スマートシャトルを展開するNearMe、シリーズBファーストクローズで約7億円を資金調達
独自のAIを活用し「シェアによって、お得でスムーズ」な移動体験を提供する“スマートシャトル®”を展開する株式会社NearMeは、政府系ファンドのJICベンチャー・グロース・インベストメンツやDBJキャピタルなどを引受先とした第三者割当増資により、シリーズBファーストクローズにて総額約7億円の資金調達を実施した。
なお、ニアミーはこれまで約9億円の資金調達を実施し、今回の調達により累計調達額は約16億円になる。
資金調達の目的と背景
ニアミーは、社会の様々な『もったいない』をテクノロジーのチカラで解消することを目指して2017年に創業。創業にあたって、まずニアミーが着目したのは、移動における『もったいない』だ。出発地から目的地への移動の際、負担の少ない、ドアツードアによる交通インフラを担っているタクシーは、実車1回あたりの乗車人数が約1.3人、実車率が40%台(ともにニアミー調べ)で、乗車可能人数に対しての乗車人数に余裕があるだけではなく、半分以上乗客を乗せずに空気を運んでいる『もったいない』状況だという。
そこで、ニアミーは独自のAIを活用し、タクシーをシェアすることによって、お得でスムーズな移動体験を提供する“スマートシャトル®”のサービスを開始した。2019年よりサービスを開始した空港送迎版“スマートシャトル”「nearMe.Airport(ニアミー エアポート)」は、全国13の空港とその周辺都市をドアツードアで結ぶドアツードアサービスで、約3年間で延べ20万人以上のユーザーに利用されている。その他にも、東京都内および千葉県全域のゴルフ場を送迎する「nearMe.Golf(ニアミー ゴルフ)」や、貸切送迎シャトル「nearMe.Limo(ニアミー リモ)」など、様々なニーズに応じた“スマートシャトル”サービスを展開している。
また、ニアミーは、少子高齢化が進む日本において、特に地域における移動については喫緊の課題だと考えている。近年、高齢者の交通事故の割合が増加傾向にあり、その流れを受けて、運転免許証を自主返納する高齢者が増えている。これまで、ドアツードアでの移動の主軸を担っていた自家用車による移動を選択しない高齢者が増えることで、移動そのものに対してハードルが高くなってしまう懸念があるという。
ドアツードアの移動を提供する“スマートシャトル”サービスを全国各地に展開することで、より多くの人々に負担の少ない快適な移動体験を提供し、日々の暮らしに寄り添うサービスに発展させることで、電車、バス、タクシーに次ぐ「第4の公共交通機関」となることを目指という。
調達資金の使用用途
今回の資金調達により、移動の『もったいない』を解消することを目指し、サービス空港送迎版“スマートシャトル”「nearMe.Airport(ニアミー エアポート)」を中心とした“スマートシャトル”事業の更なるマーケティング投資により、サービス認知および利用拡大を図る。また、事業拡大を見据えた採用活動を強化していくという。
資金調達概要
■調達金額 :約7億円
■調達方法 :第三者割当増資
■引受先 :JICベンチャー・グロース・インベストメンツ、DBJキャピタル、三井住友海上キャピタル、イノベーション・エンジン、ベクトルなど
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