45歳からの実践型キャリアスクールを運営するライフシフトラボ、2億円を調達
45歳からの実践型キャリアスクール「ライフシフトラボ」を運営する株式会社ライフシフトラボは、ニッセイ・キャピタルをリードインベスターとして、ココナラスキルパートナーズ、みずほキャピタル等から、プレシリーズAラウンドで総額2億円を調達した。
資金調達の背景・ミドルシニア人材市場の課題と展望
80歳まで働くことが当たり前になると言われる人生100年時代においては、40代・50代でもキャリアはまだ折り返し地点にすぎない。一方で、パーソル総合研究所の調査(*1)によると「自分のキャリアの終わり」を意識する人が多数派になるのも45歳頃であり、40代以降、成長実感は年齢とともに減少していく。終身雇用の限界やジョブ型雇用シフトが一層進む中、定年後も見据えた人生後半のキャリア形成機会を作り出すことは、40代・50代のミドルシニア層が就業者人口の45%を占める(*2)社会課題と言っても過言ではない。
課題解決のためには、ミドルシニア人材の流動性を高めることが不可欠だ。人材紹介大手3社の転職紹介実績のうち41歳以上の割合は約15%にすぎず(*3)、多くのミドルシニア層は「45を過ぎたら、とたんに転職求人がない」「子どもや住宅ローンのことを考えると、まして起業のリスクはとれない」と感じている。キャリアをまだ半分残しながらも取り得る選択肢が減っていくのだ。
一部の企業では、ミドルシニア社員の適材配置ができず、定年前の早期退職を募集したり、役職定年でモチベーションが下がったいわゆる「働かないおじさん」を生み出しているという。
一方では、人材難に苦しむ企業は8割超にのぼる(*4)。さらに2030年には644万人分の人手が不足するとの推計(*5)もあり、本来、ミドルシニア人材の活用は待ったなしの状況。
こうした人材需給バランスの不均衡を解消するため、同社は2022年3月より45歳からの実践型キャリアスクール「ライフシフトラボ」を展開し、ミドルシニア人材のキャリア構築力を高める支援を行ってきた。23年7月現在、売上高は昨年同月比で約3倍に成長している。
同社は今後、年齢という数字で一律にスクリーニングされてしまう人材マーケットに挑戦を仕掛ける。国内3,000万人のミドルシニア人材の流動性を高め、ひいては年齢による働きがい格差を是正するために、同社は今回プレシリーズAの資金調達を行った。
調達した資金は次の用途に充当する。
・ライフシフトラボのプログラム強化
・ライフシフトラボの認知拡大ならびに新規受講生獲得のためのマーケティング強化
・ライフシフトラボの法人向けサービスの拡充
・ミドルシニア層に特化した人材関連サービスの拡充
*1:パーソル総合研究所「働く1万人成長実態調査2017」
*2:厚生労働省「労働統計要覧性、年齢階級別就業者数及び雇用者数 2020年」
*3:一般社団法人 日本人材紹介事業協会「人材紹介大手3社 転職紹介実績の集計結果 2021年上期」
*4:日本経済新聞「社長100人アンケート」2023年7月3日朝刊
*5:パーソル総合研究所「労働市場の未来推計2030」
45歳からの実践型キャリアスクール「ライフシフトラボ」について
ライフシフトラボHP:https://lifeshiftlab.jp
「ライフシフトラボ」は、人生後半も活躍し続けたい40代・50代のためのキャリアのパーソナルトレーニングだ。2023年7月現在、複業コース・転職コースを開講している。人材マーケットに精通するトレーナーが、受講生のキャリアプランニングから強みの棚卸し、複業デビューや転職の成功を目指した具体的なアクション支援までをマンツーマンで伴走する短期集中プログラム。
また、同社は「行動ファースト」を掲げる個人向けプログラムの運営で培ったキャリア自律支援ノウハウを活かし、法人向けにもサービスを提供している。ライフシフトラボ法人版は、学ぶだけ・考えるだけで終わらない実践的なリスキリングやセカンドキャリア支援を実現する、ベテラン社員向け複業推進パッケージだ。大日本印刷株式会社・ソニーグループ株式会社をはじめ、人材育成施策として複業を推進している大手メーカー、通信会社、総合商社などで導入されている。
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