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デイブレイク、TOPPANと冷凍食品分野にて連携――特殊冷凍×バリアフィルムで品質向上を目指す共同研究・普及活動を推進

デイブレイク、TOPPANと冷凍食品分野にて連携――特殊冷凍×バリアフィルムで品質向上を目指す共同研究・普及活動を推進

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2025年4月、特殊冷凍技術を手がけるデイブレイク株式会社と、高性能バリアフィルムで知られるTOPPAN株式会社は、冷凍食品の品質向上と長期保存に関する共同研究・普及活動の開始を発表した。両社の強みを掛け合わせることで、冷凍食品業界が抱える課題の解決を目指す。

冷凍食品市場の急成長と品質保持の課題

近年、冷凍技術の進化や食品ロス削減への関心の高まりを受け、冷凍食品市場は拡大の一途をたどっている。しかし、冷凍食品の品質は「凍結」だけでなく「保管」環境にも大きく左右される。実際、乾燥や酸化などによる品質劣化の7割近くが、保管時に発生していると言われている。

そこで着目されたのが、凍結技術と包装技術の融合だ。デイブレイクは、食材の細胞を壊さず高品質な冷凍を実現する「特殊冷凍」のパイオニア企業で特殊冷凍の専門会社として2013年に創業。食品事業者向けに冷凍機の販売や導入支援を行い、2021年に発売した自社開発の「アートロックフリーザー」は、わずか2年で700社以上に導入された実績を持つ。一方、TOPPANの「GL BARRIER」は、アルミ箔に代わる高機能包装材として注目を集め、食品の酸化や乾燥を防ぐ高い信頼性を誇る。一方のTOPPANは、高い酸素・水蒸気バリア性を持つ透明フィルム「GL BARRIER」を開発しており、両社の技術連携によって、従来以上に品質を保持した冷凍食品の実現が期待されている。

アボカドで効果検証 7か月保存でも変色なし

両社はすでに、具体的な効果検証にも着手している。その一例がアボカドの保存実験だ。熱処理していないアボカドをデイブレイクの「アートロックフリーザー」で凍結し、-20℃環境下で保管。一般的な真空袋と、TOPPANの「GL BARRIER」真空袋を比較したところ、前者では褐変が見られたのに対し、後者では変色がほとんど確認されなかった。凍結前の鮮度に限りなく近い状態が再現されたのだ。

共同研究・セミナー・商品開発へと展開

今回の業務連携では、品質向上のための共同研究に加え、食品メーカーや飲食業界向けにセミナーや勉強会も開催予定。特殊冷凍と高性能フィルムの活用メリットを発信しながら、普及活動にも力を入れる。さらに今後は、両社の技術を活かした新商品の共同開発も視野に入れている。

この両者が手を組むことで、冷凍食品の価値は一段と高まることが予想される。「保存」に着目した今回の取り組みは、食品業界の品質基準そのものを塗り替える起点となるかもしれない。

関連リンク:プレスリリース

(TOMORUBA編集部) 

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  • teijiro handa

    teijiro handa

    • ウェブディレクター
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  • 曽根千暁

    曽根千暁

    • フリーランス
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