古地図アプリを展開する大江戸今昔めぐり製作委員会、次世代Wi-Fi基盤「OpenRoaming」活用の観光DX実証に参画 JR東主催「WaaS共創コンソーシアム」の一環で実施
株式会社ビーマップを幹事会社とする大江戸今昔めぐり製作委員会は、スマートフォン向け古地図アプリ「大江戸今昔めぐり」を活用し、長野県野沢温泉村で実施される地域魅力発信の実証実験「いつでも訪れたくなる街野沢温泉」に参加すると発表した。これに伴い、2025年12月18日より野沢温泉主要部の古地図をアプリ上で公開している。
本実証は、東日本旅客鉄道株式会社が主催する「WaaS共創コンソーシアム」の取り組みの一環。JR東日本のほか、シスコシステムズ合同会社、一般社団法人野沢温泉マウンテンリゾート観光局、ビーマップが連携し、次世代Wi-Fi基盤「OpenRoaming」を活用した観光DXの可能性を検証する。実証期間は2025年12月25日から2026年夏頃までを予定している。
Wi-Fi接続を“きっかけ”に、場所に応じた観光情報をプッシュ配信
実証では、観光客がOpenRoaming対応Wi-Fiに接続したタイミングを起点に、スマートフォンやタブレットへ観光情報をプッシュ通知で配信する仕組みを構築。野沢温泉村内の主要観光スポット4か所に加え、北陸新幹線の玄関口である飯山駅周辺にもWi-Fiスポットを設置し、利用者の現在地に即した情報提供を行う。
事前に配布されるチラシやポスターから専用WEBページにアクセスし、OpenRoamingのプロファイルを登録すれば、その後はIDやパスワード入力なしで自動接続が可能となる。訪日外国人を含む旅行者にとっても利便性が高く、冬季のスキーシーズン以外における地域の魅力訴求が狙いだ。
江戸時代と現代を重ねて歩く、野沢温泉の新しい体験価値
奈良時代開湯説を持つ野沢温泉村は、江戸時代には天領として栄え、湯治場としての歴史を重ねてきた。現在も「湯仲間」と呼ばれる地域組織による温泉管理や、野沢菜に代表される食文化など、生活と観光が一体となった独自の文化を有する。
こうした歴史的文脈を直感的に伝えるツールとして、「大江戸今昔めぐり」は江戸末期(天保年間)の古地図と現代地図を重ね合わせて表示できる点が特徴だ。本実証に合わせ、野沢温泉村の現代観光スポット情報も拡充。利用者はアプリ上で江戸時代の町割りを確認しながら、現地では現在の街並みやグルメ、観光資源を同時に楽しめる。
観光DXと文化継承をつなぐ実証へ
「大江戸今昔めぐり」はこれまで、東京23区や川越市、静岡市などで街歩き体験を提供し、累計96.5万ダウンロードを記録してきた。今回の野沢温泉での取り組みは、都市部に限らず、地方観光地においても“歴史×デジタル”による新たな回遊体験が有効であることを示す試みとなる。
Wi-Fiインフラを起点に、古地図アプリを地域プロモーションへ組み込む今回の実証は、観光DXと文化継承を両立させるモデルケースとなる可能性を秘めている。野沢温泉村が目指す「いつでも訪れたくなる街」の実現に向け、その成果が注目される。
関連リンク:プレスリリース
(TOMORUBA編集部)