MIRARTHエナジーソリューションズ×パワーエックス、系統用蓄電所の共同開発・運用に関する包括的な業務提携の基本合意書を締結
MIRARTHホールディングス株式会社のグループ会社であるMIRARTHエナジーソリューションズ株式会社(以下、MES)は、株式会社パワーエックスと、系統用蓄電所の共同開発および運用に関する包括的な業務提携の基本合意書を締結した。両社は2026年から2028年までの3年間で、系統用蓄電所の構築を共同推進し、再生可能エネルギーの拡大に不可欠な電力需給の安定化を目指す。
再エネ拡大を支える「系統用蓄電所」の重要性
再生可能エネルギーの導入が全国的に進む一方で、出力変動への対応は電力系統における大きな課題となっている。太陽光や風力は天候に左右されやすく、発電量の変動が需給バランスに影響を及ぼす。この課題解決の鍵を握るのが、電力を一時的に蓄え、必要に応じて放出する「系統用蓄電所」だ。
MESは、グループのパーパス「サステナブルな環境をデザインする力で、人と地球の未来を幸せにする。」のもと、太陽光発電を中心とした再エネ事業を展開してきた。一方、パワーエックスは大型蓄電池の製造・販売を手がけ、独自の運用システムを強みに持つ。両社はこれまでも「MSB神奈川愛川蓄電所」において協業実績を積み、卸電力市場や容量市場、需給調整市場での運用を通じて連携を深めてきた。
3年間で適地選定から運用まで一体推進
本提携では、両社が共同で蓄電所の適地選定および販売活動を行う。事業主体はMESが担い、案件精査(デュー・デリジェンス)、投資実行、建設管理、事業キャッシュフロー策定までを一貫して実施する。システムにはパワーエックス製の系統用蓄電システム「Mega Power」シリーズを採用し、電力運用では同社によるトーリングスキームを活用する。
開発から運用までを両社で包括的に設計することで、単なる設備導入にとどまらず、需給バランスや市場取引を含めた収益モデルの高度化を図る。
エネルギー事業拡大とカーボンニュートラルへの布石
MIRARTHグループは2013年にメガソーラー事業へ参入して以降、バイオマス発電や風力発電などへ事業領域を拡大。2024年にはカンボジア現地法人を設立し、カシューナッツ殻を活用したバイオマス燃料化の研究を開始するなど、地域共生型のエネルギー事業も推進している。
また、温室効果ガス排出量については「2030年度までに45%削減(2022年度比)、2050年度までにネットゼロ」という中長期目標を掲げる。今回の系統用蓄電所の拡充は、再エネの主力電源化を支えるインフラ整備として、同グループの脱炭素戦略の中核を担う位置づけとなる。
再エネ導入の“量”から“質”へと議論が移る中、蓄電インフラの高度化は電力システム改革の成否を左右する重要テーマだ。MESとパワーエックスの包括協業は、技術と開発力を掛け合わせることで、次世代エネルギーインフラの構築を前倒しする取り組みとして注目される。
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(TOMORUBA編集部)