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【eiicon独自調査!】  国内CVCカオスマップ(2018年版)

【eiicon独自調査!】 国内CVCカオスマップ(2018年版)

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CVCとは「Corporate Venture Capital」の略称で、事業会社がベンチャー企業等に投資を行う組織のことを意味します。新規事業の創造や、協業によるコア事業の強化を主な目的にしているため、キャピタルゲインを狙う通常のベンチャーキャピタル(VC)とはその点が異なっています。

CVC設立は2000年代初頭に活発となりましたが、リーマンショックなどの影響で一時は下火に。しかし、2010年以降、メーカーをはじめ、IT、マスコミ、通信キャリア、人材など、さまざまな業界の事業会社が活発にCVCを設立するようになりました。その背景には、ベンチャー企業の増加などが挙げられます。今回は、国内のCVCに着目し、各領域別を取り上げ、紹介します。

メーカー領域

■オムロンベンチャーズ株式会社

産業・生活・社会領域において、‘’自動化‘’で社会的課題を解決する事業を目指す国内外のテクノロジー系ベンチャー企業や、ハードとの融合を目指すサービス・ソフト系ベンチャー企業に出資を行い、新事業創出を起業家と共に目指す。

◎主な投資先:株式会社モフィリア、ベジタリア株式会社、株式会社エクスビジョン

■アシックス・ベンチャーズ株式会社

革新的な製品、技術、人材などを持つベンチャー企業との事業開発の推進を目指す。主な対象領域はスポーツ・健康、先端テクノロジー、サステナビリティ。

◎主な投資先:エーアイシルク株式会社

■資生堂ベンチャーパートナーズ

単なる資金提供に留まらず、資生堂が培ってきた事業ノウハウや保有する資産を投資対象企業の特長に合わせて積極的に活用する。投資領域は「『美』を生み出す技術」「『美』を伝え、創りだすアイデアや技術」「『美』を届ける新たなビジネスの仕組み」。

◎主な投資先:ドリコス株式会

IT領域

■YJキャピタル株式会社(ヤフー)

日本国内、アメリカ、アジア地域、イスラエルの テクノロジー企業を中心に「インターネットに関係する事業に幅広く投資」「シードからレイターまで投資ステージも幅広く」「現時点でヤフーグループとのシナジーがなくても投資」「投資金額も臨機応変に対応」を方針に投資を実施する。

◎主な投資先:パレットクラウド株式会社、株式会社レアジョブ、株式会社Aiming

■グリー・ベンチャーズ株式会社

投資ステージは、シードからアーリーステージのスタートアップを主な対象とし、ビジネスの立ち上げから拡大までに必要な資金を提供。日本および成長著しいアジア、その中でも特に東南アジアやインドにおいて積極的に投資を行っている。

◎主な投資先:ランサーズ株式会社、ラクスル株式会社、ノイン株式会社

■GMO VenturePartners 株式会社

国内外の上場、未上場の IT 系ベンチャー企業への投資、事業拡大支援、企業価値向上支援を行う。総資本1億ドル(2017年4月)、ターゲット地域をアジアとアメリカとし、ターゲットステージをシリーズAとする。

◎主な投資先:ChatWork株式会社、株式会社ベクトル、株式会社メルカリ

■KLab Venture Partners株式会社

シード、アーリーステージのインターネット企業を対象とし、ハンズオン支援で成長段階に合わせた支援を提供。創業初期から業務拡大、株式上場まで経験豊富なアドバイザーがアシストする。

◎主な投資先:株式会社助太刀、DVERSE Inc.、ネクストイノベーション株式会社

■伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社

IT及びハイテク分野のベンチャー企業に対する営業支援、経営支援を中心としたハンズオン型ベンチャーキャピタル。対象ステージはアーリーを中心に、ミドル、レイターも含める。

◎主な投資先:カブドットコム証券株式会社、株式会社イード、株式会社アドウェイズ

■株式会社アドウェイズ・ベンチャーズ

ターゲットにしている主な領域は、アドテク、コンテンツ、B2B、EC、データマイニング、動画、IoT、Fintech、VRで、投資先企業のステージは定めていない。

◎主な投資先:株式会社ゲーム攻略完全図鑑、株式会社Amazia、株式会社ココペリ

■株式会社コロプラネクスト

1億米ドル規模の世界屈指のVR/AR特化型ファンドを運用。海外投資先比率が50%超。新たな価値を世の中へ生み出す次世代起業家へ投資を行っていくと共に、コロプラグループ各社とのシナジーを活かした育成支援を目指す。

◎主な投資先:株式会社ヒュープロ、ラクサス・テクノロジーズ株式会社、株式会社JapanWork

■NHN CAPITAL 株式会社

『オープンイノベーションによる新たな価値の創造』をキーワードに、IT関連で事業シナジーが見込める企業に対し投資を行う。投資先ベンチャー企業のステージは特に限定せず、全てのエリアをターゲットとしている。

