愛知県スタートアップ支援拠点「STATION Ai」専用ファンド、医療ベンチャーの「iSurgery」に投資を実施
ソフトバンク株式会社の子会社で、愛知県スタートアップ支援拠点「STATION Ai」の運営事業を担うSTATION Ai株式会社(ステーション・エーアイ)は、AI特化型ベンチャーキャピタルである株式会社ディープコアと共同で設立した「STATION Ai Central Japan 1号ファンド※1」より、iSurgery株式会社(アイサージェリー)へ投資したことを発表した。
STATION Ai株式会社は、「STATION Ai Central Japan 1号ファンド」を通してiSurgery株式会社への投資を行うことで、愛知県を中核としたスタートアップ・エコシステムの構築に貢献するとともに、さらなる事業成長に向けた支援を行っていくという。
iSurgery株式会社について
同社は「骨粗しょう症患者への確実な治療介入、治療継続を通して骨折や要介護状態を減らし、健康寿命を伸ばす。」をビジョンに掲げ、効率的かつ効果的に骨粗しょう症のスクリーニングを行うために、胸部単純X線写真から骨密度を推測するAI医療機器を開発している。
一般的な健診フローにこのソリューションを組み込むことで、潜在的な骨粗しょう症患者を発見して適切な治療を開始することが可能になり、骨折や要介護状態に悩む人を減らし、医療費の削減に貢献したい考えだ。今後は、自治体や検診・健診組織、医療機関での試験導入を予定しているそうだ。なお同社は、STATION Ai株式会社が2022年4月から運営を担う、スタートアップ支援拠点「PRE-STATION Ai」のメンバー。
代表者コメント
■iSurgery株式会社 代表取締役 佐藤洋一 氏
『私は整形外科医として、高齢の方の骨粗しょう症性骨折を多く手術治療してきました。回復する患者を診て嬉しく思う一方で、そもそも骨粗しょう症の治療介入が適切にできていれば苦しい思いをせずに済んだのにと悔しく思っていました。
2019年よりAIに関する研究開発を開始し、複数のAI開発を経てそのノウハウを培いました。ここで、骨粗しょう症の治療介入率が低いという社会課題を、AIにより解決できるのではと考え、本製品の開発を開始しました。小さなアイデアから生まれたこの製品が、高齢化社会が抱える大きな社会課題を解決する可能性を感じています。
本製品を高い次元へ昇華させるためにも信頼できるビジネスパートナーの存在は不可欠であり、愛知県に根ざし高い組織力と広いネットワークを持つSTATION Ai株式会社様と共に事業の確度を高めていきたいと思います。この製品の完成・流通を通じて、「もっと早く治療していたら」と悔やむ骨粗しょう症患者が1人でも減る未来を目指してまいります。』
■STATION Ai株式会社 代表取締役社長 兼 CEO 佐橋 宏隆 氏
『高齢化の進む日本には多くの医療課題が存在しますが、そのなかでも、患者数が多いにも関わらず注目されにくい骨粗しょう症に着目した、代表佐藤さんの整形外科医ならではの課題意識や、その課題を解決していく強い意志を、素直に応援したいと感じました。
STATION Aiとして、愛知県を含む東海地域の医療関連企業との連携支援などを中心に、強力にサポートしてまいります。iSurgeryが、高齢化社会の医療課題解決に一石を投じる存在となることを期待しています。』
「STATION Ai Central Japan 1号ファンド」について
「STATION Ai Central Japan 1号ファンド」は、STATION Ai株式会社と株式会社ディープコアが共同で設立したファンド。愛知県スタートアップ支援拠点「STATION Ai」のメンバー※2である、ICT(情報通信技術)領域のテック系スタートアップを対象に投資を行っている。
※1:正式名称は「STATION Ai Central Japan 1号投資事業有限責任組合」。
※2:2024年10月の「STATION Ai」の開業までの期間は、「PRE-STATION Ai」のメンバー(企業)が対象。
※関連リンク:プレスリリース