映像クリエイターの学び・仕事・つながりをサポートするVook、日本テレビより4億円の資金調達を実施
映像クリエイターの学び・仕事・つながりをサポートする株式会社Vookは、日本テレビホールディングスを引受先とした第三者割当増資により4億円の資金調達を実施。
Vookと日本テレビは今回の資本業務提携により、クリエイター向けイベントや『Vook school』の新コース開発など、Vookの既存事業促進の加速と、新たな事業展開に取り組んでいくという。
なお、今回の資金調達は、日本テレビが実施する「インパクト投資」の第1号案件となる。
映像クリエイターの価値と地位を向上させ、映像がより多様的に活用される社会へ
視覚情報・聴覚情報・言語情報を同時に伝える映像は、文字の約5,000倍の情報量が伝えられると言われており、昨今はデバイスの進化やSNSの普及、ライフスタイルの変化などにより、個人及び企業からの情報発信手段として欠かせないツールになっている。今後、映像をさらに幅広いシーンや手法で活用していくには、それらの多種多様な需要に対応できるスキルを持った映像クリエイターの人材が必要不可欠であり、この映像クリエイターの人材不足は、社会課題の1つだと同社は考えているという。
Vookは、映像クリエイターの学び・仕事・つながりをサポートするための事業を通じて、社会に対して映像クリエイターの人材確保を行う一方で、個々の映像クリエイターに対しては知識やスキルを持った人材が活躍できる環境を創出している。映像が担う役割が単なる情報発信手段の枠を超えて、あらゆるシーンで多様的に活用される“コミュニケーションのインフラ”となる社会の早期実現を目指し、映像クリエイターの価値と地位の向上にもつなげていきたいと考えているという。
資金調達の目的と意図
引受先である日本テレビは、Vookがこれまで取り組んできた事業が映像業界の持続的な発展に貢献すると共感したとともに、日本テレビが調査研究を進めてきたインパクト投資のテーマの1つである「クリエイター支援」をまさしく体現するソーシャルスタートアップ企業であると評価し、インパクト投資の1号案件という形で出資。
今回の資金調達は、現在提供している『Vook』『Vook キャリア』『Vook school』3つの事業の体制強化を図るための人材採用とマーケティング強化をより一層加速させていくことを目的としている。
目指すインパクトと指標について
事業の社会的成果を可視化し推進するインパクト測定・マネジメントを日本テレビと協働で実施し、社会的インパクトと事業の持続性を担保する経済的リターンの両立を追求していく。
「映像の力で社会を変える」を長期的に目指す社会的インパクトとし、その実現のための戦略詳細を可視化したロジックモデルも設計している。
上記のロジックモデルに基づき、インパクト指標として、「クリエイターの数」「クリエイターの平均年収」「クリエイターの待遇・雇用条件」を設定している。今後はこれらの指標を定期的に測定し、両社で社会的インパクトの創出・拡大に向けて取り組んでいくという。
また、今回の資本業務提携により、日本テレビがもつ企画力やノウハウと、Vookがもつクリエイターネットワークや育成ノウハウを生かし、映像クリエイター向けイベントや『Vook school』新コース開発などの共創に取り組み、映像を通して感動体験が溢れる社会づくりを目指す。
Vookは、今後も映像クリエイターの学び・仕事・つながりをサポートしていくことで、企業の事業成長や地域経済の活性化、社会問題の発見と解決など、映像クリエイターがより活躍できる環境の創出に取り組んでいくという。
日本テレビホールディングス株式会社 代表取締役社長執行役員 石澤 顕 氏 からのコメント
社会課題が多様化・複雑化・深刻化し、持続的発展のためには従来の経済的尺度だけで物事を評価・判断することがより難しくなっています。そのような時代において、社会に新たな「モノサシ」を提起すべく、経済性と社会性を両立した上で社会的インパクトの測定・マネジメントを行う「インパクト投資」の1号案件としてVookへの出資を行いました。
映像需要の拡大に伴い、クリエイター不足やクリエイターが働く環境・待遇の改善が映像業界にとっての大きな課題となっている中、クリエイター育成やキャリア支援を行い業界の課題解決に真正面から挑むVookへの出資と共創を通して、映像業界の持続的発展に貢献していきます。
また、映像業界の一員である日本テレビグループでもクリエイター確保や育成は大きな課題となっています。『Vookキャリア』や『Vook school』の活用により当社グループの課題解決を図るとともに、グループ内外のクリエイターがチャレンジできる機会を創出することで、すべての映像クリエイターが個性を発揮し、映像を通して感動体験が溢れる社会づくりを目指します。
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