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宿泊・観光業のデジタル変革を推進するスタートアップ Tabist、シリーズCで総額16.5億円を調達 累計調達額は32.4億円に到達

宿泊・観光業のデジタル変革を推進するスタートアップ Tabist、シリーズCで総額16.5億円を調達 累計調達額は32.4億円に到達

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宿泊・観光業のデジタル変革を推進するスタートアップ、Tabist株式会社は6億円の追加調達を実施し、シリーズCラウンドを総額16.5億円で完了したと2025年5月16日に発表した。これにより、シリーズA以降の累計資本調達額は32.4億円に到達した。

今回の資金調達は、株式会社小樽グリーンホテル、トーショウコーポレーション株式会社、株式会社betaspace、株式会社渋谷建設、SBIインベストメント株式会社、みずほキャピタル株式会社、ひろぎんキャピタルパートナーズ株式会社が引受先となる第三者割当増資によって実施された。

地方宿泊施設が抱える課題に、DXで対応

新型コロナ禍を乗り越え、インバウンド需要の回復が進む中で、宿泊・観光市場は徐々に活気を取り戻している。一方で、その恩恵は都市部に集中しており、地方の中小宿泊施設は依然として人手不足や収益性の確保に課題を抱える。

こうした現状を背景に、TabistはOTA運用の最適化、独自ウェブサイト・アプリの開発、宿泊現場向けAI・DX商材の提供などを通じて、「限られた人員でも高効率な運営が可能な仕組み」の構築を進めている。今回の資金調達は、これらの取り組みをさらに強化・加速させる目的で実施された。

AI活用やブランド強化、フラッグシップ展開に注力

調達した資金は以下の3領域に重点的に投資される。

  • AI・DX商材の開発強化:生成AIを活用した宿泊施設の売上・生産性向上を図る。

  • ブランド・マーケティング強化:Tabistブランドの認知拡大、サイト・アプリの刷新による集客強化。

  • フラッグシップ展開の加速:全国におけるブランドの体験拠点として、旗艦施設の展開を推進。

投資家・パートナー各社も期待を寄せる

出資企業からは、今回の資金調達およびTabistの取り組みに対し、強い期待の声が寄せられている。

小樽グリーンホテルの代表取締役・山下健氏は、「テクノロジーを活用して地域の魅力を発信するTabistの取り組みは、地方の宿泊施設の成長に不可欠」と語り、観光業界全体の活性化につながると期待を寄せた。

また、フランチャイズ施設・直営店の運営を担ってきたbetaspaceの代表・荻原宏章氏は、「リモート運営サービスとの補完関係により、次世代型宿泊オペレーションの構築が可能になる」と述べ、現場の省人化とサービス品質の両立を見据える。

さらにSBIインベストメントのマネージャー・大西一輝氏は、「地方の個人経営ホテルが再成長するためにはDX化が鍵」と強調。人口減少で閉業が相次ぐ現状に対し、AIによる自動オペレーションの未来にも言及した。

宿泊施設が今後も競争力を保ち続けるには、人的リソースの最適化、ブランド戦略、そしてデジタル技術の融合が不可欠だ。シリーズCラウンドを終えた今、同社が掲げる「地方から宿泊業界を変える」構想が、どこまで現場に根づいていくか注目が集まる。

関連リンク:プレスリリース

(TOMORUBA編集部) 

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