IoTスタートアップの「MODE」 | パナソニックくらしビジョナリーファンドとSBIインベストメントから資金調達
シリコンバレー発のIoTソリューションを提供するMODE, Inc.は、パナソニック株式会社がSBIインベストメント株式会社と共同で運営するコーポレートベンチャーキャピタルファンド(通称「パナソニックくらしビジョナリーファンド」)および、SBIインベストメント株式会社より資金を調達したことを発表した。これまでの累計資金調達額は1490万ドルとなる。
今回の資金調達により、日本国内を中心に利用の拡大している企業向けIoTソリューション「BizStack」の一層の導入促進を実現するため、プロダクト開発の加速・人材採用の強化を中心とした事業拡大を強化し、さらなる企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援していく方針だ。
なお今回の資金調達は、2022年7月に設立されたパナソニックくらしビジョナリーファンドの投資1号案件となる。
資金調達の背景
MODE, Inc.は現場DXを加速させるIoTソリューションを提供しているシリコンバレー発のスタートアップだ。今まで扱いの難しかったIoT技術をパッケージ化することで、どのような企業でも簡単に使えるクラウドソリューションを提供している。様々な業界に現場データ活用を浸透させ、ビジネスに変革を起こし、一歩進んだ社会の実現を目指している。
2021年には日本での事業拡大に注力し、日本市場の顧客対応の充実と共に国内の従業員の採用などを強化した。当初は導入に時間がかかっていた日本でのIoT活用も、遠隔モニタリングと業務の継続改善という切り口で実際の業務に取り込まれる事例も増え、2022年には日本国内におけるユーザー企業が大幅に増加した。
また、2022年6月開始した「MODEセンサーパートナープログラム」ではセンサーメーカーとパートナーシップを組むことで、日本のIoT/DXの課題解決が一層スムーズに進むようになった。
パナソニックが携わる幅広い事業領域でIoT/DX技術の活用が期待されている。MODE, Inc.はIoT技術で後ろ支えし、事業のIoT/DX化に貢献していく。さらにアメリカ事業の拡大にも注力し、将来的には100億円の売上規模を目指すという。
資金調達の使途
この度の資金調達により、システム開発の加速・人材採用の強化を中心とした事業拡大に努めていく考え。
・エンタープライズ向けソリューションの強化
SaaS型IoTソリューション「MODE BizStack」の機能を強化し、多くの企業がすぐにIoTデータを活用できるサービスを展開する。
・日本市場、米国市場の事業展開強化
国内外のエンジニアや事業推進チームを大幅に強化する。また米国市場に向けた営業体制を強化する。
投資家コメント
■パナソニック株式会社 CVC推進室 室長 郷原 邦男 氏
DXが加速し、IoTでつながっていく昨今、業界の境目が非常にあいまいになってきています。今回の投資によりMODE社との連携をより強固にし、当社はIoTデバイスを通じた、インフラ、住宅設備、家電などの分野において、業界の垣根を超えた新しい顧客価値の創出に注力する事ができると考えています。
■SBIインベストメント株式会社 投資部 マネジャー 山崎 卓郎 氏
昨今のDX推進の流れがある中、デジタル情報の活用は大きく進歩してきている一方、IoT分野においては情報の計測(リアルタイムの有効なデータとしての抽出)とその分析が課題となり、その進歩を妨げております。MODE社はその課題を打破することをミッションに掲げ、それを実現することができる優れた技術者が集まっていることから、今後のIoT分野の発展へ寄与することに強い期待を込め、ご支援させていただきたいと考えております。
CEOコメント
■MODE, Inc. CEO / Co-Founder 上田 学 氏
あらゆる企業においてIoT/DX技術は、企業が持つ既存事業を21世紀型のサービスビジネスに進化させていく上で不可欠な技術となると確信しています。シリコンバレー発の技術とスピードで、幅広い分野に大きな事業を持つパナソニック様の進化を加速させるお手伝いをしたいと思います。
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