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AI開発を最大限に活用:ステップ・バイ・ステップの開発ガイド

AI開発を最大限に活用:ステップ・バイ・ステップの開発ガイド

山下秋子

AI開発は世界中のほとんどのIT企業の大きなテーマであり、日本企業もその例外でありません。AIは新たな可能性を切り開き、これまでにない領域へと踏み出す手助けをします。しかし、AI開発とは具体的に何を指すのでしょうか?そして、その力を十分に引き出すにはどうすればよいのでしょうか?

今回の記事では、これらの疑問にお答えするとともに、AI開発を成功に導くための重要なポイントをご紹介します。それでは、ぜひ一緒に読み進めてみましょう。

AI開発とは?

AI開発は、人間知能を必要とするタスクを実行できるシステムを構築するプロセスとして広く認識されます。AIエンジニアは、人間の知識や認知能力を再現するアルゴリズムを活用し、機械に新たな「知能」を持たせることに注力します。

AI開発は、従来のソフトウェア開発とは異なるアプローチを必要とする、独自の特性を持つ分野です。従来のソフトウェア開発では、最初にアルゴリズムを設計し、そのアルゴリズムに基づいてプログラムを作成することが一般的でした。一方で、AI開発では、データからパターンを学習して、アルゴリズムを作り出すことが求められます。

また、AI開発はデータに基づいているため、開発の初期段階でデータの収集、アノテーション、前処理を行うことが不可欠である場合もあります。開発チームは、収集したデータを用いてAIモデルを訓練し、その精度を評価することが必要です。訓練されたモデルが要求を満たしているかを検証し、必要に応じてモデルの再調整を行います。

まとめると、下記はAI技術の特徴です。

  • データ駆動型:AIシステムは大量のデータに依存して学習やトレーニングを行います。このデータはAIが学習し、意思決定を行うための基盤となるため、データの質が高ければ高いほど、AIはより正確で信頼性の高い結果を出すことができるようになります。
  • 学習と適応:AIシステムはデータから学習し、時間の経過とともにパフォーマンスを向上させることができます。この能力により、新しい情報に適応し、アルゴリズムを洗練し、予測や意思決定プロセスを改善します。
  • 反復プロセス:AI開発は、アルゴリズムのトレーニング、テスト、精錬を含む反復的なプロセスです。継続的な改善と適用が成功の鍵となります。

AIの手法

AIにおける領域と手法が多いだが、本記事で、下記の最も主なで一般的な手法を紹介します。

  • 機械学習
  • ニューラルネットワーク
  • 深層学習(ディープラーニング)

AIの手法_LTS Group

機械学習

機械学習(ML)は、AIの中核的能力であり、システムが明示的にプログラムされることなく、経験から学習し、時間とともにその性能を向上させることを可能にします。膨大なデータを分析し、そのデータからパターンを認識、予測、または決定を下すためのモデルを作成します。

機械学習は、以下の4つの種類に大きく分けられます。

  • 教師あり学習
  • 教師なし学習
  • 半教師あり学習
  • 強化学習

教師あり学習

教師あり学習ではラベル付きデータを用いてAIモデルをトレーニングします。入力データセットと、そのデータに対応する出力がペアになっており、モデルはこのトレーニングデータから正しい出力を推論することを学びます。

例として、医療画像の診断や自動運転車(ADAS)の運転に用いられる画像分類、セキュリティやモバイルアプリのログイン手順での顔認識などがあります。

教師なし学習

教師なし学習はラベルのないデータからパターンや構造を見つけ出す機械学習アプローチです。教師あり学習とは異なり、特定の出力が与えられないため、アルゴリズムはデータ内の隠れた構造を探索します。

半教師あり学習

半教師あり学習の目的は、入力変数に基づいて出力変数を正確に予測できる関数を学習することです。教師あり学習に似ていますが、ラベル付きデータとラベルなしデータが混在するデータセットでアルゴリズムをトレーニングする点が異なります。

強化学習

強化学習は、モデルが正しい行動をとるたびに報酬を与え、誤った行動にはペナルティを与えることで、意思決定を学習させる手法です。環境と相互作用し、そのフィードバックに基づいてパフォーマンスを向上させます。

