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【eiicon支援事例/旭化成・研究開発部門(3年連続)】 用途探索などシーズアウト型オープンイノベーションでAUBAを活用し続ける理由とその成果に迫る。

【eiicon支援事例/旭化成・研究開発部門(3年連続)】 用途探索などシーズアウト型オープンイノベーションでAUBAを活用し続ける理由とその成果に迫る。

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昨今、新規事業は企業が持続的成長を遂げるにあたり欠かせないテーマとなっておりますが、中でも技術に強みを持ち、それを新たな市場や用途に展開していけないかと模索する企業が増えています。そこで技術・研究シーズをベースとしたオープンイノベーションが手法として注目されるわけですが、

●展示会に出展してプル型の偶発的な出会いを狙う

●自社営業部門を通じて実際の顧客のニーズ/声を聞く、反応をみる

●ビザスクのようなサービスを通じて実際の顧客のニーズ/声を聞く、反応をみる

といった手法が現在も主流です。一方で、様々な制約もある中で、研究・技術シーズであるからこそ、進出・転用の仕方の難しさがあります。

そのような中、1922年の創業以来、社会や環境のニーズに対応して昨日まで世界になかったものを提供してきた旭化成グループでは、2022年より次世代のサステナブルをパートナー企業と共に切り開くプログラム『Value Co-Creation Table』をスタート、技術用途探索等に向けた新しい取り組みを行っています。

同プログラムは、公募形式で各テーマに応募いただいた外部企業とアイデアの段階からディスカッションし、新しい事業のタネを生み出すというもの。過去2回のプログラムでも活発なディスカッションが行われ、実際に新たな価値を創出すべくPoCなど前向きなプロジェクトが生まれています。その中でも、データプラットフォームを展開している株式会社アイディオットには、本プログラムをきっかけに第三者割当増資を実施するという成果もありました。

そして2024年には、3期目となる『Value Co-Creation Table2024』がスタート。このプログラムの運営を3年にわたって支えているのが、オープンイノベーションや新規事業の支援を行っている株式会社eiiconです。

そこで今回、旭化成グループ全体のオープンイノベーションを推進する組織に所属し、社内外の共創推進や各部場の支援を行っている永瀬裕康氏にご登場いただき、eiiconの支援内容をどのように評価しているのか、お話を伺いました。

▲旭化成株式会社 研究・開発本部 イノベーション戦略総部 R&D戦略部 オープンイノベーション推進グループ マネージャー 永瀬 裕康氏

顔の見える「AUBA」の充実した登録企業担当者数が、eiiconを選んだ理由のひとつ

――旭化成グループでは、2022年に『Value Co-Creation Table』を開始されました。同プログラムを企画されるにあたって、当時感じられていた課題や状況について教えてください。

永瀬氏 : 状況が絶えず変化し将来の予測が困難なVUCA時代では、迅速に社会実装をするため、開発加速が必要であることと、さらなる高付加価値の両立が必要になります。そうした状況下において、弊社の社内技術・ノウハウだけで事業化の検討を行うのは難しい、という課題がありました。

そのような課題解決に向けて、既存の機関を活用した調査などはこれまでも実施していましたが、市場調査が中心だったのです。研究初期ではそれで良いのですが、検討が進んでくるともう一段踏み込んだ形での施策が必要になってきていました。

――そのような中で、外部企業とのオープンイノベーションに活路を見出すべく、『Value Co-Creation Table』を企画されたのだと思います。このプログラムの目的・ゴールについて教えてください。

永瀬氏 : これからのサステナブル社会を見据えて、既存の研究開発や事業テーマを元に、用途探索・パートナー探索・アイデア創出など、社外との共創を通じて、新たな可能性を検討することが目的になります。

