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AIで産業廃棄物をDXする「ファンファーレ」 | プレシリーズAで総額6.3億円の資金調達、産廃特化のAI配車サービス「配車頭」のさらなる利用拡大へ

AIで産業廃棄物をDXする「ファンファーレ」 | プレシリーズAで総額6.3億円の資金調達、産廃特化のAI配車サービス「配車頭」のさらなる利用拡大へ

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産業廃棄物業界のDXを推進するファンファーレ株式会社は、プレシリーズAの第三者割当増資を実施し、総額約6.3億円を資金調達したことを発表した。本ラウンドでは既存株主であるALL STAR SAAS FUND、Coral Capitalに加え、新たにENEOSイノベーションパートナーズ、SMBCベンチャーキャピタル、みずほキャピタルを引受先としている。これにより、累計調達金額は約8億円となる。

今回の資金調達は、産業廃棄物業界に特化した配車管理SaaS「配車頭(ハイシャガシラ)」の利用顧客拡大のためのSales・CS組織強化、プロダクトの幅を広げて、より大きな価値を顧客に提供するための開発組織強化等を主な目的としている。また、ファンファーレはこの度の調達に伴う組織体制強化を目的として、王玲をCOOに迎えた。今後も同社は産業廃棄物業界に特化したSaaSの提供により、労働人口不足に苦しむ当業界の課題解決に貢献していく考えだ。

資金調達の背景と目的

日本の年間の産業廃棄物量は約4億トン、廃棄物処理・リサイクル業全体の市場規模は約12兆円にも上る。産業廃棄物業界は人々の生活を裏側から支える重要なインフラ産業でありながらも、労働人口不足が年々深刻化しており、生活をも脅かす大きなリスクとなっている。

上記の課題を解決すべく、同社は「配車頭」を開発し、2021年10月より正式にサービス提供を開始。産業廃棄物業界特有の「変数」が多いことから、作成の属人性及び難易度が非常に高いと言われてきた配車計画を、独自のAI技術の活用により自動作成することで、限られた人員体制の中にあっても、可能な限り多くの配車を実現している。

サービスローンチ以来、「配車頭」は業界内認知を着実に伸ばしており、東北地方から九州地方までの幅広い事業者に導入されている。これまでに作成された配車表(※)は約5万表に上るそうだ。「配車頭」の導入による受注効率向上はもちろんのこと、月間150時間以上の工数削減を実現した事業者もおり、多くの産廃事業者より問い合わせが寄せられているという。

今回の資金調達を通して、産業廃棄物業界独自の機能や要件に応えるための開発組織の拡充やSales・CS組織の強化、及びプロダクトラインナップと機能の拡充を行っていくことで、より強固な体制を構築していく方針。

※配車表=各回収車ごとの一日の収集運搬を計画するためのスケジュール表を指す。

引受先からのコメント(順不同)

■ALL STAR SAAS FUND マネージングパートナー 前田 ヒロ氏

『前回ラウンドから引き続き、ファンファーレへのリード出資ができたことを本当に嬉しく思います。たくさんの魅力がある当社ですが、今回の出資の一番の決め手はお客様のプロダクトへの高い熱狂を感じたことです。

「配車頭」はすでに産廃業者の配車管理を自動化し現場の生産性を大きく改善し、さらに経営業績のアップにも貢献できている、“カスタマーサクセス“を実現する洗練されたプロダクトになりつつあります。また、ご一緒してからの約1年間で大きくプロダクト戦略の解像度も高まり、さらに新メンバーの加入により経営力も十分に高まっています。

産業廃棄物処理という業界は経済発展や国民生活のインフラであり、かつ収集運搬・処理に年間約5.3兆円かかっている広大なマーケットでありながら、まだまだ人材不足や非効率性な部分が多く、SaaSの利活用による生産性向上の必然性が高い領域です。ファンファーレは持続可能な社会の実現にむけて、AIやクラウドといった最先端のテクノロジーで課題解決を行う一流企業へと進化することを確信しています。』

■Coral Capital Founding Partner & CEO James Riney氏

『私たちは何年も前から、日本の廃棄物業界はデジタル変革の機が熟しており、この領域には何千億円もの価値を持つカテゴリーリーダーが存在し得るだろうと感じていました。そして、それにふさわしい創業チームを探した結果、2020年にファンファーレに最初の投資を行うことができました。

それ以来、しっかりした組織や製品、顧客基盤を構築していく進捗を見守ってきた中で、ファンファーレが日本でこの市場を勝ち抜くという確信をさらに深めてきました。今回のラウンドで同社への投資額を3倍近くに増やすことができ、とても嬉しく思っています。』

■ENEOSイノベーションパートナーズ 社長 矢崎 靖典氏

『ファンファーレ様につきましては、かねてより循環型社会に向けた仕組み構築を目指して注目してまいりましたが、今回ご縁を頂きまして出資させて頂けることになりました。

私どもは製造・輸送・販売など様々な形で“現場”を持つ企業です。そのような私どもの目からは、産業廃棄物を取り扱う“現場”に真摯に向き合い、深い洞察に基づいて業界の課題を発見し、テクノロジーを活用して解決されようとするファンファーレ様の姿勢に共感いたしました。

今回の出資により、ファンファーレ様より資源循環に於ける流通の新たなるソリューションの知見をいただくことで、持続可能な循環型モデル構築に向け貢献していけるものと確信しています。』