強化学習は、ロボティクス、自律システム、ゲームなど、動的な環境での意思決定が重要な領域で広く活用されています。

データの増加と計算能力の向上に伴い、MLは絶えず進化し、さまざまな業界でその影響力を強めています。MLは、データから学び、新たな状況に迅速に適応できるため、特に大量のデータを扱うタスクや複雑な意思決定が求められる場面で、非常に効果的です。

以下はMLがよく活用されている領域の一部です。

  • 予測分析:予測分析は、過去のデータを使用して将来のトレンドや結果を予測し、意思決定プロセスを支援します。
  • コンピュータビジョン:コンピュータビジョンは、機械が人間の視覚に似た形で視覚情報を解釈し、理解することを可能にします。
  • 自然言語処理 (NLP):自然言語処理は、コンピュータが人間の言語を理解し、解釈し、生成することを可能にし、高度なテキストや音声の分析を実現します。

ニューラルネットワーク

ニューラルネットワークは、人間の脳内にある神経細胞(ニューロン)の働きをモデル化した数理モデルです。脳の「ニューロン」を模倣し、情報の入力を受け取って処理し、最終的な出力を導く仕組みを持っています。このモデルは「入力層」「隠れ層」「出力層」の3層から構成されており、各層でデータの処理と変換が行われます。

深層学習(ディープラーニング)

深層学習(ディープラーニング)は、機械学習の一分野であり、複数の層を持つニューラルネットワークを用いて、データから複雑なパターンや特徴を学習する技術です。AIが自動的にデータの中から階層的な特徴を学び取り、初期の層では単純な特徴を捉え、後の層でより抽象的で複雑な特徴を構築していくことを可能にします。

ディープラーニングモデルは、階層的な学習プロセスを通じて、従来の機械学習アルゴリズムで見落とされがちな微細なパターンや関係性を認識できます。このため、画像認識、音声認識、自然言語処理など、多くの分野でディープラーニングは飛躍的な成果を上げています。

AIを効果的に活用するためには、各プロジェクトの特性に合った手法を選ぶことが鍵となります。場合によっては、複数のAI開発手法を組み合わせることで、さらに強力な結果を生み出し、成果を最適化し、革新を促進することができます。

プロジェクトに最も適したアプローチについてお悩みなら、ぜひLTS GroupのAI専門家にご相談ください。お客様のニーズを丁寧にお伺いし、無料で迅速にコンサルティングを提供いたします。

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業界特化型AIの活用とメリット

業界ごとに特化したAIを活用することで、効率性や精度の向上、そして革新をもたらす驚くべきメリットが得られます。AIは学習を重ねるごとに、膨大かつ複雑なデータセットを扱う能力が向上し、それを実用的な洞察に変換します。

これにより、人為的なミスが減少し、リスクが低減され、公平な意思決定が可能となります。これまでは想像もできなかった成果を生み出すことができるのです。

以下は、ヘルスケア・医療、金融、運転・物流などのさまざまな業界でのアプリ・システム開発におけるAI活用の一般的な事例と、それらがもたらすメリットです。

様々業界におけるAIの活用様々業界におけるAIの活用

ヘルスケア

メリット:ヘルスケア・医療アプリ開発でのAI導入は、病気の診断、発見、治療をより迅速かつ正確に行うことに寄与します。AIを搭載した医療製品は、医師や看護師の負担を軽減し、患者の体験を向上させるだけでなく、個々の健康データに基づいたパーソナライズド治療を実現します。これにより、治療の精度が向上し、医療全体の効率化が図られます。

活用事例:医療画像解析、病気の診断とリスク予測、治療計画の提案、新薬の開発支援、 インテリジェントな予約スケジューリング、医療AIチャットボットによる患者トリアージなど

金融

メリット:AIは金融業界に革命をもたらしており、セキュリティの向上、リスク評価の改善、そして顧客体験のパーソナライズを実現します。AI搭載の取引システムは市場データを解析し、取引を自動で実行することで、より高いリターンと優れたリスク管理を実現します。

さらに、AIは顧客の行動を分析し、顧客離脱リスクを予測することができるため、金融機関は価値のある顧客を積極的に維持するための対策を講じることが可能です。

活用事例:不正検出システム、AI搭載のクレジットスコアモデル、アルゴリズム取引システム、顧客離れ予測、AI駆動のファイナンシャルアドバイザー、口座入出金データから資金需要を予測、デジタルバンキングのパフォーマンス監視、将来の投資・ローン返済リスクの可視化など

