LIFULL×名古屋工業大学による新会社「LIFULL ArchiTech」、JR土合駅でインスタントハウスを活用した実証実験
株式会社LIFULL(ライフル)は、建築技術によって世界を革新するための技術開発を目的に、名古屋工業大学大学院工学研究科教授である北川啓介氏と共同で、「株式会社LIFULL ArchiTech」(ライフル アーキテック ※1)を設立したと発表した。LIFULL ArchiTech代表取締役には、北川啓介氏と、LIFULLの地方創生推進部LivingAnywhere Commons事業責任者 小池克典氏が就任する。
※1:「ArchiTech」は、「Architecture」+「Technology」の造語
新会社「LIFULL ArchiTech」について
LIFULL ArchiTechは、国立大学法人 名古屋工業大学から技術移転を受けた、名工大発のベンチャーだ。北川氏の研究成果を用いて、「インバウンド増加に伴う、景勝地の宿泊施設不足」「空き家の利活用」「災害時の住宅供給」などの課題の解決に取り組む。
なお、代表を務める北川啓介氏は、ニューヨークのReiser+Umemoto建築設計事務所での勤務経験など、約20年にわたる国内外での建築設計や建築教育の経験を持つ。建築構造物領域のプロフェッショナルであり、科学技術分野の文部科学大臣表彰などの受賞歴も保有する。
小池克典氏は、LIFULLに入社後、LIFULL HOME'Sの広告営業部門で営業、マネジメント、新規事業立ち上げなどを経験。現在は、「場所の制約に縛られないライフスタイルの実現」と「地域の関係人口を生み出すこと」を目的とした、定額多拠点サービス「LivingAnywhere Commons」の推進を行う。この取り組みを通じ、地域活性、行政連携、テクノロジー開発、スタートアップ支援などを行っているという。
JR土合駅で「インスタントハウス」の実証実験
同社は第一弾の取り組みとして、「日本一のモグラ駅」として知られる群馬県のJR上越線・土合駅で、地域活性化に向けた実証実験を行う。具体的には、JR東日本スタートアップ株式会社と株式会社VILLAGE INC(ヴィレッジインク)が共催する、グランピング施設「DOAI VILLAGE」にて、北川氏が考案した「インスタントハウス」を導入する。
インスタントハウスは、「インスタント」+「ハウス」の造語で、即席で創ることのできる家を意味する。施工方法は、外形の三次元形状に加工した膜素材を膨らまし、その内側から空気含有量の高い軽量な素材を定着させる。形状や大きさも必要に応じて自由に選べ、質量が小さいことから素人でも制作が容易だ。加えて、ひとつの建屋の工期は数時間と短く、断熱性や遮音性も高い。廉価性・簡便性・速度性・技術性・汎用性に優れた構築物だという。
グランピング施設「DOAI VILLAGE」の開業期間は、2020年2月12日(水)から3月22日(日)まで。同施設では、インスタントハウスのほか、野外ロウリュサウナやかがり火なども楽しめるという。
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(eiicon編集部)