STATION F スタートアップのリスト
ステーションFは今年六月に開設二周年を迎えます。最近では観光スポットにもなり、周りからも賛否両論、様々なコメントを頂いております。このブログをとおして個人的なコメントというよりも一ステーションF利用者としての日々を皆さんに伝えながら、隣人スタートアッパーたちを紹介していきたいと思います。
よく日本から訪ねて来られる方々に「ステーションFの会社リストはありますか?」と聞かることがあります。実はそんなリストは存在しません。というのは、施設のルールにより6か月又は1年で更新、最長2年間までしかいられないのです。つまり、2年で施設を出ていけるような体力をつけられないのであければ、プロジェクトを一度考え直さなければならない、ということです。それだけれはありません、ステーションFはどんどん新しいプロジェクトと古いプロジェクトを入れ替え、エコシステム全体の活気を保つことに細心の注意を払っています。人間でも新陳代謝が大切なのことと同じですよね。
更に中にいるとよく分かりますが、スタートアップの世界では、成功する会社よりも失敗する会社の方が多いのはごく一般的です。しかし、スタートアッパーは失敗したってなんのその、もう一度他のメンバーと組んで新しいビジネスを創り出したりしていきます。「既に二度失敗し、これは私の三番目の会社よ」と誇り顔で語っている先週出会ったサラは典型的な例です。
ここでは日々新しいプロジェクトが生まれ、混ざり合い、修正されていく。大事なのは人と人の出会い、アイディアとアイディアの見つめあい、これこそが私にとってのステーションF、そしてスタートアッパーたちの魅力的な世界なのです。
今井公子SINEORA
2000年に早稲田大学国際経営学修士卒業(MBA)。 東京にて日系、外資系企業に勤務し、2010年に渡仏。 現在、パリ在住。二児の母。 過去18年間に渡り、東京とパリにて、ノキアやダッソーシステムズといった国際企業にて、デジタルトランスフォーメーションの最前線に立ち、イノベーションによる変革をリードしてきた。ダッソーシステムズではアジア出身の女性として、初めてのワールドワイドの間接販売チャネルのトップ、及び戦略企画のVICE PRESIDENTまで務めた。 四十歳を過ぎてスタートアップの世界に身を投げ出す決意をして、今までの経験を活かし日本企業の国際競争力を上げるためのクロスボーダーなオープンイノベーションを支援するビジネスを立ち上げた。日本発だから世界に勝てる、今成功しているからこれからも成功し続けるとは限らなくなった現在、最初から世界で成功する会社を目指し、いつまでも差別化や、強みを生み出せる仕組みを持つ組織づくりを支援する。 eiiconのブログで、フレンチテック(La French Tech)を中心に、急成長するフランスやヨーロッパのスタートアップをSTATION Fから紹介する。
SINEORA
代表