小売

メリット: AIは、小売業界においてパーソナライズされた体験の創出、業務の最適化、収益の成長に貢献します。顧客データを分析することで、AIはトレンド、好み、購買パターンに関する貴重な洞察を提供し、適当なマーケティングやビジネス戦略の策定に役立ちます。

活用事例:在庫最適化、パーソナライズド・レコメンデーション・エンジン、ビジュアル検索システム、顧客セグメンテーション・分析ツール、ダイナミック・プライシング・エンジンなど

製造業

メリット:AIは生産管理や作業の自動化、産業ロボットによる効率的な作業、製品の品質検査、設備の監視といった分野で広く活用されています。工数の削減、不良品率の低減、品質の向上、需要予測や在庫管理の自動化による作業効率の向上に貢献します。結果として、競争力が強化され、顧客満足度の向上にもつながります。

活用事例:予測保守システム、品質管理AI、サプライチェーン最適化ツール、エネルギー消費最適化システム、組立ラインのロボティックプロセスオートメーションなど

運輸

メリット:運輸業界におけるAIの導入は、効率的でより安全な運転体験をもたらす革新的な技術として注目されています。AIは、危険運転の予測や検知、ルートの最適化などを通じて、運輸業務をよりスマートにします。

活用事例: ルート最適化システム、車両フリートの予測保守、公共交通機関の需要予測、自律走行車シミュレーションプラットフォーム、スマート交通管理システムなど

農業

メリット:農業分野では、AIの導入が作業の効率化や収穫量の向上、農業経営の最適化に大きく貢献しています。これにより、農作業の負担を軽減し、付加価値の高い農業経営を実現することができます。

活用事例:物病害検出システム、精密農業プラットフォーム、収穫予測システム、自動収穫機、自動運転農機、家畜監視システム、自律型農業機器制御システムなど

要するに、AIアプリ・システム開発は、作業負担の軽減、人手不足への対策、パフォーマンスや作業効率の向上、そして長期的な運用コストの削減に大いに役立つ可能性があります。カスタマイズされたAI統合・開発、AIデータアノテーション及びRPAコンサルティング・開発などサービスをお探しの方は、ぜひLTS Groupにご相談ください。

LTS Groupは、ヘルスケア銀行・金融eコマース自動車建設、農業など、多岐にわたる分野での豊富な経験と専門知識により、それぞれの業界特有の課題に対応した最適なソリューションをご提案します。

基本的なAI開発の流れ

AI開発の効率的で基本的な順番を、構想段階から継続的な運用までの段階に分けて順に解説します。

AI開発の基本的なプロセスAI開発の基本的なプロセス

構想フェーズ

AIは万能のソリューションではないため、解決すべき課題を正確に設定することが不可欠です。このフェーズの目的は、AI開発の目標を明確にし、AIがどのような問題を解決できるかを定めることです。

以下に、このフェーズでの主な業務を紹介します。

  • 課題の定義:最初に、AIシステムが解決するべき課題またはAI導入の目的を明確に定義します。これには、ビジネスニーズや新たなビジネスチャンスが含まれる可能性があります。AI開発の目的をはっきりさせることで、プロジェクトの焦点を定めることができます。
  • 要件分析:開発に必要な要件を分析し、適切なAI開発手法、必要な技術スタックを検討します。この時点で、データの有無や使用するアルゴリズムなども考慮に入れます。
  • 実現可能性の評価:設定した課題に対して、AIソリューションの開発が実現可能かどうかを評価します。リソース、技術的専門知識、データの有無などの要素を考慮することで、プロジェクトの成功確率を高められます。
  • 利益とリスクの分析:AIソリューションを実装することで得られる利益とリスクを分析します。投資利益率(ROI)や倫理的影響、社会的な影響などの課題を注意してください。
  • 企画の設定:設定した目標や収集した情報に基づいて、プロジェクトの範囲、予算、期間を含む詳細な計画を作成できるようになります。
  • プロジェクトチームの編成:自社の予算や市場導入までの期間、リソースに応じて、外部のAI開発会社に委託するか、社内チームを編成するかを決定します。チーム編成においては、プロジェクトリーダー、データサイエンティスト、AIエンジニアなどの必要なポジションを確保し、各メンバーが求められるスキルセットを持っていることが重要です。外注の場合、適切な開発パートナーの選定も必要になります。

