
Z世代を捉えた次世代フリマサービス「Pickyou」が2.2億円の資金調達を実施
株式会社ピックユーは、XTech Venturesをはじめとする複数の投資家から総額2.2億円の資金調達を実施したことを発表した。同社が提供するのは、インフルエンサーが着用していたアイテムを購入できるCtoCマーケットプレイス「Pickyou(ピックユー)」。Z世代を中心に急速な支持を集めており、今回の資金調達によりさらなるプロダクト進化と事業拡大を目指す。
「憧れ」を直接手にする、新しいファッション体験
ピックユーの特徴は、従来のフリマアプリとは一線を画す“インフルエンサー起点”の購買体験にある。ファッションやライフスタイルを発信するインフルエンサーが実際に着用していたアイテムを、ユーザーが直接購入できるという点で、単なるモノの取引を超えた“価値観の共有”が生まれている。
この体験は、単に古着を売買する行為ではなく、「あの人みたいに着たい」「あの世界観を日常に取り入れたい」というユーザーの共感と憧れを叶えるものだ。Z世代を中心にSNSでの発信力が高まり、ピックユーのリール動画の累計再生回数は1.5億回を突破。購買の起点がSNSへと移る中で、同社のポジションは唯一無二のものになりつつある。
支援者の顔ぶれが示す「次のステージ」への期待
今回の資金調達には、XTech Ventures、HIRAC FUND、株式会社広島ベンチャーキャピタル、株式会社ベクトル、さらには個人投資家として阪井優氏(ペイトナー)、永見世央氏(ラクスル)、三宅孝彦氏(TSIホールディングス元会長)らが名を連ねる。
いずれの投資家も、冨田氏と共同創業者である河合氏のセンスと実行力に高い評価を寄せており、単なる資金提供にとどまらない「文化の伴走者」としての立場を表明している。彼らのコメントからは、ピックユーが単なるフリマアプリではなく、ファッションにおける新しい経済圏とカルチャーを創出する存在として注目されていることがうかがえる。
「循環をスタンダードに」──創業者の思想が宿るサービス設計
「循環をスタンダードとして楽しむ未来を創る」というミッションのもと、ピックユーはCtoCでありながらも全取引に関与し、安全かつ信頼性の高いマーケットプレイス運営を徹底している。出品者には高い金銭的メリットと簡便さを、購入者には安心感と満足度の高い体験を。それぞれの立場を尊重した設計が支持を広げている。
冨田氏は今回の調達に際し、「サービスの持続的な成長とさらなる価値向上に向け、チームの体制強化や本質的なプロダクト開発へと積極投資する」と語っている。単なる機能追加ではなく、ユーザーの深層ニーズをとらえた体験設計へのこだわりが垣間見える。
サステナビリティと共感経済を同時に実現しうるこの仕組みは、単なる「古着の売買」にとどまらない。Z世代のリアルな欲望と価値観を映し出しながら、ファッションの未来を再構築する可能性を秘めている。
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(TOMORUBA編集部)