◎主な投資先:株式会社Secual、MyDearest株式会社、株式会社Queue

■楽天ベンチャーズ

アーリーステージからグロースステージで競争の激しいデジタル時代をリードできるようなITスタートアップへ投資を行う。シンガポールと東京に拠点を置く専属チームが、楽天ならではのグローバルネットワークへのアクセスも提供しながら、投資先企業が時代を先取りして進化・成長できるように支援する。

◎主な投資先:株式会社フロムスクラッチ、CODA PAYMENTS、GO-JEK

■ソネット・メディア・ベンチャーズ株式会社

「『人』への投資が、未来を創る。」を方針とし、投資を通じて、スタートアップとの協業を推進。デジタルマーケティング領域を中心に、困難な課題に、勇敢に取り組み、社会にインパクトをもたらす起業家を支援する。

◎主な投資先:SaaS領域で投資活動を行うベンチャーキャピタル「REALITY ACCELERATOR」のファンドへの出資

■株式会社サイバーエージェント・ベンチャーズ

成長産業でポテンシャルの高いインターネットビジネスに特化。起業家、ベンチャー企業にとっての“共創パートナー”をテーマに掲げ、事業/サービスが軌道に乗り始めたアーリーステージのベンチャー企業だけではなく、事業立ち上げフェーズであるシードステージのベンチャー企業への出資も積極的に行っている。

◎主な投資先:Retty株式会社、株式会社ピースオブケイク、マッチアラーム株式会社、株式会社ペイミー

■株式会社DG インキュベーション

デジタルガレージグループが持つ国内外の圧倒的なネットワークを生かし、投資および成長支援を行っているDGインキュベーション。アメリカ・日本・アジアを中心とした世界中の有望なスタートアップに対し、シードステージからレイターステージまで幅広く投資。過去の蓄積されたノウハウを生かして、海外企業の日本展開や日本企業の海外展開の実行も支援している。

◎主な投資先:株式会社クラウドワークス、弁護士ドットコム株式会社、グッドパッチ、株式会社PR Table

マスコミ領域

■ABCドリームベンチャーズ株式会社(朝日放送)

投資ステージをアーリーステージからレイターステージとし、動画配信、動画広告、VR、AR、近未来エンターテインメントなど、将来のメディアについて大きな可能性を秘めたサービス・最新技術に投資を行う。

◎主な投資先:Retty株式会社、オーマイグラス株式会社、株式会社坂ノ途中

■株式会社フジ・スタートアップ・ベンチャーズ

インターネット・モバイル分野ビジネスに特化、国内外のスタートアップ企業に積極的に投資する。メディア・コンテンツ産業のリーディングカンパニーとしてこれまで培ってきた知見やノウハウ、またフジテレビジョンとグループ各社が有するメディア・コンテンツパワーを活用することで、投資先の成長を実現し、共にメディア・コンテンツ産業における新しい価値創造を推進する。

◎主な投資先:株式会社JX通信社、株式会社スマートエデュケーション、株式会社カブク

■TBSイノベーション・パートナーズ合同会社

放送関連領域に限らず、広い視野で事業開発を目指す。デジタルメディア、コミュニケーション・プラットフォーム、動画制作・流通、Eコマース、エンターテイメント等の領域で、新しいテクノロジーとアイディアを吹き込む事業創造を試みる。

◎主な投資先:株式会社BitStar、ブルーイノベーション株式会社、株式会社オープンエイト

■電通ベンチャーズ1号グローバルファンド

シード、アーリーステージを中心に、ミッド、レイターステージも含む幅広いバランス投資を実施。領域は「広義のマーケティング/コミュニケーションビジネスを変革しうる領域」と「その他イノベーティブでポテンシャルの高い新領域」。

◎主な投資先:Two Bit Circus, Inc、株式会社FOLIO、Twist Bioscience Corporation

通信・インフラ領域

■KDDI Open Innovation Fund

Game、O2O、Payment、Media、Education、Photo / Movie、EC、Tool領域の国内外の有望なベンチャー企業に投資を行う。投資先企業の「パートナー」として投資先企業の成長を強力にサポートする。

◎主な投資先:株式会社TOLOT、3rdkind株式会社、株式会社Origami

■株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ

ICT技術、IoT分野、プラットフォーム、アプリケーション、サービス、コンテンツなど情報通信関連分野全般の主にアーリー~ミドル期のベンチャー企業を投資対象とする。ICTにより付加価値をつけられる、医療、教育、農業、環境などの分野は特に注目し、国を問わず、お互いの事業シナジーに要点をおいた支援をする。

◎主な投資先:株式会社アララ、GENGO, INC.、株式会社エルテス

■株式会社JR西日本イノベーションズ

「高齢化社会をみすえたヘルスケア分野」「農業等一次産業を生かした分野」「地域の活性化やそれに資するEC等のITテクノロジー分野」「地域に深く入り込んでいく『地域ビジネス』分野」の事業創造を目指し、シード~レイターまでの全てのステージを投資対象とする。