外部のAI開発チームに委託することを検討している方は、ITアウトソーシング・外注のメリットと成功させるポイントを把握するために、下記の記事を参考してください。

ITアウトソーシングとは?知っておくべきITアウトソーシングのすべて

PoCフェーズ

PoCとは「Proof of Concept」の略で、日本語では「概念実証」や「構想の実証」として知られています。PoCフェーズでは小規模なテストを通じてその実現可能性を検証します。

これにより、構想フェーズで想定したAIが技術的に実現可能かどうか、また、AIアプローチが特定の課題に対して有効かどうかを評価することができます。PoCは、リスクを最小限に抑えつつ、プロジェクトの方向性や成功の可能性を見極めるための重要なステップです。

このフェーズの主な業務は以下の通りです。

  • データの収集と前処理:モデルのトレーニングに必要なデータを収集し、クレンジングを行います。
  • プロトタイプの開発:PoCの初期段階では、小規模なデータセットを使用して、AIシステムの基本機能と実現可能性を示す簡易的なプロトタイプを構築します。
  • モデル選定とトレーニング:課題とデータの特性に最も適した機械学習モデルを選択し、そのモデルを用いてトレーニングを行います。トレーニングは、収集したデータセットを使用し、小規模な検証セットでモデルのパフォーマンスを評価します。既存のモデルが要件に高い互換性を持つ場合は、モデルの調整を行いますが、適合しない場合は、ゼロからモデルを訓練します。
  • 評価と改善:プロトタイプの性能を精度、再現率、適合率などの定義された評価指標に基づいて評価します。モデルのパフォーマンスを向上させるために、モデルとトレーニングデータを繰り返し改善します。
  • 結果のプレゼンテーション:PoCの成果をステークホルダーに提示し、AIソリューションの可能性や能力、またリスクや課題を説明します。この段階で得られた洞察が、次のステップでの意思決定に大きく貢献します。

実装フェーズ

PoC(概念実証)でAIの実現性を確認した後は、次のステップとして「実装フェーズ」に移行します。このフェーズでは、AIシステムの実際の開発と統合を行い、プロトタイプをベースに本番環境向けのシステムを完成させます。

実装フェーズでは、通常のソフトウェア開発ライフサイクル(SDLC)とほぼ同様の流れで開発を進めていきます。

  • 要件の収集と分析
  • 設計
  • コーディング
  • テスト
  • リリース

また、AI開発ではウォーターフォール型開発またはアジャイル型開発が採用されます。ウォーターフォール開発は各ステップを順番に進める伝統的な開発手法で、アジャイル型は反復的かつ段階的に開発を行う手法です。特にAI開発では、アジャイル型開発が柔軟な対応が可能なため、よく利用されます。

テストが完了し、問題が解決された後、システムは本番環境にデプロイされ、運用に移行します。

運用フェーズ

運用フェーズでは、AI開発がリリースされた後も継続的なサポートと改善が求められます。リリース後、システムのパフォーマンスを監視し、実際の業務において期待通りの成果を上げているかを評価します。特に、AIシステムが抱える問題を迅速に発見し、修正するためのモニタリングと保守が重要です。

さらに、環境の変化に適応するために、AIモデルを定期的に新しいデータで再訓練し、精度の向上や条件に合ったチューニングを行うことが必要です。これにより、「構想フェーズ」で設定した目標やKPI、ROIを持続的に達成することが可能となります。

AI開発に特化したチームをお探しなら、LTS Groupは長期的な戦略パートナーとして最適です。LTS Groupは、複雑なAIアプリ・システムの開発やAIの導入・統合プロセスを包括的にサポートする幅広いサービスを提供します。

具体的には、データ収集やデータアノテーションなどのデータ処理サービスから、AIとOCRの統合、データ分析、自動化に関わるRPA関連サービス、さらにはAI統合やAI型製品開発サービス、ソフトウェアテストメンテナンスまでを網羅しています。

さらに、LTS Groupでは、お客様のニーズに応じて迅速にAIチームを編成するための人材派遣ラボ型開発(ODC)といった柔軟な協業形態もご用意しています。

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AI開発の費用は?

