収益改善する製造業DXの生産管理SaaS「スマートF」のネクスタ、プレシリーズAで累計約1億円を調達
製造業のDX化で収益改善を行う生産管理SaaS「スマートF」を提供する株式会社ネクスタ https://smartf-nexta.com/ は、今年8月にXTech Ventures、ニッセイ・キャピタルを引受先とする第三者割当増資を実施し、半年前のエンジェルラウンドと今回のプレシリーズAラウンドを合わせて総額約1億円 を調達した。今回の資金調達で、製品開発に注力すると共に、人材採用とマーケティングにも投資し、さらなる事業拡大と業界のDX化を推進していくという。また、製造業界のDXを推進するため、様々な企業のDX事例の取り組みを取材し、定期的に発信する「製造業DXマガジン」(冊子とWeb)を創刊した。
超巨大産業の課題はソフトウェア
製造業は日本の基幹産業であり、国内だけの出荷額で330兆円以上、投資に使う金額も80兆円以上と、最も大きな産業。
※引用:内閣府-国民経済計算年次推計
しかし、その投資金額のほとんどは設備や機器などのハードウェアで、ソフトウェアなどのIT投資は非常に遅れており、多くの製造現場では、手書きやエクセル管理などのアナログな業務や属人的な業務がたくさん残っている。製造業でも、人手不足や生産性向上が叫ばれる中、工作機械やロボットやFA機器などのハードウェアの世界的企業はたくさんあり、どんどん進歩しているが、製造業向けのソフトウェア企業は小規模なソフトベンダーがほとんどで、顧客のニーズに合ったソフトウェアもほとんどない。その理由は、製造現場の業務フローが非常に複雑で、かつ、様々なイレギュラーや属人的な運用をしているため、その現場の理解とシステムの両方を熟知し、全体の方向性を決めて推進できる企業がほとんどないためだという。
製造業DXを推進する「スマートF」
同社は、『あらゆる製造業に、改善の「教科書」を。』をミッションに掲げ、製造業DXで収益改善を実現する製造業向けの生産管理クラウドシステム「スマートF」を提供している。
スマートFの特徴
・高額なシステムを一括導入するのではなく、SaaS(サブスク)モデルで安価にスタートが可能
・製造現場の手書き作業やエクセル管理を、バーコードを活用してシステム化
スマートFの導入事例
・導入前:既に生産管理システムを約2,500万円で導入していたが、現場では手書きやエクセル管理など非効率な業務が多く、毎月多くの誤出荷や在庫の差異も発生していた。
・導入後:既存システムをスマートFに置き換えることによって、入力作業や都度現場への確認作業など毎月数百時間が削減され、誤出荷も90%低下し、生産工程飛ばしのミスもゼロになった。数十万円の月額費用の3倍以上のコスト削減に繋がると同時に、属人的な業務も減り、従業員の働きやすさも大きく改善された。
導入社数は、この1年で5倍の成長を遂げ、30人未満の町工場から1000人以上の上場企業まで数十社に導入。
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