◎主な投資先:株式会社 ipoca、株式会社NOTE、株式会社ユニフィニティー

金融・不動産領域

■マネックスベンチャーズ株式会社

インターネットを活用した、先進的、革新的なサービスに対して、「起業家のポテンシャル」「事業の成長性」を重視して投資する。方針は「人々の生活をより良いものへと変革する、インターネットを活用したサービスが対象」「シナジーを前提とせず、幅広い分野を対象」「事業化されていない、アイデアに対しても、ポテンシャルを見る」。

◎主な投資先:ライフネット生命保険株式会社、株式会社マネーフォワード、株式会社Orb

■31VENTURES Global Innovation Fund (三井不動産)

単なる投資にとどまらないハンズオン支援でベンチャー企業を中長期的視点でサポートし、よりスピーディな事業拡大を目指す。バイオおよび創薬以外のセクター、アーリー期を中心としたシード期からミドル期のステージを対象とする。

◎主な投資先:コグニティ株式会社、株式会社Popshoot、株式会社ナノエッグ

■ニッセイ・キャピタル株式会社

「投資先企業と共に挑戦し続ける」ことを基本方針とし、幅広い業種・ステージの未上場企業に対して投資を実施。IT、製造業、医療・バイオ及び流通・小売をはじめ、大学発ベンチャー企業なども対象とする。

◎主な投資先:株式会社gumi、株式会社sMedio、株式会社リアルワールド

■株式会社セゾン・ベンチャーズ

創業間もないシード・アーリーステージのベンチャー企業との取り組み強化を目的とし、「『金融×IT(Fintech)』の分野で次世代の金融・決済ソリューションの創造に挑戦する意欲的なベンチャー企業」「カード会員資産や永久不滅ポイント等、当社固有の経営資源を活用し、日常の生活や消費シーンを大きく変える可能性を秘めたインターネット・モバイル関連のベンチャー企業」を投資対象とする。

◎主な投資先:Beatrobo株式会社、クラウドキャスト株式会社、株式会社Liquid

■いよぎんキャピタル株式会社

大学や地方自治体、公的支援機関など、ベンチャー企業に関わる主要機関と積極的にリレーションを構築し、各所とのパートナーシップを生かし、知財の産業化、新規事業モデルの産業化を応援。愛媛を中心に中四国・瀬戸内圏にある地方企業の潜在的な可能性を実現すべく、幅広い業種に対して投資先企業の成長ステージに応じた支援を実施する。

◎主な投資先:BoCo株式会社、株式会社ユニバーサルビュー、株式会社レグイミューン

サービス領域

■株式会社オプトベンチャーズ

シェアリングエコノミー、ダイレクトマーケティング、ディスラプティブテクノロジーを主な投資領域とする。投資テーマは「成長に挑戦する企業と人を応援し、世代を切り拓くイノベーションを生み出し、未来の世界への繁栄エンジンとなる。」

◎主な投資先:株式会社MFS、シタテル株式会社、WAmazing株式会社

■株式会社三越伊勢丹イノベーションズ

お客様を感動させる価値や体験の創出を、共にお客様に向き合いながら実現できる、有望なビジネスモデルやテクノロジーを持つベンチャー企業に投資する。投資分野は「社会環境やお客様の意識の大きな変化に対応したサービス、コンテンツ領域」「顧客接点構築や最適な提案に必要なリテールテクノロジー、ビジネスモデル」。

◎主な投資先:株式会社アクティブソナー、株式会社ギフティ、株式会社ポケットメニュー

■株式会社グロービスキャピタルパートナーズ

創業段階および成長段階の起業家・ベンチャー企業に、事業資金の提供のみならず、企業成長のために必要となる「ヒト(人材)」「カネ(資金)」「チエ(経営ノウハウ)」 を総合的に支援する。日本最大級の独立系、ハンズオン型ベンチャーキャピタル。

◎主な投資先:リノベる株式会社、株式会社すららネット、ピクスタ株式会社

■合同会社RGIP(リクルート)

投資先を海外企業に限定。国内で培ってきた経営ノウハウを提供していくことで、投資先企業の更なる成長を実現し、ひいては世界におけるマッチングビジネスの発展への寄与を目指す。

◎主な投資先:Tripping社

■PERSOL INNOVATION FUND合同会社

国内外のHR Techサービスや、高度な技術を有するスタートアップ企業への投資を積極的に推進。人材サービス業界ならではの人事サポートや組織マネジメント支援を通じて、人と組織の成長を支援する。

◎主な投資先:VISITS Technologies株式会社、株式会社VAZ、株式会社READY TO FASHION

編集後記

数あるCVCのうち、上記で紹介したのは、国内のほんの一部です。海外にまで目を向ければ、さらに多くのCVCがあります。投資のステージはアーリーからレイターまでと幅広く、投資を受けるチャンスは広がっていると言えるでしょう。新事業創造などを目指すCVCは、資金にとどまらず、同時に多くのリソースを提供することがほとんど。事業やベンチャー企業を育成するノウハウも多く蓄積されています。大きな飛躍を遂げたいと考えているのなら、積極的な協業を試みてはいかがでしょうか。

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