AI開発の費用は、プロジェクトの複雑さやスケール、カスタマイズの度合いによって大きく変動します。特に、高度なカスタマイズが求められるAIシステムでは、費用が高額になる傾向があります。具体的な金額はプロジェクトごとに異なりますが、一般的なAI開発の費用は数百万円から数十億円までかかる場合があります。

AI開発には以下のような費用がかかる可能性があります。

  • データ関連費用:データ収集費用、データクレンジング費用、データラベリング費用
  • モデル開発費用:モデル設計費用、モデル開発費用、モデルトレーニング費用
  • インフラストラクチャ費用:高性能なCPUやGPUなどのハードウェア費用、ソフトウェア費用(AI開発に必要なソフトウェアツールやライブラリなど)
  • その他費用:保守・運用費用、コンサルティング費用

さらに、AI開発を行う際に人材費用も重要な要素の一つとなります。特に、AIエンジニアやデータサイエンティストのスキルレベルが高いほど、その報酬は高くなります。AI開発に必要な主な人材には以下が含まれます。

  • データサイエンティスト
  • AIエンジニア
  • プロジェクトマネージャー
  • AIコンサルタント

社内にAIの専門家がいない場合、外部の専門チームやアウトソーシングサービスの利用が必要となり、これもコストに影響を与えます。例えば、日本とベトナムのAIエンジニアの人件費には大きな違いがあります。日本では、経験豊富なAIエンジニアの年収は1,000万円以上が一般的です。一方、ベトナムでは、準委任契約の場合の年収は500万〜1,000万円程度、請負契約の場合は600万〜800万円程度となっています。

費用内訳を正確に把握し、予算を計画することは、AIプロジェクトの成功に不可欠です。しかし、AIを使用したソフトウェア開発のコストはプロジェクトごとに異なるため、詳細な見積もりが必要です。

正確な費用の把握が難しい場合や具体的な予算案が必要な場合は、ぜひLTS Groupの専門チームにご相談ください。

AI開発を成功させるポイント

AIシステムの成功には、目標とターゲットユーザーの明確な定義、慎重な実行、そして継続的な改善が必要です。以下は、AI開発において成功を促進し、失敗やリスクを減少させることに貢献する注意点です。

ユーザーのニーズと明確な目標を設定

ユーザーの要件を正確に理解し、達成可能で具体的な目標を設定することは、開発プロセスを成功に導く上で不可欠です。特に「SMARTの法則」(Specific: 具体的、Measurable: 計測可能、Assignable: 担当者の明確化、Realistic: 実現可能、Time-related: 期限設定)に基づいた目標設定は、AIソリューションが問題を効果的に解決し、実際に価値を提供できます。

さらに、AIソリューションをユーザーの期待に合わせることで、最終的な製品が現実のニーズに的確に応えます。これにより、ユーザーを引き付け、維持し、事業収益を向上させる可能性が高くなります。

データが鍵

データの質と関連性は、AI開発の成功に直結します。高品質なデータを入手し、丁寧にクレンジングや前処理を行うことが必要です。

また、データの継続的な収集と更新を行い、AIモデルが最新の情報に基づいて学習することは、変化するニーズに適応することに寄与します。質の高いデータは、より正確で効果的なAIソリューションにつながります。

適切な技術を選定

適切な技術スタックの選定は、AIプロジェクト成功の重要な要因です。プロジェクトの要件に合った高性能なCPUやGPUといったハードウェア、最適なプログラミング言語、ソフトウェアツール、フレームワークを選ぶことが求められます。さらに、最新技術を活用し、AIの進化に対応することで、ソリューションの効率性とスケーラビリティを大幅に向上させることが可能です。

継続的に改善

AIシステムは、定期的な反復開発、パフォーマンスのモニタリング、そしてメンテナンスが必要です。変化する状況に適応するためには、AIモデルの定期的な更新が欠かせません。また、AIの最新技術や手法を常に把握し、それをプロジェクトに取り入れることで、システムの品質とパフォーマンスをさらに向上させることができます。

