朝日航洋×テラドローン×ウェザーニューズ|ヘリコプターとドローンの共存した安全運行に向けて実証実験を実施
朝日航洋株式会社、テラドローン株式会社、株式会社ウェザーニューズの3社は、電力施設内でドローンによる施設点検、有人ヘリコプター・ドローンの運航管理実験を行ったことを発表した。
実験の内容は、「朝日航洋社が保有するヘリコプターと電力施設点検・運航管理のノウハウ」、「テラドローンが提供するドローン運航管理システム“Terra UTM”」、「ウェザーニューズ社が提供する有人ヘリコプター運航管理システムFOSTER-GA、および機上システムFOSTER-NAVとの連携」。これらによって、ヘリコプターとドローン間の衝突回避の有効性を検証するものだ。
実証実験の背景
本実証実験の背景として、昨今国内外において有人ヘリコプターとドローンの衝突およびニアミス事例が発生していることが挙げられる。その結果、低高度空域での統合的な運航管理の必要性が叫ばれている。このような状況下、ヘリコプターとドローンの衝突を回避する仕組みの構築が喫緊の課題だ。
※ 国内における有人航空機のニアミス案件の実例
「航空機と無人航空機、無人航空機同士の衝突回避策等について(国土交通省航空局、2016年11月8日)」のp16参照。(資料)
実証実験の中身
上記のような背景を受け、今回の実証実験では、朝日航洋が保有する有人ヘリコプターを空港から離陸。同時にテラドローンが保有するドローンを電力施設内で飛行させ、双方の機体の衝突を模擬することで、上記システム間連携の動作を確認・評価した。
具体的には、ヘリコプターの衝突検知範囲内にドローンの飛行計画経路、あるいは動態情報が確認されたタイミングで、ドローンへの緊急退避指示を発出。ドローン側の対応が間に合わない場合は、ヘリコプターを大きく旋回上昇させることで、未然に衝突を防ぐ実験を行った。
今後の展開
本実験により、電力施設点検用ドローンと有人ヘリコプターの共同作業の安全性が担保されることが確認できた。今後の展開として、電力施設点検におけるドローン利用の社会実装を進める。さらに、衝突回避技術を確立することで、有人ヘリコプターとドローンが、ともに安全運航できる環境整備を進め、災害対応や施設点検などへの実用化を推進していく。
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(eiicon編集部)