アイシン・サーラエナジー・トヨタ車体・名古屋鉄道・日本特殊陶業が登壇――名古屋市OIプログラム『CIRCLE』のリバースピッチイベントを詳細レポート！各社が実現したい共創テーマとは？

炭化技術で廃棄ゼロ社会へ――Gabが新循環ソリューション「.Garbon」始動　トヨタ自動車のカーボンニュートラル推進活動「TOYOTA UPCYCLE プロジェクト」との実証実験を開始

豊田高専発スタートアップNAGARAが6200万円を資金調達　AI音声介護記録「ながらかいご」を提供開始

今年で4期目！愛知県全域をフィールドにした「地域×スタートアップ」の事業共創プログラムが始動――昨年度採択スタートアップ2社に聞く、プログラムの魅力&メリットとは？

北川靖大

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初谷幸一

入福愛子

木元貴章

能登豊和 弁護士

眞田幸剛

社会課題（環境・廃棄物）をユニークに解く循環型社会を目指す<a href="https://www.gab.tokyo/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">株式会社Gab</a>は、これまで再利用が難しかった廃棄物を独自の炭化技術によって資源化する新循環ソリューション「.Garbon（ガーボン）」を始動した。炭化によって廃棄物を人工皮革などの高付加価値素材へと変換し、廃棄ゼロ社会の実現を目指す。第一弾として、トヨタ自動車のカーボンニュートラル推進活動「TOYOTA UPCYCLE プロジェクト」との実証実験を開始した。<h2>“焼却依存”を超えて──第4の循環手段「Next Cycle」へ</h2>日本では年間約316万トンの焼却灰が埋立処分され、残り約22年で容量が限界に達するとの試算がある。さらに、廃プラスチックの輸出や環境汚染が問題視される中、従来の3R（リデュース・リユース・リサイクル）だけでは対応が困難な状況にある。こうした課題に対し、.Garbonは“第4の解決策”として「炭化による資源化」を提案する。炭化は廃棄物を無酸素状態で加熱・熱分解し、CO₂排出量を30〜50％抑えながら、黒色粉末の炭化物を生成。プラスチックや衣類、食品残渣など分別困難な有機系廃棄物も再資源化できる。炭化により廃棄物の約8割が熱エネルギーに、残り2割が固形炭化物として再利用可能な形で残る。<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/5316/upload/7L7q1hBPzGoh_6bPXZdZew.png" alt="" width="2082" height="1040"><img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/5316/upload/-Qi5rJCztwQfVq3vrd-Zcg.png" alt="" width="2087" height="904"><h2>廃棄物から生まれる新素材「.Garbon Synthetic Leather」</h2>.Garbonの象徴的な成果が、廃棄物由来の炭の粉末を原料とした「.Garbon Synthetic Leather（ガーボン・シンセティック・レザー）」である。消臭・抗菌機能を持つうえ、遠赤外線効果の実証も予定。高耐久・高意匠性を備え、レザージャケットやシューズ、インテリア、建材など幅広く応用できる。また、使用後は再び炭化して100％再資源化が可能。本革と比較してCO₂排出量を大幅に削減し、企業が自社の「資源循環ストーリー」を具現化する素材として注目されている。<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/5316/upload/5W46dok1SWXk0nU-JnFj-g.jpg" alt="" width="1477" height="1108"><h2>技術の中核を担う「大木工藝」との連携</h2>炭化処理の中核を担うのは、炭化技術のパイオニアである<a href="http://ohki-techno.com/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">株式会社大木工藝</a>だ。同社の特許技術により、金属を除く多様な有機物を炭化し、高品質な炭化物を安定的に供給することが可能になった。Gabは大木工藝と独占ライセンス契約を締結し、炭化から素材化、製品化までの一貫体制を構築。焼却依存から脱却し、社会全体の循環率向上を目指す。<h2>トヨタと挑む循環型社会の新モデル</h2>今回の実証実験では、トヨタ自動車の製造工程で発生する端材や使用済み素材を対象に、.Garbonによる資源化プロセスを検証する。トヨタアップサイクルプロジェクトの中村慶至氏は、「.Garbonの技術は、“循環をあきらめない文化”を実現してくれる」と期待を語る。廃棄物を新素材として再流通させる仕組みを構築し、持続可能なモノづくりを目指す。Gabは今後、自動車業界にとどまらず、ファッション、建材、日用品などへの展開を計画。さらに、炭化以外の再生利用技術を持つ企業との連携により、「ゼロウェイストコンソーシアム」の立ち上げを構想している。廃棄物を「処理するもの」ではなく「選べる素材（再資源）」として再定義する.Garbon。炭化を軸にした“Next Cycle”は、企業と社会がともに廃棄ゼロを実現する新たな道を切り開こうとしている。関連リンク：<a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000080.000063921.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">プレスリリース</a>　（TOMORUBA編集部）