強力なチームを構築

成功するAIプロジェクトには、適切な専門知識を持つチームの構築が不可欠です。データサイエンティスト、AIエンジニア、プロジェクトマネージャー、ドメインの専門家など、AI開発ライフサイクルの各段階を網羅する専門家が協力してプロジェクトを進めることで、成功率が高まります。

社内にAI開発に必要な知識が不足している場合、AI開発を外部に委託することは非常に効果的な戦略となります。豊富な人材を抱えるITアウトソーシング企業は、必要なスキルを持つ専門家を迅速に提供するか、プロジェクトに合わせた専任チームを編成することができます。この方法により、専門的な知識を活用し、開発スケジュールを加速させるだけでなく、社内でのAI人材の採用や維持に伴う課題を軽減できます。

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AI開発を外注する流れ

AI開発を外注することは、コスト削減や品質向上、人材確保などの多くの利点がありますが、効果的に進めるためには適切な準備が必要です。以下は、AI開発を外注する際の一般的なステップとポイントです。

明確な目的の設定

まず、AI開発プロジェクトにおける目標をはっきりさせることが重要です。目的には、コストを削減して予算を最大限に活用することや、市場投入までの期間を短縮すること、または自社チームを補強するために外部の専門人材を活用することなどが含まれる可能性があります。

これらの目標を明確に設定することで、AI開発を外注する際の方向性が明確になります。

適するITパートナーの選定

適切なITアウトソーシング会社の選定は、プロジェクトの成功を左右します。AI開発プロジェクトの対応する技術力や専門性、信頼できる実績、予算に見合った開発費用、そしてセキュリティ対策がしっかりしているかを評価しましょう

どんな目的を設定しても、プロジェクトや製品の品質は最優先事項の1つです。品質が保証されていれば、手戻りによる無駄な手間やコストを避け、損失リスクを最小限に抑えることができます。

契約の締結

協力形態には人材派遣やラボ型開発(ODC)があり、契約形態としては請負契約や準委任契約が一般的です。ITアウトソーシング会社は、お客様のビジネス目的、プロジェクトの要件、予算に基づき、最適な契約を提案します。

契約には、プロジェクト範囲、各当事者の責任、成果物、納期、コスト、契約条件などが詳細に記載されている必要があります。また、知的財産権や機密保持、紛争解決方法など、双方を保護するための条項も含まれるべきです。

これらの契約についての詳細は、以下のブログをお読みください。

ITアウトソーシングとは?知っておくべきITアウトソーシングのすべて 

適するチームの構築

ITパートナーには、必要な技術スタックやソフトスキルを明確に示すことが重要です。データサイエンスや機械学習、AI開発の専門知識に加え、業界特有の知識を持ったチームを編成しましょう。

オフショア開発会社を選ぶ場合は、日本語や英語のコミュニケーション能力も重要です。また、候補者の能力を正確に評価するために、しっかりとした面接プロセスが必要です。LTS Groupなど多くの企業では、高品質なコラボレーションを保証するためにパイロットプロジェクトを提供します。

プロジェクトの開始

AI専任チームを編成した後は、プロジェクトのキックオフミーティングを実施し、期待値、タイムライン、成果物を確認します。効果的な外部委託管理を保証するために、コミュニケーションチャネルを設定し、進捗状況を追跡するマイルストーンを確立します。

