生物多様性ビッグデータを運営するバイオーム、シリーズBで総額3.3億円の資金調達を実施
生物多様性ビッグデータを運営する株式会社バイオームは、シリーズBラウンドとして、総額3.3億円の資金調達を実施した。今回の調達によりこれまでの累計資金調達額は5.2億円となる。
資金調達の概要
調達金額:3.3億円
■既存投資家の追加投資
・株式会社Kips
(The Independents Angel投資事業有限責任組合、The Independents Angel2号投資事業有限責任組合)
・みずほキャピタル株式会社
(みずほ成長支援第4号投資事業有限責任組合)
・株式会社京信ソーシャルキャピタル/フューチャーベンチャーキャピタル株式会社
(京信イノベーションC2号投資事業有限責任組合)
・フューチャーベンチャーキャピタル株式会社
(京都市スタートアップ支援2号投資事業有限責任組合)
・中信ベンチャーキャピタル株式会社
(中信ベンチャー・投資ファンド6号投資事業有限責任組合)
■新規投資家
・鎌倉投信株式会社
(創発の莟1号投資事業有限責任組合)
・KDDI Green Partners投資事業有限責任組合
(運営:SBIインベストメント株式会社)
・三菱UFJキャピタル株式会社
(三菱UFJキャピタル8号投資事業有限責任組合)
・日揮みらい投資事業有限責任組合
(運営:グローバル・ブレイン株式会社)
・京銀リース・キャピタル株式会社
(京銀輝く未来応援ファンド3号forSDGs投資事業有限責任組合)
・京都エンジェルファンド株式会社
(京大創業ベンチャー投資事業有限責任組合)
■融資
・株式会社日本政策金融公庫
(融資制度「新型コロナウィルス感染症対策挑戦支援資本強化特別貸付」)
資金調達の背景および目的
同社は、今回の資金調達により以下の3つの実現を目指していくという。
1.いきものコレクションアプリ「Biome(バイオーム)」の大幅強化
スマートフォンアプリ「Biome(バイオーム)」の開発・運営体制を大幅に強化し、ベース機能の向上・新機能の開発を加速させる。名前判定AIの精度向上、図鑑内容・見分け方コンテンツの充実、投稿の利便性向上、新たなユーザー体験の構築など、これまでのユーザーの要望に応えつつ、新しい体験の提案を充実させる。いきものアプリの決定版と言ってもらえるよう、ユーザーにより良いサービスをより早く届けられる体制づくりを徹底していくという。
2.企業・行政・団体・研究機関向けサービスの充実
同社は、これまで生物多様性を脅かす「4つの危機」に対処するためのサービスパッケージを企業・行政・団体・研究機関向けに提供してきた。関連サービスの「BiomeViewer(バイオームビューア)」、「BiomeSurvey(バイオームサーベイ)」β版を正式版としてリリースし、事業者のTNFD (Taskforce on Nature-related Financial Disclosures:自然関連財務情報開示タスクフォース)の支援、OECM(Other Effective area-based Conservation Measures:保護地域以外で生物多様性保全に資する地域)や自然共生サイト認定支援、CSR・CSV活動、金融機関・コンサルティング業による評価などに貢献するサービスパッケージを拡充。これまで以上に多くのクライアントにより良いサービスを提供し、生物多様性の主流化を加速させるという。
3.事業拡大のための海外展開
先の国連生物多様性条約第15回締約国会議 (COP15) において、2030年に向けた自然環境や生態系の保全における世界目標である「昆明・モントリオール生物多様性枠組」が採択された。これにより今後、生物多様性保全の動きは、世界中の自然環境に関連するあらゆるプレイヤーを巻き込んでますます加速していくことが予想される。一方で、こういった枠組みの達成を後押しするようなサービスは世界中を見渡しても非常に少ないという現状がある。同社はこれを大きなビジネスチャンスと捉え、国内市場のみにとどまらず、既存のサービスの多言語対応や海外向け新アプリのリリースなどを通じて、世界でのプレゼンス向上に注力していくという。
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(TOMORUBA編集部)