のためのより良い医療環境の構築のために必要とされるソリューションツールの提供にも力を入れてまいりました。このたび3Sunny様の成長のご支援をさせていただくことにより、中長期的には当社グループの様々なソリューションと連携し、トータルで病院の業務効率化を支援できるよう目指して参ります。医療と介護を必要とする人の数がますます増えていくなか、医療現場のDXにより、人々の健康的な暮らしを支える医療環境づくりに貢献したいと考えています。

■帝人株式会社

帝人はこのたびの業務提携を、ヘルスケア事業の中長期戦略として掲げる地域包括ケアシステム関連の新事業創出につなげ、「少子高齢化・健康志向ソリューション」の提供を通じて、長期ビジョンである「未来の社会を支える会社」を目指していきます。

■ANRI 代表パートナー 佐俣 アンリ氏

「医療介護業界の業務DXだ!」なんてキャッチーに産業構造を変革できるはずもなく。そんなに簡単な、軽い産業ではありません。結果、PMFまで4年。重要な産業向けに本当に良いものを提供するために長く長く試行錯誤してきました。他の収益の立つ事業がいくつも出てくる中で、志水さんを筆頭に経営陣3人で粘り強く磨いてきたのがCAREBOOKです。2014年に開始した2号ファンドの最後の投資予算を3Sunnyに託します。

■ANOBAKA(旧KVP) 代表取締役社長 長野 泰和氏

3Sunnyは不思議な会社で、厳しい時もなかなかPMFしない時も(投資してからはむしろそういう期間の方が長かった気がしますが)、絶対なんとか形にするんだろうなと思わせるオーラがあるんですよね。業界に対していいプロダクトを創っているという自信がそのオーラを出しているんだと思います。今飛躍のタイミングを向かいつつある3Sunnyが業界のDXの最前線で今後どんな会社に成長していくのかが楽しみです。

■PERSOL INNOVATION FUND合同会社 代表パートナー 加藤 丈幸氏

3Sunnyの「入退院調整業務」のDXの話を最初に聞いたとき、サービスからサービスへの移動には本当に大きな社会の負が存在することを改めて認識しました。考えてみるとサービスの移動の領域は、引越・転職・携帯の機種変更のように、その負の解決自体がビジネスになっています。3Sunnyが挑戦する、医療・介護業界のサービスの移動を滑らかにするDXは、大きなビジネスポテンシャルに満ちているだけでなく、深刻な人手不足の医療・介護業界を本質的に変えていけるソリューションになると信じております。

株式会社3Sunny 代表からのコメント

■株式会社3Sunny 代表取締役 志水文人氏

高齢者の増加による医療介護費の増加、医療介護人材の不足。 年々課題は大きくなり、このままでは、将来、医療介護を受けたくても多くの方が受けられない状態になりかねない。そのような危機感を背景に、私たちは「医療介護のあらゆるシーンを技術と仕組みで支え続ける」というミッションを宣言しております。

そのミッションのもと、医療介護従事者300人以上からのヒアリング、そして、私の父がクモ膜下出血で病院に運び込まれたのがきっかけで、入退院支援が、患者様・家族様のその後に如何に影響するかを強く実感し、そして、それに携わる医療介護従事者が業務負荷の高い状況にあることがわかりました。

まずは業務負荷の大きな要因となっている、電話とFAXのみに頼った入退院支援の課題を解決します。看護師やソーシャルワーカーの方々が本来の専門領域により集中できるように、そして患者様とそのご家族様の幸せにつながるように、CAREBOOKを磨き込み、全国に大きく広げていきます。

日本の医療介護の課題は、当然、入退院支援領域だけにとどまりません。技術と仕組みを活用しながら医療介護のあらゆるシーンを支え続ける未来志向の課題解決集団を目指してまいります。

※関連リンク:プレスリリース

TOMORUBA編集部

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