また、アウトソーシングチームとの定期的な更新とフィードバックループを設けて、プロジェクトが順調に進行し、問題に迅速に対処できるようにします。

LTS GroupにAI開発をお任せてください

LTS Groupが信頼できるITパートナーである理由

LTS Groupは、お客様の多様なニーズに対応する幅広いサービスを提供し、AI開発のパートナーとして最適です。

LTS GroupのAIサービスLTS GroupのAIサービス

私たちの強みを活かして、顧客満足度の97%に達成し、著名な賞を取得してきました。

  • 専門的なスキルと業界特化の知識:AI開発に関する高度な専門スキルを持つだけでなく、各業界に特化した知識も備えています。また、日本語と英語の高いコミュニケーション能力を有しているため、国際プロジェクトでもスムーズに連携可能です。
  • コストパフォーマンスの高さ:日本とベトナムのコスト差を最大限に活用し、費用対効果の高いAI開発を実現します。最適な予算内で、質の高いIT専門家を提供し、お客様のビジネスゴール達成をサポートします。
  • 経営幹部の積極的な関与:CEOやCTO、COOといった経営幹部がプロジェクトに深く関与し、監督者と密接に連携して問題を迅速に解決します。お客様も直接経営幹部と話し、プロジェクトの進捗を確実に管理します。
  • 高度なセキュリティ:プロジェクトとデータを守るために、LTS GroupはCCTVシステムやバイオメトリックスキャナー、NDA(秘密保持契約)やGDPR(EU一般データ保護規則)などの最新のセキュリティ対策を採用しています。特にODCでは、セーフガードを備えた専用のプライベートセンターを設置し、データの完全な保護を確保しています。

LTS Groupの成功導入事例

下記はこれまでLTS Groupがお客様に代表的なAI関連プロジェクトを成功に進めてきました。

ティーチングアシスタントと学生評価​のシステム開発

この「Edu Insightシステム」は、LTS GroupのIT人材トレーニングアカデミーであるLTS Edu向けに開発されたシステムで、AIを活用して学生の学習を支援し、進捗状況を評価することを目的としています。

ティーチングアシスタントと学生評価​のAIシステム開発

LTS Groupは、生成AIや機械学習を駆使して、AIを搭載した高度なシステム機能を実現しました。

LTS GroupのEdu InsightシステムのAI機能LTS GroupのEdu InsightシステムのAI機能

このシステムは、以下の2つの主要な機能を備えています。

  • ティーチングアシスタント:完成した課題に対するフィードバックを提供し、課題を自動採点することで、学生を支援します。開発には、AIが生成したフィードバックの品質を評価する教育専門家も関わしました。​
  • 学生評価:プログラミング分野の教育専門家によって提案された25の基準を用いて、7つの異なる学習スキルに基づいて学生を評価します。

LTS Groupは、AI技術を活用した教育支援システムを通じて、質の高い学習体験を提供し、学生の成長をサポートしています。

銀行顧客登録アプリの開発

本プロジェクトで、LTS Groupは大手銀行にAI開発サービスを提供しました。銀行の顧客オンボーディングプロセスを強化するためのモバイルeKYC技術と、顔マッチングモジュールを開発しました。これより、登録されたプロフィール写真から顧客の身元をリアルタイムで確認し、正確かつ迅速に対応することが可能です。

銀行顧客登録のAIアプリ開発

LTS Groupはお客様の要件に対応するチームを迅速に作りました。3ヶ月で、下記の7つの機能を完了しました。

  • 文書キャプチャとOCR​
  • データ抽出と検証​
  • 顧客写真データベース​
  • リアルタイム顔マッチング​
  • 顔認識アルゴリズム​
  • 信頼度の閾値​
  • アラート生成​

LTS Groupと協力により、お客様はセキュリティを強化し、詐欺を防止​するだけでなく、顧客体験と業務効率を向上させることを実現できます。

よくある質問

AI開発のメリットと活用

AIは、ヘルスケア・医療、運輸製造業、小売業、金融業、農業など様々な業界で幅広く活用されています。例えば、ヘルスケアでは病気の早期発見や診断支援に、または製造業では自動化や品質管理の向上に活用されています。AIの導入により、作業負担の軽減や人手不足の問題を解決し、長期的に運用コストを削減し、競争力を高める可能性があります。

AI開発の費用

AI開発の費用はプロジェクトの規模や複雑さ、要求されるカスタマイズの度合いによって大きく変動します。一般的には数百万円から数十億円に及ぶこともあります。特に、AI開発費用を産出する時、人材費用は重要な要素の一つです。日本の経験豊富なAIエンジニアの年収は1,000万円を超えることが多いです。一方、ベトナムでは同様のエンジニアの年収は契約形態により500万〜1,000万円程度と、費用を抑えることが可能です。アウトソーシングを活用することで、適切なコストで高品質な開発を実現できます。

AI開発を外注するメリット

AI開発を外注することで、コスト削減や開発リソースの確保が容易になります。特に、AI開発に特化した専門家を社内で確保することが難しい場合、アウトソーシングは有効な手段です。また、地域ごとの人件費差を活用することで、予算内で効率的にプロジェクトを進めることが可能です。

