空き情報を配信する「バカン」×TOTO | IoTにより快適なトイレ環境整備に向けて協業を開始
AIとIoTを活用してあらゆる空き情報を配信するスタートアップ株式会社バカンは、TOTO株式会社と協業し、トイレのDX化を推進することを発表した。今回の協業により、トイレ向け空き情報可視化IoTサービス「VACAN Throne(バカン・スローン)」を、TOTOが提供する「パブリックレストルーム 設備管理サポートシステム」と共に展開していくという。
協業の背景
バカンは「いま空いているか1秒でわかる、優しい世界をつくる」をミッションに、飲食店や投票所、空港などあらゆる場所の混雑情報を可視化しているスタートアップだ。トイレ領域でも、トイレ向け空き情報可視化IoTサービス「VACAN Throne」などをオフィスや商業施設など多くの施設に導入し、利便性向上に向けて満空情報を可視化してきた。
一方、TOTOは1917年に創立し、「世界の水まわりをより快適にしたい」との思いで事業を進めてきた企業だ。現在、世界18の国と地域(日本を除く)に展開しており、日本においても住宅設備機器の総合メーカーとして、節水便器やウォシュレット(※)などの製品でトップシェアを誇っている。また、トイレ器具をインターネットに接続することで、施設価値の向上に貢献するIoTソリューション「パブリックレストルーム 設備管理サポートシステム」の提供を予定しているという。
今回、両社が培ったトイレ器具と空き情報可視化の技術やノウハウを活かして、快適性と効率性を兼ね備えた新しいトイレ環境をユーザーに提供するため協業に至ったという。
▼連携イメージ(TOTO提供)
協業によるメリット
今回の協業により「VACAN Throne」と「設備管理サポートサービス」を組み合わせることで、データを活用した新しいトイレ環境をユーザーに提供する。
両社の技術を活かしてトイレの混雑情報や機具の使用履歴などを取得・分析することで、トイレの管理者は清掃のタイミングや機器の保守管理、長時間利用のアラートなどの業務をより効率的に実行できるようになる。また、利用者もリアルタイムの混雑状況が手元ですぐにわかることで、「行ってみたら使えなかった」という体験を回避でき、トイレ体験の向上につなげることができる。
これにより両社は、施設管理者や利用者が抱えていたトイレに関する悩みを解決するだけでなく、施設の価値向上にも貢献するトイレソリューションの提供を目指していく考えだ。
「VACAN Throne」について
トイレ向け空き情報可視化IoTサービス「VACAN Throne」は、手のひらに収まる程度のセンサーを、場所を比較的選ばず簡単に設置でき、トイレの空き情報をリアルタイムに可視化できる。検知した情報の配信も、デジタルサイネージやwebサイト、アプリなど柔軟に対応が可能であることから、スマートシティ分野などでも多数利用されている。また取得したトイレの使用データを活用することで、清掃といったトイレ作業の効率性の向上も期待できるという。
「設備管理サポートサービス」について
ウォシュレット(※)や自動水栓、オートソープディスペンサーなどのトイレ器具をインターネットと接続し、これまで施設管理者が抱えていたトイレ管理の課題解決を図る。同サービスを利用することで、長時間利用や故障、水石けん液などの補充タイミングの把握、トイレ器具の設定の一括変更といったことが可能となる。また取得したデータを活用することで、業務の効率化などの効果も期待できるという。
※「ウォシュレット」はTOTO株式会社の登録商標。
※関連リンク:プレスリリース