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リスクなく新規事業を成功させるタイミングとその方法とは?

リスクなく新規事業を成功させるタイミングとその方法とは?

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「千三つ(せんみつ)」と言われ、その多くが失敗する新規事業。世で成功している事業の陰には、その何千倍ものボツ案があるのです。しかし、せっかく事業を立ち上げるなら、できるだけ成功確率を上げたいと思うのは当然ですよね。

今回は新規事業の成功確率を上げるための考え方や方法を紹介します。これから事業の立ち上げを考えている方は参考にしてください。

なぜ企業は新規事業に取り組まなければならないのか

まずはなぜ企業が新規事業に取り組むべきなのか、その理由を考えてみましょう。

ビジネスには寿命がある

既存事業がうまくいっていると、つい「新規事業にリソースを割くぐらいなら、今の事業に集中すればいいのに」と思ってしまうかもしれません。しかし、既存事業がうまくいっているときこそ、新規事業のはじめどき。

なぜなら、生物に必ず寿命があるように、ビジネスにも寿命があるからです。「プロダクト・ライフ・サイクル」と言って、事業が立ち上がって成長し、成熟した後は必ず衰退していきます。事業の形を調整して延命したり、再興することはありますが、基本的に寿命が来るのは避けられません。


▲参照:https://backlog.com/ja/blog/what-is-the-product-life-cycle/

では、新規事業はいつ作ればいいのでしょうか。それは既存事業が成熟し、一番脂が乗っているとき。なぜなら資金も人材も余裕があるからです。既存事業が稼いだキャッシュもありますし、好調なときは優秀な人材も集まりやすくなります。

しかし、衰退フェーズに入ってしまうと状況は一変します。売上は落ちて新規事業を立ち上げる余裕はなくなりますし、優秀な人材はどんどん出ていってしまうでしょう。会社がうまく言っているときほど、将来に備えて新規事業を作り出さなければならないのです。

外部環境は変化する

なぜ事業は衰退していくのでしょうか。それは外部環境が変化していくからです。例えば新しい技術が生まれ、世の中の生活が変われば、古い商品は使われなくなります。音楽の聞き方をイメージするとわかりやすいでしょう。レコード→カセット→CDと媒体が変化していき、データ販売を経て今はサブスクリプションが主流です。

また、新しい技術の誕生の他にも、ユーザーの価値観が変わることで市場が変化することもあります。例えば、かつては「所有」することに価値が生まれましたが、景気の停滞や環境意識の高まりにより、今は「レンタル」や「シェア」が好まれる時代に。今では車や家具など、様々なものがシェアされるようになりました。

新規事業は人材育成にもなる

企業が新規事業に取り組むべきもう一つの理由は、新規事業の立ち上げ自体が人材育成となるからです。企業が大きくなればなるほど、仕事はどんどん細分化され、縦割り構造となります。それにより仕事は効率化されるものの、社員の視野は狭まり、自分で考える力はどんどん衰えていくように。

既存事業が一生続くのであればいいですが、先述したように事業は必ず寿命を迎えます。事業が衰退してから新規事業に取り組もうと思っても、社内に市場を俯瞰出来る人がいなければ新規事業は成功しません。

新規事業を立ち上げるということは、市場のニーズに合わせたサービス・商品を考えること。その過程では、様々なことを考え実行する必要があり、飛躍的な成長を期待できます。社内の人材が成長するのはもちろん、新規事業に携われる環境があることで、優秀な人材を集めるアピールにも。新規事業で売上を上げる以上に、組織を活性化するという副次的効果も期待できるのです。

新規事業の立ち上げステップ

具体的に新規事業を立ち上げるにはどうすればいいのか、ステップを追って見ていきましょう。

担当者を決める

まずは新規事業の責任者を決めます。当然のように聞こえるかもしれませんが、意外にも責任者を決めずにスタートする企業も多く、そのほとんどが失敗します。

責任者がいないということは、コミットする人がいないということ。責任がないために、言われたことしかやらず「ここまでやれば大丈夫だろう」とみんなが思うために、一向にプロジェクトが進みません。

誰が新規事業の責任者なのかを明確にすることで、本人にコミットしてもらうのはもちろん、周りにも「新規事業のことはあの人に言えばいいんだな」と周知することができます。それにより、速やかな意思決定ができるはずです。

新規事業アイデアの考え方

新規事業の責任者を決めたら事業アイデアを考えましょう。アイデアと聞くと、突然降ってくるようなイメージを持っている方もいるかもしれませんが、それは違います。最後はひらめきも重要ですが、そのひらめきも膨大なインプットがなせるわざです。

