「着たい服をあきらめない」を社会で支える Haruulala organic×キヤスク、お直し費用を共同負担する新たなサービス連携を開始
Sunday Morning Factory株式会社が展開するベビー・子ども服ブランド「Haruulala organic」は、服のお直しサービスを提供する株式会社キヤスクと連携し、「着たい服をあきらめない」ための新たなサービスを開始した。
本取り組みは、既製服の着脱に不自由を感じる子どもやその家族に対し、服の“購入後”まで含めた体験設計を提供するものだ。単なるプロダクト提供にとどまらず、個々の身体状況に応じたカスタマイズを前提とした“選べる服”の実現を目指す。
背景には、「着たい服を選べない」という課題がある。障害や病気、加齢などを理由に、既製服の着用を諦めている人は国内で少なくとも770万人にのぼると推計されており、ファッションの選択肢が制限されている現実が浮き彫りになっている。
お直し費用の50%を共同負担、全商品を対象に
本サービスの特徴は、経済的ハードルを下げる仕組みにある。
Haruulala organicの全商品を対象に、キヤスクによるお直しサービスを提供。さらに、そのお直し費用の50%を両社が共同で負担することで、ユーザーの金銭的負担を軽減する。
また、キヤスクの専門スタッフが個別相談を行い、利用者一人ひとりの身体状況に応じた最適なカスタマイズを提案する点も特徴だ。
具体的には、以下のようなカスタマイズが可能となる。
胃ろう対応:チューブ注入を妨げないスリット加工
両開きパンツ:寝たままでも着脱しやすい構造
前開きTシャツ:腕が上がりにくい人でも負担なく着脱可能
「服を選ぶ自由」を、個人ではなく社会で支える
今回の取り組みが示すのは、「インクルーシブデザイン」の次のフェーズだ。
従来、機能性衣服は特定のニーズに応じた専用の設計として提供されることが多かった。一方で本取り組みは、既存のデザインやブランドの世界観を維持したまま、後から個別最適化を施す“アフターサービス型”のアプローチを採用している。
これにより、「機能性」と「デザイン性」のトレードオフを解消し、誰もが同じブランドの服を楽しめる可能性を広げている。
Sunday Morning Factory 代表取締役の中村将人氏は、「着たい服を着ることが叶わない人がいると知ったことが出発点だった」と語る。服は単なる衣類ではなく、気持ちを前向きにする力を持つ存在であるという認識が、この取り組みの根底にある。
また、キヤスク 代表取締役社長の前田哲平氏も、「誰に届けられていて、誰にまだ届いていないのかを問い直す姿勢が重要」と指摘する。アパレル業界に対し、“届ける責任”を再定義するメッセージとも受け取れる。
業界全体への波及を見据えた「キヤスクボタン構想」
両社が見据えるのは、自社内に閉じた取り組みではない。
将来的には、さまざまなアパレルブランドに同様の仕組みが導入されることで、「どのブランドでもお直し前提で服を選べる」状態を実現することを目標としている。
“キヤスクボタン”ともいえるこの構想は、ECや店舗での購買体験において、お直しを標準機能として組み込む発想だ。これが実現すれば、「着られる服」ではなく「着たい服」を選ぶことが当たり前になる社会に近づく。「着たい服をあきらめない」──その選択を当たり前にするための挑戦が始まっている。
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(TOMORUBA編集部)