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産業用「半導体フォトカソード電子ビームシステム」の開発する名大発スタートアップ、Photo electron Soulが7.3億円を調達

産業用「半導体フォトカソード電子ビームシステム」の開発する名大発スタートアップ、Photo electron Soulが7.3億円を調達

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名古屋大学発スタートアップである株式会社Photo electron Soulは、ウシオ電機株式会社をリードインベスターとして、みずほ銀行等から7.3億円を調達。これにより、調達総額は約30億円となった。Photo electron Soulは、製造および販売においてウシオ電機と協業し、半導体検査向け事業の成長を加速していくという。

Photo electron Soulが取り組む事業

Photo electron Soulは、世界の名だたる企業がこれまで成し得なかった、産業用「半導体フォトカソード電子ビームシステム」の開発に成功した世界で唯一の企業。「半導体フォトカソード電子ビームで産業の未来を創る」というビジョンの実現に向け、現在は半導体検査向け事業に注力している。

Photo electron Soulの電子ビームシステムを検査装置に搭載することで、従来の電子ビームと比較して10倍以上の速度向上や、従来ではできなかった高アスペクト比構造の検査/非接触の電気的検査を可能にし、半導体デバイスの開発/製造の生産性向上に大きく寄与する。Photo electron Soulの半導体検査向け事業は、現在、初期的販売のフェーズですが、半導体デバイスの微細化/多層化を背景に半導体検査装置メーカーや半導体チップメーカーからの引合いが急激に強まっており、間もなく量産販売フェーズへと移行していくという。

今回の資金調達および協業について

今回、Photo electron Soulは、ウシオ電機から出資を受けるとともに、Photo electron Soulが取り組んでいる半導体検査向け事業に対して量産リソース(ファシリティー・人材・量産技術等)および販売リソース(拠点・ネットワーク・人材等)の協力を受ける。また、みずほ銀行からは出資を受けるとともに、Photo electron Soulの急速な事業成長を裏打ちする「企業体としての成熟」のためにファイナンス機能強化やガバナンス体制整備等への支援を受ける。

Photo electron Soulは更なる成長に向け、引き続き資金調達活動を行っている。

・今回ラウンドの引受先もしくは引受先を運営管理する業務執行組合員

ウシオ電機株式会社

株式会社みずほ銀行

りそなキャピタル株式会社

・今回ラウンドにあわせた長期融資元

株式会社愛知銀行

Photo electron Soul代表者、鈴木孝征のコメント

「工業製品、特に半導体製造装置分野での量産および販売体制をスタートアップ単体で構築することは至難の業であることは言うまでもありませんが、今回のウシオ電機との提携によりこれらが実現されることになります。ウシオ電機は半導体装置やコンポーネントの製造とビジネスを手がけており、また当社コア技術の1つである光学技術に強みを持っているなど、当社と事業的/技術的に親和性が非常に高く、ベストパートナーであると確信しています。ともに日本発の、世界を変えるプロダクト『半導体フォトカソード電子ビームシステム』でグローバルトップを獲りに行くことに今から胸が躍る思いです。」

今回ラウンド出資者のコメント

ウシオ電機株式会社 代表取締役 COO 川村 直樹 氏

「微細化・多層化が進む半導体において、検査工程での『より速く、鮮明かつ高精度な検査』は今後ますます重要となり、安定稼働できる高品質な電子ビームシステムが欠かせなくなります。世界で唯一、半導体フォトカソード電子ビームシステム技術を保有するPhoto electron Soulと光のソリューションカンパニーである弊社が協業することで、半導体領域における電子ビームシステムの社会実装をさらに加速させていくことができると信じています。」

株式会社みずほ銀行 常務執行役員 大櫃 直人 氏

「近年、微細化や多層化が進む半導体製造における検査領域において、検査時間の長期化による生産性停滞と検出漏れによる歩留り低下が課題となるなかPhoto electron Soulが保有する優れた電子ビーム生成技術に着目し、本出資を行いました。みずほは、総合金融グループとしての知見やグローバルネットワークを活用し、ウシオ電機とPhoto electron Soulとの価値共創に向けた取り組みをサポートして参ります。」

りそなキャピタル株式会社 代表取締役社長 相原 直也 氏

「Photo electron Soul社が開発・実用化した次世代の電子ビーム技術は半導体検査装置の分野に革新をもたらすことは必至であり、また電子顕微鏡やレーザー加工などの産業機器分野や、更には先端医療や宇宙科学といった領域にも活用される可能性があります。名古屋大発グローバルリーディングカンパニーとして、世界で産業の未来を創造する同社のチャレンジを、りそなはグループを挙げて応援して参ります。」

関連リンク:プレスリリース 

TOMORUBA編集部) 

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