野村不動産がCVCを通じてAI搭載の不動産管理プラットフォームを開発・運営するTHIRDに出資、不動産DXを加速
野村不動産ホールディングス株式会社(以下同社)は、コーポレートベンチャーキャピタルファンド「NREGイノベーション1号投資事業有限責任組合(以下同CVC)」を通して、AI搭載の不動産管理プラットフォーム「管理ロイド」を開発・運営する株式会社THIRDの新株予約権付社債の引き受けを行い、同時に業務提携契約を締結した。
業務資本提携の背景および同社グループとのシナジーについて
株式会社THIRDが展開する「管理ロイド」は、不動産管理に必要な一連の業務を1つのシステム上で完結させるSaaS型ソフトウェアで、コロナ禍での不動産管理業務の抜本的な効率化・省人化・ペーパーレス化や現場情報の遠隔確認等のニーズの高まりも追い風となり、2021年7月末時点で1,000社以上の不動産管理会社に導入されている。
同社においては、株式会社THIRDの高いAI開発力、豊富なコンストラクション・マネジメント(※)経験によって不動産管理・修繕業務を高度に理解されている点を特に評価しているという。
今回の業務資本提携に先駆け、ビル管理事業・マンション管理事業を行う同社グループの野村不動産パートナーズ株式会社にて約30棟の管理物件で「管理ロイド」のサービス導入検証を行ったのち、2021年6月から本格導入を開始、順次導入を進めている。
また、今後は管理品質向上と業務効率化を実現する機能強化、AI開発における言語処理の開発協力、等の協業を予定しており、ともに不動産管理DXを加速させていくという。
※コンストラクション・マネジメントとは、建築や設備のプロであるコンストラクション・マネージャーが、技術的な中立性を保ちつつ発注者の代行者または補助者となって発注者側に立ち、基本計画や設計の検討、工事発注方式の検討、工程管理、コスト管理など各種マネジメント業務の全部又は一部を行うマネジメント手法。
NREGイノベーション1号投資事業有限責任組合について
■ファンド名:NREGイノベーション1号投資事業有限責任組合
同社グループの成長加速に向けた新事業・サービス創発の促進及び、革新的な先進技術やサービスを強みとするベンチャー企業との協業を目的として設立したコーポレートベンチャーキャピタルファンドで、今回を合わせて計7社に出資を行っている。
■注力領域:事業課題の解決、成長分野を中心とした協業支援を注力領域としている。具体的には、XaaSサービス、不動産周辺ビジネスの共通基盤を提供するプラットフォームビジネス、ハードウェアを組み合わせた既存建物の機能向上・効率化テクノロジー、SDGs領域等を中心に、同社グループとの事業シナジーや将来性等を考慮の上、出資先を決定している。
■これまでの出資先企業:
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