――プログラムの立ち上げのタイミングである2022年度から運営支援会社として、eiiconを選んでいただきました。その理由について教えてください。

永瀬氏 : 2022年度のプログラムでは、これまで旭化成が事業として取り組んでこなかった「森林資源活用に関するミッシングパーツの探索」に加え、新たな事業構想に向けた可能性を検討する上で、登録企業数が日本最大級のオープンイノベーションプラットフォーム「AUBA」を有するeiiconを選択しました。

また同様に、他の研究開発部場のテーマでもパートナー企業との共創推進に向けて公募しました。eiiconは、他のオープンイノベーション支援企業と比較しても、複数テーマの公募という前提でのコストと、テーマ設計や公募フォロー、ソーシングなどの手厚いサポートが優れていると考えています。

――『Value Co-Creation Table』は、3期連続で継続して実施しています。それにあわせて、3年連続、eiiconを支援会社として選んでいただいた理由をお聞かせいただけますでしょうか。

永瀬氏 : 2022年度の『Value Co-Creation Table』はトライアル的にパートナー企業の公募を行いましたが、2023年度2024年度の公募決定は、前年度の公募での共創実績がeiiconへ発注に至った一番の理由になります。

2023年度は昨年度よりも最終製品からは遠い「素材活用」というテーマで本当に応募が集まるかを懸念していましたが、伴走に長けたeiiconの皆さまのサポートのおかげで今後の事業化検討に値するパートナーと共創に向けた話を進めることができています。また、eiiconの皆さまの丁寧な対応も、社内での公募継続に繋がっていると思って満足しています。

スタートアップへの出資も実現。これまでに得られた成果は?

――eiiconからの支援の中で、特に印象的だった内容や、「これは良かった」と感じた施策などはありましたでしょうか?

永瀬氏 : eiiconの皆さまからの、応募検討企業を意識した視点からの提案、各テーマでの数百件のソーシングの実施、的確なスケジュール管理などの支援が良かったと思います。それらが、応募実績の結果に繋がっていると考えています。また、用途探索のテーマになってくると規模が大きい企業が対象となりやすく、なかなか出会いたい部門まで辿り着くのが特に難しいのですが、eiiconと繋がりがある共創に積極的な担当者さまを経由してターゲット部門に上手くお繋ぎ頂けていたのは非常に良かったと感じています。

――現在、3期目となる『Value Co-Creation Table』がスタートしていますが、これまでの1期・2期の支援で得られた成果について教えてください。(※2024年7月時点)

永瀬氏 : まず1期目についてお話しします。公募した3テーマ(森林資源活用/セルロース防音材・多孔粒子/深紫外線レーザー)はいずれのテーマも、各1社以上とPoCに向けた取り組みを継続しています。中でも、データプラットフォームを展開する株式会社アイディオットとは、eiiconでの公募をきっかけに共創を進めて、第三者割当増資を実施することができました。

次に2期目ですが、公募した5テーマ(ポリマーエアロゲルシート/高品質リサイクルポリアミド66(PA66)/セルロース連続長繊維不織布/バイオマス原料由来のプラスチック開発/新規ケイ素材料)の中から、3テーマで各1社以上とPoCに向けた取り組みを継続しています。もともとは最終製品から遠い素材活用ということで、応募が集まらないことも懸念していましたが、結果として1期目と同様に多くの企業から応募いただき、共創検討が進んでいます。

――eiiconによる支援内容の全体評価については、お聞かせください。

永瀬氏 : 本プログラム毎にeiicon担当者が責任を持って取り組んでいただいたと認識しています。各テーマで数百件のソーシングや、eiiconと繋がりがある企業に声をかけていただくサポートが、応募の数と質に繋がっていると考えています。

また、他のオープンイノベーション支援企業と比較して、複数テーマの公募、かつ公募フォローやソーシングなどの手厚いサポートからは、コストパフォーマンスも支援のクオリティとしても優れていると考えています。募集テーマも専門的な内容が多い中理解を深めて頂きながら、過去2期とも遅れることなく、予定通り募集開始出来たこともあり、各支援の運用・進行にも満足していますね。eiiconは、国内企業との共創に向けたオープンイノベーションを考える際に、利用を検討すべき支援会社だと思っています。

――嬉しいお言葉をいただき、ありがとうございます。一方で、新規事業創出やオープンイノベーション支援において他社を選ぶ可能性はありますでしょうか?

