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VOTE FOR×LayerX | インターネット投票を見据え、高い秘匿性と非改ざん性を備えた市民意見収集システムをつくば市で実証へ

VOTE FOR×LayerX | インターネット投票を見据え、高い秘匿性と非改ざん性を備えた市民意見収集システムをつくば市で実証へ

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株式会社VOTE FOR株式会社LayerXは、インターネット投票システムへの応用を視野に入れた市民意見収集システムを構築し、つくば市と共同研究を実施する。

同システムは、2021年9月から10月にかけて同市が実施する「市科学技術・イノベーション振興指針の策定のための市民意見アンケート調査」において使用される。

背景

つくば市では、スマートシティ化の推進による市民生活の向上、および地域経済の活性化に資することを目的に、インターネット投票システムの公職選挙への導入や、行政手続きのデジタルトランスフォーメーションに取り組んでいる。

VOTE FORは、2018年から2020年にかけて、つくば市が開催する「つくばSociety 5.0社会実装トライアル支援事業」にインターネット投票システムを提供し、マイナンバーカードや顔認証システム、ブロックチェーン技術の活用などの実証を重ねつつ、つくば市におけるインターネット投票の推進を支援しており、今回の取り組みもその一環となる。

概要

2021年9月21日から10月11日に実施される同調査において、つくば市民および市内在学・在勤者はパソコンやタブレット、スマートフォンから同システムを用いてアンケートに回答する。

同システムでは、公職選挙への応用をみすえた「投票の秘密」と回答データの「非改ざん性」を実証することを目的に、LayerXから「Anonify(データ利活用とプライバシー保護の両立をはかる秘匿化ソリューション)」の提供を行った上で、同件の企画、仕様設計、要件定義、進行管理などのプランニングとシステム開発の全般をVOTE FORが担う。

1.同実証について

・事業名称 インターネット投票システムの実証的共同研究

・研究期間 2022年3月31日まで

・研究主体 つくば市、株式会社VOTE FOR 、株式会社LayerX

2.同調査について

・調査名称 市科学技術・イノベーション振興指針の策定のための市民意見アンケート調査

・調査期間 2021年9月21日(火)12時から、10月11日(月)12時まで

・調査主体 つくば市

・回答対象 市内在住・在勤・在学の人

・回答方法 URLより回答者登録して、設問に答える。

3.同システムについて

・特長1 スマートフォンやタブレット、パソコンから回答可能

・特長2 回答者と回答内容の紐付けを防止

・特長3 回答データを暗号化したまま正確に集計することができる(※)

※LayerXの開発したデータ利活用とプライバシー保護の両立をはかる秘匿化ソリューション「Anonify」を活用して、集計機能を実装する。Anonifyとして、自治体職員に閉じた実験に留まらない、一般市民が使用するシステムへの適用第1号となる。


 

4.Anonifyについて

Anonifyでは、CPUのセキュリティ機能であるTrusted Execution Environment(TEE)を用いて、データを秘匿化したまま処理する。データを初めから平文で持たないため、機密性の高い情報の漏洩リスクや、プライバシーに関する懸念を最小化することが可能。

具体的には、Intel SGX (Software Guard Extensions) というTEEを用いている。Intel SGXでは、コンピュータ内部の隔離保護された領域(Enclave)でデータを秘匿化したまま処理することができる。

Enclave内のデータ(例:回答データ)は、CPUに搭載されたMemory Encryption Engineという機構により、メモリ上で暗号化されている。また、クライアントがAnonifyにデータを送るときには、Intel SGXではなくAnonify独自の機能として、公開鍵暗号を使って暗号化する。

そして、Enclave内でプログラムやデータを復号した上で、アプリケーションのビジネスロジック(例:回答の集計処理)が実行され、結果だけが出力される。このとき、EnclaveにはOSすらアクセスできないため、システム管理者も元データにアクセスすることは不可能であり、「データの秘匿性」向上をはかる仕組みになっている。


つくば市のコメント

「つくば市では2018年から、株式会社VOTR FOR様にご協力をいただき、つくばSociety 5.0社会実装トライアルの採択案件を決定する最終審査会において、最先端技術であるブロックチェーンや顔認証技術を活用したインターネット投票を導入して参りました。

今年度は、引き続き株式会社VOTE FOR様、新たに株式会社LayerX様にも御協力いただき、インターネット投票の技術の応用性について共同研究を行います。

本共同研究において構築する、高い秘匿性と非改ざん性を備えたシステムを活用し、「つくば市科学技術・イノベーション振興指針」策定のための市民意見アンケート調査を行いますので、ぜひご参加頂ければと思います。」

※関連リンク:プレスリリース 

TOMORUBA編集部

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