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【2023年保存版】スタートアップ企業が活用できる補助金とは?

【2023年保存版】スタートアップ企業が活用できる補助金とは?

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オープンイノベーション/共創や新規事業、スタートアップ企業の経営で必要となる「資金」。実は、その資金を得るために活用できる補助金制度がさまざまあります。ーーそこで、補助金や助成金のエキスパートであるEssencimo・杉田龍惟氏による連載をスタート。第3回は『スタートアップ企業が活用できる補助金』について詳しく解説していきます。

挨拶

3回目の寄稿となりました。株式会社Essencimoの代表取締役を務めております杉田龍惟と申します。弊社では補助金・助成金等の活用を進めるプラットフォーム「補助金オフィス」を運営しています。

さて、今回ご紹介させていただくのは、スタートアップ企業が活用できる補助金や助成金はどういったものがあるの?という内容です。

スタートアップ企業では、

・短期的な成長において人やお金などのリソースが足りていない

・補助金や助成金はどういったものを選べばいいかわからない

・使える制度の種類を知りたい

など、さまざまな悩みを抱えている事業者様が多いかと思います。こうした課題を解決すべく、弊社では申請対象となる補助金の選定から活用情報の発信、ご案内から申請に至るまでトータルサポートを提供させていただいております。

スタートアップ企業が活用できる補助金や助成金とは

2023年度のスタートアップ企業が活用できる補助金や助成金は、大まかに下記4種類があげられます。

・中途採用等支援助成金

・躍進的な事業推進のための設備投資支援事業

・若手・女性リーダー応援プログラム助成事業

・創業助成金

今回はスタートアップ企業が活用できる補助金や助成金について、概要や要件、いくらもらえるのかなど詳しく解説していきます。

【中途採用等支援助成金(中途採用拡大コース)】

中途採用等支援助成金は、中途採用者の雇用管理制度を整備したうえで中途採用の拡大を図る事業者に対して助成するもので、厚生労働省が所管する助成金です。

特にスタートアップ企業の中で雇用の機会を作り出そうと考えている事業主様におすすめの助成金となります。

中途採用等支援助成金(中途採用拡大コース)の助成概要としては、主に下記の取り組みを実施した企業に対して助成されますので参考にしてみてください。

受給するための要件

中途採用等支援助成金を受給するための要件としては、主に下記3つを満たす必要があります。

・「中途採用計画」を作成し、管轄の労働局に届けること

・「要件を満たす労働者」を雇用すること

・中途採用計画期間に「中途採用の拡大」を図ること

また、「要件を満たす労働者」とは、下記すべての要件を満たす労働者のことを言います。

①:申請事業主に中途採用により雇い入れられた

②:雇用保険の一般被保険者または高年齢被保険者として雇い入れられた

③:期間の定めのない労働者として雇い入れられた(パートタイム除く)

④:雇い入れ日の前日から起算してその日以前1年間に、雇用関係、出向、派遣、請負または委任により当該事業主の事業所で就労したことがない

⑤:雇い入れ日の前日から起算してその日以前1年間に、申請事業主と密接な関係にある事業主に雇用されていた経験が無い

いくらもらえるのか

中途採用等支援助成金の助成額は、下記のように定められています。

上記のように、実施区分によって助成額が異なるため、該当する箇所をあらかじめご確認ください。

申請の流れについて

中途採用等支援助成金を申請するまでの流れとしては、下記のように定められていますので参考にしてみてください。

【躍進的な事業推進のための設備投資支援事業】

躍進的な事業推進のための設備投資支援事業は、東京都内の中小企業の機械装置の導入を対象とした設備投資支援事業です。更なる発展に向けた競争力・ゼロミッションの強化、DXの推進、イノベーションの推進、後継者による新たな取り組みに必要となる機会設備等を導入するための経費の一部を助成してもらえます。

申請するための条件について

躍進的な事業推進のための設備投資支援事業は、令和5年4月1日現在で東京都内に登記簿上の本店または支店があり、都内で2年以上事業を継続している中小企業等が対象です。

どのような事業が対象なのか

対象となる事業は、下記①〜④に合致するものでなければなりません。

①:競争力・ゼロエミッション強化

具体例:量産体制の構築、コストダウン等

②:DX推進

具体例:機械制御の自動化、ロボットを導入して24時間稼働の実現

③:イノベーション

具体例:新商品の生産

④:後継者チャレンジ

具体例:事業転換・新分野参入

どういった経費に使えるのか

対象経費については下記のものが該当します。

・機械装置

・器具備品

・ソフトウェアの新たな導入

・搬入、据付等に要する経費

注意点としては、1基50万円以上のものに限ることです。また、他にも下記すべてを満たす必要があります。

・対象となる事業者が直接使用するものであり、必要最低限であること

・交付決定日の翌月1日から1年6ヶ月の間に契約、納品、支払いまで完了できるもの

・用途、単価、規模などが客観的に確認できるもの

・所有権が対象事業者に帰属する経費

上記のとおり、事業に直接関わるものであり、その必要性を客観的に証明できるものが経費として計上できます。

どのくらいもらえるのか

躍進的な事業推進のための設備投資支援事業の助成率と助成額は、下記のように定められています。

今後のスケジュールについて

躍進的な事業推進のための設備投資支援事業は、令和5年度について下記のスケジュールで進む予定なので参考にしてみてください。

【若手・女性リーダー応援プログラム助成事業】

若手・女性リーダー応援プログラム助成事業は、東京都中小企業振興公社が主体となって行う助成事業の一つで、助成または若手男性が都内商店街で実店舗を新規開業する際に、必要な経費の一部を助成してもらえます。

