鉄建建設×MODE、施工管理AIエージェントの実証実験を開始 現場データと会話情報を横断分析し、管理業務の高度化へ
鉄建建設株式会社は、現場データの活用を支援するMODE,Inc.と連携し、生成AIを活用した「現場作業示唆AI」の実証実験を開始した。MODEが提供するIoTプラットフォーム「BizStack」に蓄積された現場データと、現場向けコミュニケーションツール「direct」上の会話内容をAIが横断的に分析し、施工管理業務の効率化や現場判断支援の高度化を目指す。
建設現場では、日々の進捗確認、安全管理、巡回点検、作業間の調整など、多様な情報共有が発生する。これらは口頭連絡やチャット、各種システム、点検記録など複数の手段で行われており、情報が分散しやすい。また、現場事務所と実際の施工場所が離れているケースも多く、現場管理者が全体の状況をリアルタイムに把握することは容易ではない。
特に大規模な建設プロジェクトでは、複数の作業が同時並行で進むため、現場管理者には作業間の調整や課題への迅速な対応が求められる。こうした背景から、鉄建建設はAIエージェントを活用し、現場の状況把握や判断支援を自動化・高度化する仕組みの検証に着手した。
現場データと会話履歴をAIが自律的に分析
今回の実証実験では、AIエージェントがBizStack上に蓄積された環境・機械・設備などの現場データに加え、direct上の会話履歴、各種基準やリスクアセスメント情報を取得・分析する。そのうえで、現場状況のサマリーや注意事項、確認すべき優先度などを生成AIが自動で作成する仕組みを検証する。
具体的には、昼夜交代時に必要となる「申し送り情報」の自動生成や、気象条件・現場状況を踏まえた注意喚起、作業影響リスクや引き継ぎ漏れリスクに関する示唆の生成などを想定している。生成された情報は、BizStackのダッシュボードに表示されるほか、directにも自動投稿される。
これにより、現場管理者は複数の情報源を個別に確認する負担を軽減しながら、重要な情報やリスクをより早く把握できるようになる。特に、交代勤務や複数拠点での作業が発生する現場においては、情報の抜け漏れ防止や判断スピードの向上が期待される。
品質・安全管理の高度化と現場DXを推進
鉄建建設は、AIエージェントの活用によって施工管理業務の負担軽減を図るとともに、品質・安全管理の高度化や、施工計画における的確な判断支援につなげる考えだ。
今後は、AI活用を前提としたデータの構造化を進め、現場に蓄積されたデータやナレッジを価値創出につなげる資源へと発展させていく方針。建設業界では人手不足や熟練者の知見継承、現場管理業務の負荷軽減が課題となるなか、同実証は、現場DXの推進と持続的な成長に向けた取り組みとして注目される。
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(TOMORUBA編集部)