永瀬氏 : オープンイノベーション支援で他社を選ぶ可能性はあります。例えば弊社の他部場ではグローバルなイノベーションプラットフォームを利用しています。各社、様々なメリット・デメリットがある認識ですが、応募実績やテーマ数、サポート、コストと総括的に評価して、国内パートナー探索用途ではeiiconが優れていると認識しています。

――それでは最後に、eiiconやAUBAに対する期待について、お聞かせください。

永瀬氏 : 自社側からの公募のサービスに限らず、eiiconやAUBAに登録している、特にスタートアップ側の企業の技術や知見を弊社の技術を使って活かすことが出来るようなサービスが出来ないか?という話が社内で挙がりました。AUBAを通じたやりとりでも出来ますが、それが企業側の工数をかけずに、容易に出来るサービスがあったらありがたいですね。

また、AUBAの登録企業で建築業界・塗料業界など、登録数が少ない業界にももっと活用して欲しいです。さらに、海外企業との取り組みも増やすことが出来たら、嬉しいですね。

▲『Value Co-Creation Table2024』の募集テーマのオーナーと永瀬氏(写真左)

取材後記

『Value Co-Creation Table』は、非常に専門的なテーマを募集するプログラム。テーマに合致した技術やプロダクトを持つ企業を探索するのは難しいながらも、PoCや出資につながるといった成果を導き出すことができた理由のひとつは、「eiiconが有する顔の見える企業データベースとeiiconの伴走支援にある」と感じられたインタビューでした。

eiiconが運営するオープンイノベーションプラットフォーム「AUBA」には、32,000社を超える企業が登録。スタートアップから大企業まで、多種多様な技術やプロダクトを持った企業のデータベースから、募集テーマに合致した企業を提案するというeiiconの強みが、今回の継続的なご支援につながっています。

eiiconでは、独自の専門性や技術を持ったパートナー企業を探したいというニーズにもお応えしていきますので、お気軽にお問い合わせください。

まずは、オープンイノベーションプラットフォームAUBAを知りたい方向けの資料請求はこちらから

関連するセミナーのアーカイブ配信も行っておりますので是非ご覧ください

※これまでの『Value Co-Creation Table』テーマ担当者インタビューは、eiiconが運営するメディア「TOMORUBA」に掲載されています。あわせて、ご覧ください。

・第1期『Value Co-Creation Table2022』

旭化成の研究開発部門が研究技術・実証フィールドなど多くのリソースを提供するOIプログラムを開始!森林資源活用、セルロース防音材・多孔粒子、深紫外線レーザーという3つのテーマ詳細に迫る。

https://tomoruba.eiicon.net/articles/3675

・第2期『Value Co-Creation Table2023』

サステナブルな価値の提供を目指す旭化成の共創プログラムが始動!ポリマーエアロゲルシート、高品質リサイクルポリアミド66(PA66)、セルロース連続長繊維不織布、バイオマス原料由来のプラスチック開発、新規ケイ素材料といった多彩なテーマを深堀りする。

https://tomoruba.eiicon.net/articles/4272

・第3期『Value Co-Creation Table2024』

次世代のサステナブルを切り開く旭化成の第3期共創プログラム始動!――各テーマオーナーが語る、高純度結晶セルロース、新規架橋性樹脂、建築廃材・廃棄物のサーキュラーエコノミー、建材・建築物の強靭化の4テーマで実現したいこととは?

https://tomoruba.eiicon.net/articles/4628

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  • 瀬戸雄樹

    瀬戸雄樹

    • IT企業
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  • 後藤悟志

    後藤悟志

    • 株式会社太平エンジニアリング
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