神経難病の早期診断と病態予測を目指すタイムプレ、J-KISS型新株予約権発行により6,000万円の資金調達を実施
神経難病の早期診断と病態予測を目指すタイムプレ株式会社は、インキュベイトファンド株式会社からJ-KISS型新株予約権発行により6,000万円の資金調達を実施した。同社は、京都大学iPS細胞研究所の研究成果を基盤に、iPS細胞を活用した新たな診断支援技術を開発中で累計調達額は1.3億円に達した。
今回の資金調達は、ALS(筋委縮性側索硬化症)の診断支援サービス「ALS iScan」の開発を軸に、神経難病予測・回避技術の研究開発を強化することを目的としている。同サービスは患者のiPS細胞データを活用し、AI技術で解析することで、従来より早期かつ精度の高い診断を可能にすることを目指す。
ALS早期診断支援がもたらす変革
ALSをはじめとする神経難病は、原因が未解明で治療法も限られているため、症状が進行する中で患者の生活の質(QOL)を維持する手段が大きな課題となっている。近年、早期診断による治療介入が注目される中、タイムプレはその未解決ニーズに応えるため、患者にとって有益なソリューションを提供することに注力している。
同社が開発中の「ALS iScan」は、AIによる解析とiPS細胞研究の成果を融合した先進的なプラットフォームだ。この取り組みによって、従来の診断手法では捉えきれなかった疾患初期の兆候を検出し、進行抑制治療の可能性を広げることが期待されている。
インキュベイトファンド株式会社代表パートナーの本間真彦氏は、「神経難病への新たな突破口となり得るタイムプレの技術は、医療界における革新をもたらすものです。ALS iScanが早期診断を実現することで、新薬や治療法開発の道も開かれるでしょう」と述べ、今後の成長を力強く支援する姿勢を示した。
今後のビジョンについて
タイムプレは、京都大学iPS細胞研究所の研究成果を基盤に、AI技術を駆使した診断支援サービスの開発を通じて、持続可能な医療と無病社会の実現を目指している。同社の技術は、疾患予知や回避だけでなく、創薬インフラの拡大にも寄与することが期待されている。
代表取締役社長の多田智子氏は、「タイムプレの使命は、革新的な診断技術を提供することで、患者さんとそのご家族の未来を支えることです。今回の資金調達を契機に、より多くの方々へ価値あるサービスを届けたい」と語る。
今回の資金調達によって、タイムプレは研究開発体制をさらに強化し、「ALS iScan」を中心とした診断支援サービスの実用化に向けた道筋を着実に進める。革新的な技術が実現することで、神経難病に苦しむ多くの患者やその家族に希望を届けることが期待されている。
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(TOMORUBA編集部)