経費の一部を助成することにより、商店街におけるリーダーとなり得る人材に対して開業を支援し、都内商店街の活性化を図ることを目的としています。

そのため、東京都内の商店街で開業を考えている女性または若手男性は、ぜひご活用ください。

申請するための条件について

若手・女性リーダー応援プログラム助成事業を活用するためには、下記の要件に当てはまっている必要があります。

・開業日が申請する回の交付決定日以降であること

・女性または令和6年3月31日時点で39歳以下の男性であること

・「創業予定の個人」もしくは「個人事業主」であること

・申請予定店舗が「都内商店街」であること

・申請時点で都内に限らず実店舗を持っていないこと

どのような業種が対象となるのか

若手・女性リーダー応援プログラム助成事業の対象となる業種は幅広くあります。下記ではその一部を紹介しているので、確認してみてください。

対象となるすべての業種については、東京都中小企業振興公社の下記URLの「助成対象となる業種」をご確認ください。

また、対象となる業種は網掛けグレーの部分となります。

助成対象となる業種:https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/jigyo/wakatejosei.html

どういった経費に使えるのか

若手・女性リーダー応援プログラム助成事業では、下記の経費の一部を助成してもらえます。

・事務所整備費(店舗新装・改装工事費、設備・備品購入費、宣伝・広告費)

・実務研修受講費

・店舗賃借料

どのくらいもらえるのか

若手・女性リーダー応援プログラム助成事業では、経費区分によって補助限度額が異なり、最大で730万円まで助成してもらえます。詳しくは下記をご覧ください。

今後のスケジュールについて

若手・女性リーダー応援プログラム助成事業は、第1回が4月4日から始まります。また、すでに第2回と第3回も実施されることが予定されており、具体的には下記のスケジュールが予定されています。

現在までは第3回までが予定されており、それ以降の予定は未定となっています。そのため、申請を希望される事業主様は、申請期間を確認しながら期限に間に合うよう準備を進めてください。

申請手続きの流れについて

若手・女性リーダー応援プログラム助成事業の申請手続きの流れとしては、主に下記の流れで進めていきます。

上記を見ても分かる通り、開業からスタートするため、申請前にやらなければならないことがたくさんあります。

出展予定地を決め、どこの商店街に属しているかを確認し、商店街から出店の許可を取り、工事の見積もりや図面の作成、備品の選定などすべて完了してから申請となります。

この制度を活用する際には徹底したスケジュールの管理が大切となりますので、活用を検討されている事業主様は余裕を持った申請スケジュールで進めましょう。

【創業助成金】

創業助成金は、都内創業予定者または創業して5年未満の中小企業者等が対象となる東京都中小企業振興公社が主体となって取り組む助成事業です。

具体的な内容としては、都内での創業を具体的に計画している個人または創業後5年未満の中小企業者に対し、賃借料、広告費、基部備品購入費等の経費の一部を助成することで低い創業率を改善することが目的となっています。

助成対象者は

創業助成金が対象となるのは都内限定の創業者または創業して5年未満の中小企業者等です。

上記の内容から特に都内で事業を行うスタートアップ企業にとっておすすめの助成制度となっています。

申請要件について

創業助成金を活用するためには下記の申請要件を満たす必要があります。

・TOKYO創業ステーションの事業計画書策定支援の終了者

・インキュベーション施設運営計画認定事業の認定施設の入居者

・都内の公的創業支援施設入居者

・東京都および都内区市町村が行う創業を対象とする制度融資利用者

・都内市区町村で認定特定創業支援等事業による支援を受けた方

上記申請要件をすでに満たしている方は問題ありませんが、申請要件を満たすまでには概ね2ヶ月以上はかかりますのでご注意ください。

どういった経費に使えるのか

創業助成金で対象となる経費は、創業初期に必要な経費です。具体的には下記に当てはまる内容が対象経費として認められます。

・賃借料

・広告費

・器具備品購入費

・産業財産権出願・導入費

・専門家指導費

・従業員人件費

今後のスケジュール予定について

創業助成金は、直近のスケジュールが令和5年4月11日〜4月20日の間で申請受付を開始予定です。申請を検討されている事業主様は、4月20日までに郵送またはjGrantsホームページにて受け付けがされているので、参考にしてみてください。

なお、事業スケジュールについては予定として下記を参考にしてください。

・令和5年4月下旬〜6ヶ月中旬:書類審査

・令和5年7月3日〜11日:面接審査

・令和5年9月1日:助成金の交付決定日

スタートアップ企業における補助金や助成金の活用について

今回はスタートアップ企業が活用できる補助金や助成金について紹介しました。活用することで数十万円から最大で1億円まで事業投資に活用できる制度もあります。

補助金や助成金の活用には幅広いメリットがありますので、特に自社の目的とマッチする制度がある場合にはぜひ活用について検討してみてください。

<執筆者プロフィール>

株式会社Essencimo 代表取締役 杉田 龍惟

東京大学経済学部出身。2年生より補助金の申請支援を始めとした経営コンサルティング・資金調達支援業務に携わる。リクルートを始め数社におけるマーケティング業務での経験を基に、より実現可能性にこだわった事業計画策定に強みを持って支援を行う。2019年4月に株式会社Essencimo創業。

<シリーズ記事>

第1回:【2022年保存版】共創に活用できる補助金制度とは?<1> 「ものづくり補助金」

第2回:【2022年保存版】共創に活用できる補助金制度とは?<2> 「事業再構築補助金」

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