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温かい飲料容器が対人コミュニケーションに与える影響を検証 大和製罐が観覧車空間を活用した体験型実証実験を実施

温かい飲料容器が対人コミュニケーションに与える影響を検証 大和製罐が観覧車空間を活用した体験型実証実験を実施

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総合容器メーカーの大和製罐株式会社は、温かいスチール缶が対人コミュニケーションに与える影響の検証と体験機会の創出を目的に、北海道札幌市の観覧車施設と連携した期間限定の実証型イベントを開始した。取り組みは2026年3月10日から4月12日まで実施される。

同社はこれまで、スチール缶の機能性や環境特性に関する研究を進めてきたが、今回の企画では「温かさ」という身体感覚が心理的・社会的なコミュニケーションに与える影響に着目。実験結果の社会実装に向けた実証的な取り組みとして、寒冷地域である札幌の観覧車施設を舞台に、体験型の検証機会を提供する。

観覧車空間を活用した体験型実証

本企画は、札幌市中央区にある観覧車施設「大観覧車 nORIA 札幌すすきの」と連携して実施。期間中、17時以降に観覧車のペアチケットを購入した来場者を対象に、温かいスチール缶飲料「告白缶」を無料で配布する。配布数は先着3,000缶で、1日100缶限定となる。

提供される飲料は、オリジナルデザインのスチール缶に入ったウーロン茶(185ml)。寒冷な屋外環境の中で、観覧車という限定された空間において温かい缶を手にする体験を通じ、心理的な距離や会話の変化などを体験的に感じてもらう設計となっている。

また、“恋が叶う”と都市伝説的に語られている「幸せの黄色いゴンドラ」1基を本企画仕様にラッピングし、観覧車空間での体験価値を高める演出も行う。こうした空間設計により、温かい飲料がもたらす感情変化やコミュニケーションの活性化を体験ベースで検証する狙いだ。

温かいスチール缶が心理状態に与える影響を検証

今回の取り組みの背景には、大和製罐が実施した「温かいスチール缶のコミュニケーション促進効果」に関する調査がある。同社は寒冷環境下において、温かいスチール缶を持つことが人の心理状態やコミュニケーションにどのような影響を与えるかを、生体情報の解析を通じて検証した。

実験では、室温約13℃の環境下で被験者20名(10~20代男女)を対象に、脳波計測と主観評価を組み合わせて分析を実施。その結果、温かいスチール缶を持つことで心理状態に一定の変化が見られる可能性が示された。

共同作業を行う実験では、温かいスチール缶を持つことで作業中のストレス度が4.7%低下し、沈静度も3.8%低下した。これは、寒冷環境において温かい缶を持つことがリラックスした状態を生み出し、作業環境を前向きにする可能性を示唆するものだ。

また、初対面の相手とのコミュニケーション実験では、温かい缶を持つことで会話前後の安静時における快適度が7.0%向上する結果が確認された。温かさによる身体感覚が心理的安心感を生み、会話を円滑にする可能性があると分析されている。

温もりが生む心理的効果とコミュニケーション

実験結果について、立命館大学大学院テクノロジー・マネジメント研究科教授の枝川義邦氏は、「手を温めるという行為は身体的な快適さだけでなく、心の安らぎや共通体験による一体感を生み出し、コミュニケーションの活性化につながる可能性がある」と指摘する。

温かさは副交感神経の働きを高め、リラックスした状態を作りやすくする。その結果、人は感情を素直に表現しやすくなり、相手との心理的距離が縮まりやすくなるという。こうした身体感覚と心理状態の関係は、恋愛や友人関係だけでなく、仕事や趣味などさまざまな人間関係にも応用可能な示唆を含んでいる。

スチール缶の機能価値とサステナビリティ

今回の取り組みは、スチール缶という容器の新たな価値を提示する試みでもある。スチール缶の主原料である鉄は磁石に反応する特性を持つため分別が容易で、リサイクル率が高いことが特徴だ。さらに、同じ素材として繰り返し再生できる「無限循環型リサイクル」が可能な素材としても知られている。

大和製罐は、こうした環境特性に加え、温かさを保持できる飲料容器としての体験価値にも注目。今回の実証を通じて、飲料容器が人と人の関係性にどのような影響を与えるのかを探り、新たなコミュニケーション価値の創出につなげていく考えだ。

関連リンク:プレスリリース

(TOMORUBA編集部) 

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