
AIプラットフォーム事業を行うトゥモロー・ネット、延岡市の液浸サーバー実証に参画 環境負荷の低減を目指す次世代ITインフラ構築へ
AIプラットフォーム事業・ハードウェア製造・販売・保守/システム運用管理/仮想基盤構築を行う株式会社トゥモロー・ネットは、宮崎県延岡市で進められている液浸冷却技術を活用したコンテナ型データセンターの実証実験に参画した。プロジェクトは、延岡市、旭化成ネットワークス株式会社(延岡市)、ユニファイドコミュニケーションズ株式会社(東京都港区)との産官連携による取り組みで、脱炭素社会の実現とITインフラの高度化を目指すものだ。
実証は旭化成ネットワークスが運営する延岡データセンターで行われ、地域に根ざしたICTインフラ整備の一環として、液浸冷却技術の適用による省エネ効果や冷却性能、環境負荷の低減などを多角的に検証する。トゥモロー・ネットはこの中核を担い、液浸冷却に最適化されたサーバーの設計・提供・評価に取り組む。
官民連携による地域発のテクノロジー実証
延岡市は、九州地方におけるデジタルインフラ先進都市として、再生可能エネルギーとデジタル技術を融合させた取り組みを積極的に進めている。こうした背景のもと、本実証ではコンテナ型ITインフラの冷却システムにおいて、従来型の空冷方式に代わり、液体を用いて効率的に発熱を処理する液浸冷却技術を導入。省スペースかつエネルギー効率の高い次世代データセンターの構築を目指す。
トゥモロー・ネットの技術的な強み
トゥモロー・ネットは、AI・HPC向けのGPUサーバーなどに関する豊富な知見を活かし、液浸冷却技術にも早期から注力してきた企業だ。今回の実証では、液浸環境に最適化されたサーバーソリューションの提供を通じて、データセンターの性能・運用性・環境負荷を定量的に評価する役割を担う。
同社の強みは、単なるハードウェア供給にとどまらず、AIインフラの構築からアプリケーション開発、生成AIの活用までを一貫して支援する総合力にある。今回の取り組みもそうした幅広い技術力と地域連携の姿勢を活かした実証となる。
持続可能な社会の共創を目指す
トゥモロー・ネットは今後、旭化成ネットワークスをはじめとするパートナー企業と協力しながら、液浸冷却技術の実用化に向けたさらなる検証を進めていく予定だ。とくに、AI処理やHPC(高性能計算)、エッジ用途など、高負荷・高密度なIT運用が求められる領域において、冷却効率の高い次世代データセンターソリューションの提供を強化する方針である。
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(TOMORUBA編集部)