では、何から始めればいいのかというと、様々なフレームワークを使って会社や市場の状況を分析しましょう。フレームワークとは思考の枠組みのことで、利用することで思考を整理してくれます。

外部パートナーを探す


新規事業を自社のリソースだけで立ち上げようとすると、時間がかかる上に、アイデアにも限りがあります。新規事業の成功確率を高めるために、重要なのがパートナーとの協業。自社にはないリソースを活用することで、これまでにない事業を立ち上げられます。

事業アイデアを考えてから、自分たちに足りないリソースを持っているパートナーを探すのもいいですが、パートナーと一緒に事業を考えるのもおすすめ。最近では、パートナーとなる企業にアイデアを提案してもらう「アクセラレータープログラム」を開催するケースも増えています。

PDCAを回しながら運営する

新規事業は、一度戦略を決めたからと行って、計画通りに進むことはほとんどありえません。どんなに緻密な計画を立てても、想定外の事態が起きるのが常なので、その度に計画を練り直しましょう。

最初から完璧な計画を立てるよりも、失敗するのを前提にすることでスピードも上がります。早く計画を立て、早く失敗する。その繰り返しで成功する事業計画にブラッシュアップしていきましょう。

新規事業を成功させるには

新規事業を成功させるにはどのようなポイントに注意する必要があるのか。6つのポイントにわけて見ていきましょう。

やる気と責任感のある人材をアサインする


新規事業の立ち上げにはリーダーが本気になって考え動くパワーが必要になります。単に優秀な人材をアサインすれば成功するわけではありません。特に大企業では、既存事業で活躍した人が優秀な人材と定義され、新規事業にアサインされることもあります。しかし、新規事業を立ち上げることと、既存事業を成長させることは似て非なるもの。

新規事業の立ち上げは、勤続年数などにこだわらず、当事者意識を持って本気で事業を起こせる人をアサインしましょう。

担当者は既存事業と兼任させない

会社によっては、新規事業を既存事業と兼任させることもありますが、新規事業は片手間で立ち上げられるほど簡単なものではありません。実験的に始める場合は別ですが、本格的に事業を立ち上げるとなったら、中心メンバーは新規事業に専念させましょう。

もしも、既存事業と兼任させるメンバーがいる際には評価制度にも注意してください。結果が出るまで時間のかかる新規事業は通常、人事評価に繋がらないため、メンバーのモチベーションが下がってしまうおそれもあります。既存事業を頑張りながらも、新規事業にモチベーションを感じてもらうような評価制度を作りましょう。

小さく始めてスピード重視

新規事業で最も重要なのはスピードです。先行きが不透明なことが多いため、どんなに細かい計画を立てても意味がないことがほとんど。想定外のことが起きる度に細かい軌道修正をしながら事業をブラッシュアップしていきましょう。

そのため、最初からプロダクトを作り上げるよりも、プロトタイプを作ってユーザーに触ってもらい、フィードバックをもとに改善を繰り返していくのがおすすめです。

撤退基準を明確にする

新規事業は始めるよりも終わらせる方が難しいと言われています。事業の立ち上げに数年かけてしまうと「せっかく時間とお金をかけたんだから」と、赤字のままでも続けてしまうからです。しかし、事業を終わらせなければ資金だけでなく、人材の無駄遣いにもなり、新しい事業を始めるのも難しくなります。

そうならないためにも、何年以内にどれくらいの結果を出さなければ撤退するという基準を作りましょう。もしくは、定期報告で一定の水準をクリアしたら追加投資、というルールにしている会社もあります。いずれにしても、継続するかどうか明確な基準で判断できるようにしてください。

「新規性」にこだわりすぎない

多くの人が事業アイデアを考える際に犯す失敗が、新規性に囚われてしまうこと。「誰もやっていない」は、どの企業もやる価値がない、もしくはやってみて撤退した可能性も高いのです。新規性にこだわらず、本当に事業として価値があるか見極めましょう。

また、新しいサービスというのはユーザーに理解してもらえないこともしばしば。まずはユーザーに受け入れてもらいやすいサービスから初めて、徐々に新規性の高いサービスを始めるのがおすすめです。

自社だけで立ち上げようとしない

先述したように、今の時代はパートナーと事業を立ち上げるのが当たり前。自社だけでサービスを立ち上げようとしても時間ばかりかかってしまい、競合サービスに先に市場をとられてしまうでしょう。

オープンイノベーションはもはや新規事業に欠かせないものだといえます。事業アイデアを考えるのと同じくらい、パートナー探しにも本気になってください。



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