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豊田高専発スタートアップの<a href="https://nagarainc.co.jp/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">株式会社NAGARA</a>は、Theta Times Venturesをリードとするシードラウンドで総額6,200万円の資金調達を実施。同時に、音声特化型AI介護記録サービス<a href="https://nagarainc.co.jp/nagarakaigo" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「ながらかいご」</a>を正式リリースした。<h2>“話すだけで記録が終わる”——介護現場の負担をゼロへ</h2>NAGARAが提供する「ながらかいご」は、介護士が利用者と会話しながら音声入力するだけで、介護記録・議事録・報告書を自動生成するAIサービスである。IT操作が苦手な職員でも使える設計が特徴で、介護業界の大きな課題となってきた入力作業の負荷を大幅に軽減する。提供する主要機能は以下の4つ。<ul><li>音声介護記録：日常対話をもとにリアルタイムで文書化</li><li>自動報告書生成：蓄積データをもとに月次レポートを自動作成</li><li>議事録生成：話者識別機能により会議・面談の記録を自動化</li><li>AIエージェント：利用が進むほど施設ごとに最適化されたAIが進化</li></ul>創業から2ヶ月で累計41施設でトライアルを開始。現場訪問・機能改善・運用検証を高速で回すことで導入障壁を徹底的に下げている点も特徴だ。調達した資金は、開発と営業体制の拡大、自治体や大学との共同研究体制構築に投じる。代表取締役CEOの岡田氏は「ケアに割ける時間を利用者に取り戻すことが使命である」と語る。<h2>投資家からの期待の声</h2>投資家・支援者からは「実装力」「爆速開発」「現場密着」を評価する声が多い。事業アイデア創案から半年でプロトタイプ開発、全国ヒアリング、βテスト、資金調達までを駆け抜けた。Theta Times Ventures代表の北尾氏は、岡田氏を「即決で投資を決めた起業家」と評し、F Venturesの両角氏は「課題と信念が明確で、変革を起こす人物」とコメント。STATION Aiの中島氏、タイミーの代表取締役 小川氏らも、現場ニーズと技術の親和性、介護領域の社会意義の大きさに期待を寄せる。<h2>介護士と高齢者を救いたい</h2>岡田氏は「介護士と高齢者を救いたい——その一心で人生を賭けて起業した。高専で技術を学ぶほど、技術の進歩と社会の間に横たわるデジタル格差に問題意識を抱き、祖父にWiiを贈ったときの笑顔が原点。 去年の年末に初めて訪れた介護現場では、紙の記録と不慣れな端末に追われる介護士に出会い、その後“話す＝記録が終わる”「ながらかいご」を形にした。」と語る。介護業界は慢性的な人材不足と記録業務の負担が課題となる中、「ながらかいご」はデジタルアレルギーなく導入できる現場特化型AIとして注目されている。愛知から生まれた介護DXの旗手が、業界の構造課題に挑む。関連リンク：<a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000165374.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">プレスリリース</a>（TOMORUBA編集部）

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竹森友也

茂原　初谷

谷口靖弥