宇宙産業の活性化を支援するDigitalBlast、4億円の資金調達を実施
宇宙産業の活性化や宇宙業界の新事業創出をサポートする株式会社DigitalBlast http://www.digitalblast.co.jp/ は、日本郵政キャピタル株式会社、DBJキャピタル株式会社から第三者割当増資により、4億円の資金調達を実施した。
資金調達の背景および目的
DigitalBlastは、宇宙産業参画および拡大に必要な事業戦略・データ・マーケティングにかかるプラットフォームを提供する企業。2018年12月の設立以降、日本の宇宙産業の裾野を広げるため、宇宙産業全体と他産業とのつながりを支援し、宇宙産業の価値確立に努めてきた。また、宇宙領域に関わるエコシステムを開発し、民間宇宙ビジネス市場の拡大にも貢献している。
今回の資金調達により、2024年の国際宇宙ステーション(ISS)での実験開始を目指す重力発生装置「AMAZ(アマツ)」を第一歩とした、月面での生態循環維持システム構築に向けたプロジェクト「NOAH」の実験装置開発、データ流通プラットフォームの開発への投資、およびコンサルタントをはじめとしたさまざまな職種での採用強化・組織拡大を図る。
また、日本郵政グループならびに日本政策投資銀行グループと連携して、宇宙ビジネス創出に向けて取り組んでいくという。
プロジェクト「NOAH」および重力発生装置「AMAZ(アマツ)」について
近年、NASAによるアルテミス計画をはじめとした有人宇宙探査が盛り上がりを見せており、宇宙環境での食の確保や植物栽培に対する課題意識が高まっている。プロジェクト「NOAH」では、人類の月面進出を見据え、月面で人類が自給自足できる環境を作ることをゴールとしている。ステップを重ね、低重力環境下での長期間の植物栽培への影響を検証。開発する装置は、民間企業や研究機関向けに、実験環境として提供するという。
同プロジェクトの第一歩の位置づけとなる重力発生装置「AMAZ(アマツ)」は、現在、地上実験を進めており、2024年にISSでの装置の設置・運用を目指している。この装置は、宇宙環境と月面重力における植物生理の研究を主目的とし、装置の一部を回転させることにより生じる遠心力を用いて、月面と同じ地球の6分の1の重力を再現する。多様な重力下での栽培を通して、植物の重力応答に関する基礎データの取得が可能。
同プロジェクトは、段階的に生態循環維持システムの構築に必要な研究開発を進め、人類が月や火星をはじめとした宇宙に居住できる未来を目指していくという。
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