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MESON、空間体験プラットフォーム「Immersive Showroom」を用いたXR体験型広告の実証実験を実施 2D動画比で理解・共感・購買意欲が大幅向上 

MESON、空間体験プラットフォーム「Immersive Showroom」を用いたXR体験型広告の実証実験を実施 2D動画比で理解・共感・購買意欲が大幅向上 

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AIとXRを掛け合わせた空間インテリジェンスの研究・実装を手がける株式会社MESONは、自社の空間体験プラットフォーム「Immersive Showroom」を用いた実証実験を通じ、XR体験型広告が従来の2D動画広告と比較して高い広告効果を持つことを明らかにした。研究成果は論文としてまとめられ、世界最大のプレプリント(未査読論文)を含む様々な論文を含むプレプリントサーバーであるarXivにて公開されている。

本実験では、XR体験がユーザーの「理解」「共感」「購買意欲」に与える影響を定量的に検証。XR広告はすべての指標において2D動画を上回る結果を示し、広告表現の新たな可能性を示唆した。

XR体験を活用した「Immersive Showroom」の特徴

MESONが提供する「Immersive Showroom」は、Apple Vision Pro向けに設計された空間体験プラットフォームだ。3Dモデルや立体映像を組み合わせることで、商品やサービスを単なる情報ではなく「体験」として提示する点が特徴である。

利用者は視点を自由に変えながら対象を観察でき、従来の2D動画では伝わりにくい構造や利用シーンを直感的に理解できる。また、iPadやiPhoneとの連携による操作性の高さや、アイトラッキング・ハンドトラッキング不要の簡便な体験導線も備える。さらに最大7名までの同時体験が可能で、展示会や商談、ショールームといった対面接点での活用が想定されている。

XR広告と2D広告を比較した実証実験

今回の研究では、建築および自動車を対象に、同一商材の広告を「XR体験型」と「2D動画型」の2条件で制作。被験者18名が両方を体験したうえで、評価を行った。

評価指標には、態度変容研究で広く用いられるCABモデル(Cognitive=理解、Affective=共感、Behavioural=購買意欲)を採用。データは分散分析や媒介分析によって統計的に検証された。

その結果、XR条件は2D条件と比べて、「理解」が約145%、「共感」が約146%、「購買意欲」が約140%向上。いずれの指標においても有意差が確認され、XR体験が広告効果を高めることが示された。

「共感」が購買意欲を左右する重要因子に

分析の中でも特に注目されるのが、「共感」と購買意欲の関係だ。媒介分析の結果、購買意欲は「共感」を介して有意に高まることが明らかになった一方、「理解」は直接的な影響を示さなかった。

この背景には、今回の実験で使用されたコンテンツが、ブランドイメージの影響を排除するため抽象的なナレーション設計となっていた点があると考えられる。つまり、情報理解が進んでも、それ単体では行動意図に直結しにくく、感情的な共鳴が重要な役割を担う可能性が示唆された。

XRでは、ユーザーが空間内で主体的に対象へ接近し、視線を向けるなどの能動的な体験が可能となる。その結果、ブランドやプロダクトを「自分ごと」として捉えやすくなり、共感の形成につながると考えられる。

XR広告は「体験設計」が鍵に

今回の実験結果は、XR広告が単なる情報伝達手段ではなく、理解・共感・購買意欲を統合的に高めるメディアである可能性を示した。一方で、購買意欲をさらに高めるには、共感だけでなく理解をどのように行動へ結びつけるかが課題となる。

今後は、商品の特徴や差異をより具体的に伝える情報設計や、音声・演出を含めた体験設計の高度化が求められる。特に、情動的な共感と論理的な理解を両立させる設計が、XR広告の価値を最大化する鍵となるだろう。

今後の展望

MESONは今回の知見をもとに、XR体験による行動変容の促進に向けた設計手法の高度化を進める方針だ。ショールームや店舗、展示会、企業内説明会など、リアル空間と連動した多様なシーンでの活用が期待される。

従来の動画や画像では伝えきれなかった価値を「体験」として届けるXRは、顧客の意思決定プロセスそのものを再構築する可能性を秘めている。空間インテリジェンスを基盤とした新たな顧客体験の創出が、マーケティングの次のスタンダードとなるか、今後の展開が注目される。

関連リンク:プレスリリース

(TOMORUBA編集部) 

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  • 奥崎慎太郎

    奥崎慎太郎

    • 株式会社SOFI
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