結論

AI開発は、様々な業界で革新や効率向上、競争力の強化に大きな可能性を示しています。しかし、AIを搭載したシステムとアプリの開発は、複雑であり、多くのリソース、時間、そして専門的な知識と経験を必要とします。データ処理からモデルのトレーニング、デプロイに至るまで、各段階で綿密な計画と実行が求められます。

LTS Groupはお客様の期待を超えるAIソリューションを提供するパートナーとして信頼されています。AI開発の複雑さを乗り越え、ビジネスの成功を確実にするための専門知識と献身的なアプローチを提供します。LTS Groupと共に、AIの未来を切り開き、次世代のインテリジェントテクノロジーを実現しましょう。

山下秋子LTS Group

LTS Groupはベトナムを拠点とするグローバルなITアウトソーシング企業です。高品質なサービスを維持し、コストを最適化することに寄与するITサービスを提供しています。 

世界中のさまざまな業界の顧客と連携し、顧客満足度96%以上を維持し、国内外でさまざまな業界賞を受賞していることを誇りに思っています。

主なサービス内容は次のとおりです。
・ソフトウェア開発
・ソフトウェアテスト&品質保証サービス
・ビジネスプロセスアウトソーシングサービス(BPO)

次のような大きな利点をもたらすことを保証します。
・ベトナムの魅力的な労働コストによる競争力のある単価
・最高のサービスやソリューションをお届けしようとする意欲にあふれた幅広いIT人材のプール
・教育、医療、eコマース、建設、自動車、金融など様々な業界の深い知識を持つエンジニア
・エンジニアの言語能力と即戦力のITコミュニケーター&BrSEのによる効果的なプロジェクトコミュニケーション
・要件、予算と時間枠に基づく柔軟なソフトウェア開発手法:アジャイルモデル、ウォーターフォールモデル、Vモデル、イテレーションモデルなど

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      元記事最先端のAI・ロボティクスの技術を活用したソリューション提供を行うTRUST SMITH株式会社(本社:東京都文京区、代表: 大澤 琢真 以下TRUST SMITH) は、コニカミノルタ株式会社(本社:東京都千代田区、代表:山名 昌衛 以下コニカミノルタ)と、画像IoTを活用したソリューション提供に向けて業務提携を開始しました。業務提携の背景https://forxai.konicaminolta.com/service/technology/partners/002TRUST SMITHではこれまでモザイク処理・ドローンの自動航行/離着陸・工場内等の自己位置推定/環境地図生成などのアルゴリズム開発を行ってきました。今回、コニカミノルタの画像IoTプラットフォーム「FORXAI」において、これらのアルゴリズムに加え、コニカミノルタの画像IoTを活用したソリューションの開発を行うため業務提携に至りました。AIと画像IoTを組み合わせたソリューションにより、様々な業種業態の顧客のワークフローにおける課題を解決し、人間や社会に忍び寄るリスクの予防や安心安全な社会の構築に貢献致します。<TRUST SMITHの

      堂本 拓磨

      4年前

    • 東大発AIベンチャー「Deep Consulting」が設立 AI・ディープラーニングの導入支援を行い、AI活用とDXを促進

      元記事東京大学工学部システム創成学科に所属する新田 渓氏はAI・ディープラーニングの導入支援行う、Deep Consulting(ディープコンサルティング)株式会社を2021年3月15日付で設立したことを発表した。Deep Consultingは企業の抱えるビジネス課題を把握し、ニーズや予算に合わせた最先端の機械学習・ディープラーニング技術の導入支援を行うとしている。Deep Consulting設立の背景近年、AIによる労働力不足の解消、業務の効率化、利益の増加・コストの削減等に注目が集まっている。また、以前よりもAIの存在が身近になっていることから、導入を考えている企業も多い。しかし、企業がAIを導入するにあたり、「社内にノウハウがなく、データ活用が進まない」「AI技術者が不足しており、計画どおりにプロジェクトを進めることができない」「外部にAI開発を委託すると数億円とコストがかかり、費用対効果が合わない」という課題が多く見られる。このような課題を解決するため、新田氏はDeep Consulting株式会社を設立した。AI開発・運用をAI企業に発注するのではなく自社で実施できる体制づくりを行うことで、これ

      白坂 貴規

      4年前