
vol.137 AUBA活用事例インタビュー独自のAI技術の開発によって社会問題解決へ! /Search Space株式会社
こんにちは!AUBAカスタマーサクセスチームの谷口です!
今回は、人工知能(AI)を用いたシステム開発・運用を強みに事業を展開しているこちらの企業をご紹介!
■Search Space株式会社
※AUBA利用歴1年10ヶ月/コンタクト実績53社/共創中3社
https://auba.eiicon.net/projects/19310
●事業における課題、オープンイノベーション実践の背景は?
ーー本日はよろしくお願いいたします。今回お話を伺うのは、CEOの後藤良輔様と取締役 / AI・機械学習エンジニアの北村旭様です。さっそくですが、まずは事業内容を教えてください。
後藤氏:弊社は、私と北村が2019年に創業したAIスタートアップで、医療分野で培った信頼性の高いソフトウェア開発と、論文・特許化できるレベルのAI技術を保持しているところを弊社の強みにしています。弊社の事業としては、AIエンジンの提供・カスタマイズを中心に展開しており、先方の課題を聞きながら一緒に製品開発を行っています。また、データサイエンティストの指導なども行っています。
実際に提供しているAIエンジンは3つあります。
①Quartz(クオーツ)
これは防災・インフラの点検、医療・介護、製造・プラントでの備品の点検などでのユースケースを想定した、過去のデータから予測を行うエンジンです。河川水位を予測する時系列予測、脳波パターンを認識する時系列認識、人の姿勢と動作を認識する動作解析など、連続的なデータから予測やパターンの認識を行うことが可能です。
②PixelSafe(ピクセルセーフ)
画像認識を行うエンジンです。交通標識を認識する物体/領域検出、映像内の歩行者を追跡するトラッキング、空港のセキュリティチェックなどに用いられる異常検知、映像/画像解析など、画像や映像からパターンを認識し、追跡や異常の検出を行うことが可能です。見つけにくい骨折の発見やダム外壁のひび割れの発見などにこのエンジンを試験的に導入しています。人の姿勢と動作に関しては、AUBAで出会った企業様からヒントを得て施策に至りました。今後、建設現場で作業者の追跡もしてみたいと思っています。
③CREST(クレスト)
点群などの3次元のデータを扱うエンジンです。近頃、LiDARセンサーなどの普及によって、誰でも簡単に3次元空間データを取得可能になってきました。このエンジンはそれらの3次元データの解析や、2次元画像から3Dモデルを生成する3次元再構成が可能になります。
弊社は「社会課題の解決に必要なツールを創出する」ということをミッションにしています。たとえば、少ない人数で現場を回すことを可能にするAIツールを開発することができれば、最終的に人材不足という社会課題に貢献できます。そういった社会性のある事業を展開していきたいと考えています。
▲CEO 後藤良輔 様
▲ AI・機械学習エンジニア 北村旭 様
ーー貴社の保有する高度なAI技術を利用し、社会問題に対しても向き合われているのですね!では、他社との共創/オープンイノベーションに取り組もうと思われた背景を教えて下さい。
北村氏:
我々はもともとオープンイノベーションに対して積極的な考えを持っていました。なぜならAIはクライアントのデータがあって、それを展開する先があって、初めて成り立つ事業であるからです。創業当初は人づてで仕事を獲得していましたが、AUBAなどの媒体を使って、医療・ライフサイエンス分野で課題感を持った方と共同開発などの新たな取り組みにつながらないか、という思いで利用を始めました。
しかし最近は建設関係の仕事が増えてきたので、そこを中心に利用しています。
さらに、利用目的が今年の月9頃から変わりました。当初はお客様からいただいた課題で共創プロジェクトを探そうとしていましたが、今は自分たちが売れる製品の実証を一緒にできる企業様を探しています。理由はお仕事をする相手の方に恵まれて受託として回るようになってきたので、製品開発に力を入れたいと思い始めたからです。今は3次元が主流なので、近接分野で応用していきたく、実証実験を提供してくれる企業様や、技術はあるけどどう生かせば顧客課題にフィットするのかを探索してくれる企業様をよりピンポイントで探している状況です。
後藤氏:
AUBAでは、こちらの技術を提供することで社内におけるシステム化やDX化が進むように、小さい企業とも対等に取り組んでくださる企業様と出会いたいと思っています。AIはお客様のデータがないと取り組めないので、"データの収集とそこから何をしていくのか"、 "AIの導入は不確定要素が高いので、狙っているタスクが自動化できるかどうか"の二点を探索できるプロジェクトの組み立てを実現できるかどうかが重要です。そのため、前もって予算や期間を設定した上で、一緒にチームを組み、共創を具体的に進めていきたいと考えています。
●AUBAをどのように活用しているのか?
