福岡市×宿泊業のDXを推進する「CUICIN」 | スマートチェックイン機能の実証実験を開始
宿泊業のDXを推進するCUICIN(クイッキン)株式会社が運営する、HotelStyle OS『aiPass(アイパス)』は、福岡市の実証実験フルサポート事業『Beyond Coronavirus』の取り組みの一環として、株式会社アサヒ緑健が運営する宿泊施設にて、スマートチェックイン機能の実証実験を開始すると発表した。地方自治体と協力して実施するコロナ対策の取り組みとしては全国初の事例となる。
実証実験の概要
現在、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)による急速な環境の変化によって、これまで以上に宿泊業のDX(デジタルトランスフォーメーション)が求められている。CUICIN株式会社では、HotelStyle OS『aiPass』を活用した宿泊施設の新しいオペレーション構築に取り組んでおり、福岡市での実証実験では、市内の宿泊施設において、スマートチェックインの導入を進める計画だ。これにより、業務の効率化やWithコロナ時代に求められる宿泊施設の3密回避、さらには非対面・非接触のオペレーション構築を目指すという。
<実証実験を行うホテル>
※実証実験先は随時追加予定
※11月2日より開始
『aiPass』のスマートチェックインとは?
『aiPass』は、スマートフォンを使って簡単にチェックインができるサービスだ。チェックイン機能は、「現地」と「事前」の2通りあり、「現地」の場合はホテルに到着してからQRコードを読み取れば完了。「事前」の場合は予約確認メールなどから、現地到着前にチェックインを完了できる。チェックイン機能のほかにも、施設案内や周辺案内、チェックアウトの機能もある。
ホテル運営側は、簡単に顧客管理や分析ができるほか、プラグインでカスタマイズを行ったり、集客力の向上につなげることもできる。初期費用や利用料もかからないという。
福岡市実証実験フルサポート事業『Beyond Coronavirus』とは?
福岡市実証実験フルサポート事業『Beyond Coronavirus』は、福岡市と福岡地域戦略推進協議会が実施するプログラムだ。AIやIoTなどの先端技術を活用した社会課題の解決につながる実証実験プロジェクトを全国から募集し、優秀なプロジェクトをサポートする。今回は応募35件の中から審査の結果、以下の7件のプロジェクトが採択された。
(1)CUICIN株式会社
■テーマ/スマートオペレーションサービス『aiPass』を活用した宿泊施設の新しいオペレーション構築
予約・チェックイン~チェックアウトまでを最小限の接客で運用可能とするサービス「aiPass」の実証実験。業務効率化のみならず、コロナ禍における非対面・非接触かつ三密回避の実現を目指す。今回は、事前チェックインやフロントチェックイン等の利用率等を検証する。
(2)Gogolook Co., Ltd
■テーマ/迷惑電話・コロナ詐欺や誤情報の防止情報基盤構築/Whoscall 実証実験
スマホアプリ「Whoscall」を活用し、迷惑電話やオレオレ詐欺やコロナに関連した詐欺の防止を可能とするサービスの実証実験。今回は、福岡市内において、アプリをモニターに利用してもらい、迷惑電話防止のサポートにおける効果等を測定・検証する。
(3)株式会社ユニゾンシステムズ
■テーマ/映像制作の業務効率化、AI多言語文字起こし&自動翻訳
ファイル共有、大容量の映像データの高速伝送等で映像制作を効率化できる「Join-View」の実証実験。リモートでの映像制作や、AI 活用の多言語の自動翻訳で、編集作業や海外との コミュニケーションの負荷を低減する。今回は、福岡市と連携している海外都市等との相互の情報発信等において、その有用性を検証する。
(4)株式会社 TRUST DOCK
■テーマ/デジタル身分証プラットフォーム『TRUSTDOCK』
「デジタル身分証」やオンラインでの本人確認サービスを行うための実証実験。今回は、行政手続きのデジタル化・効率化に向けた検討を行うとともに、窓口業務等の実行プロ セスにおける完遂度と満足度を検証する。
(5)株式会社 tsumug
■テーマ/自律分散オフィス『TiNK Desk / TiNK VPO』
マンション等を無人運用可能な小型オフィスに転換する「TiNK Desk / TiNK VPO」で、遠隔体温検知、自動問診、手洗い判定システムを実証実験。今回は、各デバイスの運用フローを 確認するとともに、連動運用し、利用者の健康チェック率、手洗い率向上等を検証する。
(6)九州電力株式会社/株式会社オプティム
■テーマ/多目的 AI カメラサービス事業
混雑検知やマスク装着の有無などを、1 台のカメラで提供可能な多目的 AI カメラサービスの実証実験。フィジカルディスタンス確保やマスク装着の注意喚起ができるようにするもの。さらなる 技術向上やサービス向上のため、利用した機能のUI、利用状況、満足度等を検証する。
(7)株式会社タイミー
■テーマ/『タイミーデリバリー』を活用したフードデリバリーの効率化
スマホアプリ「タイミーデリバリー」を利用したフードデリバリーにおいての実証実験を実施。飲食店や購入者への配送料や手数料の負担の軽減を図る。今回は事業化に向けフードデリバリーの「同時配送」の実証を行い、時間当たりの注文件数・配送件数・リピート率等を検証する。
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