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波力発電の実現に向けて取り組む音力発電、ENEOSからの1億円を含む総額1億2,580万円の増資を完了

波力発電の実現に向けて取り組む音力発電、ENEOSからの1億円を含む総額1億2,580万円の増資を完了

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世界初の波力発電の実現に向けて取り組む株式会社音力発電は、ENEOSイノベーションパートナーズ合同会社、エッジ・ラボ株式会社、日本グリーン電力開発株式会社等を引受先とする第三者割当増資を実施したことを発表した。筆頭出資先のENEOSは、グループ長期ビジョンとして低炭素・循環型社会への貢献を掲げており、環境負荷の低い事業を強化・拡大すると共に、環境対応型事業の強化、自社排出分のカーボンニュートラルの追求などを通じて、低炭素・循環型社会の形成に貢献することを目標にしているという。同社代表取締役社長である速水浩平氏は、「ENEOSから出資いただけたことは、エネルギー領域における当社の循環型波力揚水発電技術の可能性につき、一定の評価と関心を持っていただいたものと受け止めております。」「沖縄県久米島における循環型波力揚水発電の運用に向けて邁進してまいります。」とコメントした。現在複数社と追加の第三者割当増資に向けて交渉中で、2021年10月末を目処に追加の資金調達を計画しているという。

また、NEDO事業「フェーズB→フェーズC」の継続が決定した。同社は、「循環型波力揚水発電」の研究開発と事業化のプロジェクトにおいて、NEDO事業「2019年度新エネルギー等のシーズ発掘・事業化に向けた技術研究開発事業」(フェーズA:委託事業)の採択を受け、2019年7月から、同事業を実施している。

今回、同事業のこれまでの成果を受け「フェーズC」への事業継続の採択を受けた。(採択日:8月5日)

これにより、来年度以降も「循環型波力揚水発電」の実用化に向けた、より本格的な開発が実施可能になったという。

第三者割当増資の概要

調達額:1億2580万円

割当先:ENEOSイノベーションパートナーズ合同会社、エッジ・ラボ株式会社、日本グリーン電力開発株式会社、他(アルファベット順・五十音順)

循環型波力揚水発電について

同社の開発する「循環型波力揚水発電™」システムは、パスカルの原理とベルヌーイの定理を応用したもので、システム内の特殊な循環水(「ひも状ミセル」水)を、波の力で海面に設置したタンク内のピストンが押し上げることにより、上部プールへ安定的かつ持続的に揚水する。この際、整流弁が働き、逆流が起こらないため、流れは上へ一方向となり、上部プールに貯めた水の落下で水力発電を行う。加えて、循環式の内部構造とすることで、循環水は復水管を通って再度ピストンで押し上げられ、揚水管へ送られる仕組みとなっているという。

同技術開発は、波力エネルギーを位置エネルギーに代える、新しいエネルギーの利用方法を可能にすることを目的としている。同技術科発が実現する成果は、波力により、循環水を揚水して位置エネルギーに変換し、既存の小水力発電技術と組み合わせることで、安定したエネルギー供給を実現できるシステム。従来の波力発電における耐久性等のリスクを大幅に低減し、国民生活の向上及び、温暖化防止の無尽蔵にある波力エネルギーの活用可能性を高める波及効果が期待できるという。

※関連リンク:プレスリリース 

TOMORUBA編集部

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