ーーAUBAをご利用いただく際に工夫されている点はございますか?
北村氏:
他社様とお会いする前にどういう企業様かを調べて、どの辺に課題があるかというあたりをつけつつ、お声がけしています。
後藤氏:
お互いにメリットの出る提案になるよう気をつけています。我々の技術を必要としていない企業様に無理やり売り込むのではなく、課題をお聞きする中で弊社の技術とマッチする課題があれば話を進めていくということを心がけています。
ーーまずはお話してお互いのニーズやリソースを把握してから具体的な共創へ進まれているのですね!AUBAをご利用されてみての印象をお聞かせください。
後藤氏:
課題感を既にもっているという企業様が多く、自分たちでは出会えないコネクションができるところに魅力を感じています。
●活用による成果/変化は?
ーー実際にお取り組みに進まれているお話はございますか?
3社とお話が進んでいます。
後藤氏:
1社目は某地方建設企業様です。
建設業は概算の見積もりを出すのに時間がかかり、過去の建坪面積からざっくり算出しますがその作業は大変であり、その課題についてお話させていただいています。まずはお話して、我々の技術で使えるものがあれば連携したいと考えています。
2社目は某清掃関連企業様です。
後藤氏:
現在、管理会社への共同提案に向けて話を進めています。先方は清掃業をやられていて、実際に現場を見学させてもらい、ビルの管理会社さんに対しての提案を検討中です。具体的には、賃貸に住んでいると、電球が切れているから交換して欲しいという要望は全て管理会社に電話しなければなりませんが、LINEのようなメッセージツールで住民と管理会社が双方に、より容易に連絡をとれるアプリを開発したいと考えています。たとえば賃貸には、工事のお知らせの紙が貼られているが分からなかったり、ごみの分別方法、通路の汚れ、切れた電球の交換予定日、配達ボックスをつけてくれないのかななど、そういう入居者の要望や管理側からの連絡が上手く伝えられていないという課題があります。アプリを通じてよりコミュニケーションが容易になるということで、入居期間のある住人に対して管理会社としては不満やニーズを即時に把握し、対応することで顧客満足度を高めることができる、また清掃会社としてはどこの汚れが気になっているのか、汚れている場所のニーズを拾える、アンケートができるというメリットがあります。さらに、メンテナンスの時期も紙で共有ではなくアプリのカレンダーを利用することで一目で分かる・繰り返し見れられるというアプリの展開を試みています。
3社目は某総合建設企業様です。
後藤氏:
工事現場の安全を向上させるために監視カメラをより有効に使いたいというニーズをお持ちの企業様です。そこで弊社のAI画像解析・動画解析とマッチし共創を進めています。工事現場での安全管理(例えば、ふらふらしている人を見つける、ヘルメットしていない・ハーネスをつけていないのに登っている人がいないかを確認する、穴に近づいていないかを確認するなど)システム開発に向けて取り組んでいます。
ーーAUBAを通じたオープンイノベーションに取り組む前と後で、何か変化を感じられた部分はございますか?
後藤氏:
他の企業様や業界での課題を把握できるようになりました。今までは先方に「課題は何かないですか?」とお聞きしてから動くという感じでしたが、課題に対してのアプローチを弊社の方から先んじておこなうようになりました。事前に調べて実際にお話して理解する中で、我々の知見が増えてきたのではないかと思います。
ーー最後に、今後の展望をお聞かせください。
後藤氏:
"他の企業ではできないこと、自分達にしかできないこと"を強化していきたいと思っています。課題解決に向けての共創相手の募集に手を挙げるというより、こちらから先方の課題を推測して提案しながら"自分達だからできること"を提案するという流れを確立させたいです。
また、AUBAを通じて様々な建設業の方と会っているうちに、1番実現したい課題を見つけました。3次元データの活用がiPhone/iPadなどの手持ちデバイスで操作できるというものです。より手軽に3次元データの活用ができる世界を作っていきたいと思っています。体積を測ったり、小さい川の幅を測ったり、ピッチをチェックしたり、土砂崩れがなさそうかを検知したり、森の中を歩いて特殊な長さの樹を見つけたら伐採してみる、などを手持ちのデバイスから可能にさせます。理想としては長期間の共創で、競争パートナー様の課題と弊社の技術をマッチさせて一緒に製品やソリューションを開発したいと考えています。
AUBAでは特に、建設・インフラ関連の企業様と共創できる実証実験の場や、開発促進を行うためのコネクションを増やしていきたいと思っております。
ーー貴重なお話ありがとうございました!
※※今回ご紹介した企業にご興味頂いた方は是非以下よりコンタクトが可能です※※
【Search Space株式会社】
https://auba.eiicon.net/projects/19310
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