■SMBCベンチャーキャピタル株式会社 投資調査部 兼 投資営業第一部 次長 森田 諒氏

『もし産業廃棄物を適正に処理する事業者がいなければ、社会はどうなるのでしょうか。

産業廃棄物処理業界は、私たちの生活環境を維持するために不可欠な社会インフラであり、この業界が抱える慢性的な人手不足は、社会課題と言えます。ファンファーレは、この社会課題に挑戦する高い志と、技術力、クレバーさ、倫理観を備えた素晴らしいチームです。

ITの活用が進んでいない難しい業界ながら、ファンファーレのチームと事業者の業務に則して磨き込まれた「配車頭」ならこの壁を突破できると確信し、今回の出資に至りました。

弊社もその一員として、ファンファーレが目指す社会課題の解決を支援して参ります。』

■みずほキャピタル株式会社 投資第2部 インベストメントマネジャー 久家 慎一郎氏

『ファンファーレ社は、我々の社会インフラを支える産業廃棄物業界における労働人口減少等の課題解決のため、省力化やトレーサビリティー強化、環境への負荷軽減に繋がる、ユーザーファーストで使いやすいプロダクトを磨き込まれてきました。

配車ルートの最適化サービス「配車頭」は、お客さまと現場を知り尽くしたファンファーレ社ならではのプロダクトであり、今後業界での広がりの確からしさを強く感じました。近藤社長の業界への熱い「想い」と、その「想い」を形にできるCTOの矢部氏を中心とした技術力の高い開発チーム、それに加えて事業開発や営業、管理部門にも優秀なメンバーが揃っており、今後業界のリーディングカンパニーになり得るものと大いに期待しております。

みずほキャピタルは、「強靭な社会インフラを構築する」というファンファーレ社のミッションの実現に向けて、みずほグループ総力をあげてサポートして参ります。』

ファンファーレ株式会社 COO 王氏のコメント

『「王さん、日本語上手ですね。」そんな褒め言葉を月に1回くらい頂くことがあります。

しかしながら、私自身は日本生まれ日本育ち、国籍も日本です。そんな風に、相手が自分をよく知らないが故に何らかの既成概念や先入観でものを言われたことが誰しも一度はあると思います。

私たちが昼夜向き合っている産業廃棄物業界は、まさにそのような「よく知られていないが故に既成概念や先入観でものを言われやすい業界」です。全国津々浦々の顧客先を訪問させて頂く中でお会いする、矜持を持って真摯に仕事に向き合っている産廃業界の皆様がもっともっと世の中に知られていくきっかけになれるよう、COOとして素敵な仲間と共にファンファーレのビジョンの実現と成長に向けて邁進していく所存です。

そして、今回の資金調達において素晴らしい投資家の皆様に弊社のビジョンに共感頂き、“Fanfare Family”に加わっていただけたことで、弊社としては成長をさらに加速させるべく、一緒に働く新たな“Fanfare Family”を絶賛大募集しております。

「産廃業界についてもっと知ってみたい」

「私も先入観や既成概念をぶち壊してみたい」

「なんだか面白そうな人が働いているな」…etc.

きっかけはどんなことでも構いません。

何か少しでも皆さんのアンテナに引っかかるものがあれば、ぜひお気軽にMeetyまでお越しください。このプレスリリースを読んでくださっている未来の“Fanfare Family”とお会いできることを心より楽しみにしております。』

<王氏のプロフィール>

東京大学法学部卒。A. T. カーニーでインフラから消費財まで幅広い業界の経営コンサルティングに関わった後、リクルートにて採用や組織開発、新規事業開発に従事。その後、アダストリアでのCVC部門の責任者、新規事業開発等を経て、創業時より支援を続けてきたファンファーレに正式ジョイン。

今後は新規事業・組織の立ち上げ、グロースを実現してきた経験を活かし、COO(最高執行責任者)として各事業間の連携を強化し事業成長を牽引すると共に、コーポレート機能全般に責任を持ち、より強固な組織基盤づくりを推進する。

ファンファーレ株式会社 CEO近藤志人氏のコメント

『ここまで読んでいただき、ありがとうございます。多くの投資家にご支援いただき、調達リリースが少し長めになっているので、ここまでたどり着いたあなたはファンファーレのファンか、敵視している方か、わたしの母です。

ファンになってくれるみなさまへ:産業廃棄物処理業界という人々の生活になくてはならない社会インフラであるにもかかわらず、この業界の課題は社会から共感されづらい認知的マイノリティーにあると言えます。いわれのないイメージで、ものを言われることもありますが、私達が支援させていただく事業者のみなさまは、日々汗水たらして真摯に社会インフラの維持に向き合っておられます。弊社をきっかけに、まずは知っていただけることを嬉しく思います。一歩踏み出して、より知ってみたい方はmeetyでカジュアルに話しましょう!

敵視している方へ:私達1社では到底、この業界の飛躍的な生産性の向上にはたどり着けません。一緒にこの業界の未来を担うIT投資がよい流れに向かうよう切磋琢磨させてください!

母へ:いつも私の人生を肯定してくれて、ありがとう。これからも信じた道を進みます。』

産廃特化のAI配車サービス「配車頭」の概要​

『配車頭』は、産業廃棄物業界に特化した配車表作成サービスです。産業廃棄物の収集運搬のための配車計画をAIが自動作成することで、既存の乗務員でより多くの配車を実現し、複雑で手間だった配車計画作成に必要な作業時間を大幅に短縮します。〈特許出願中〉


※採用情報について、詳しくは以下プレスリリースより。

※関連リンク:プレスリリース 

TOMORUBA編集部) 

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  • 小和田陽一

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    須原

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