コカ・コーラ ボトラーズジャパンがOIプロジェクトを始動!――飲料業界のリーディングカンパニーがパートナーと共に実現したい世界とは?
売上高はアジア最大級、世界でも有数の規模を誇るコカ・コーラボトラーとしてコカ・コーラ社製品の製造、販売、回収などを担っているコカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社。同社は、社外の企業と共に新たな価値創造を目指す共創プロジェクト「Coca-Cola Bottlers Japan OPEN INNOVATION 2022」をスタートさせる。
このプログラムでは、「新しい飲用体験と購買体験を提供すること」、同社のミッションである「すべての人にハッピーなひとときをお届けし、新たな価値を創造すること」というコンセプトに基づき、下記3つの応募テーマを設定している。
【テーマ①】飲食店での新たな飲用・購買体験の提供
【テーマ②】小売店での新たな購買体験の提供
【テーマ③】セールスプロモーションでワクワクをお届けする新たな購買体験の提供
6月22日よりスタートする応募企業の受付に先立ち、TOMORUBAでは、同プログラムの運営主体となるデジタルトランスフォーメーション&イノベーション部 部長 町田氏へのインタビューを実施し、同社が積極的にオープンイノベーションを推進する背景やプログラムを実施することで実現したい世界観などについてお聞きした。
また、3つのテーマのオーナーの方々にもお話を伺い、各テーマを設定した理由と狙い、さらにはパートナーに提供できるリソース・活用ポイントなどについても詳しくご説明いただいた。
お客さま、お得意さまも含めてWin-Win-Winな社会を創造したい
まずは今回のプログラムの企画・運営主体となっているデジタルトランスフォーメーション&イノベーション部 部長 町田氏にインタビューを行い、プログラムの実施背景やゴール、パートナーがプログラムに参加することで享受できるメリットなどについてお聞きした。
▲コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社 デジタルトランスフォーメーション&イノベーション部 部長 町田勇次氏
自動車、電力、バイオベンチャーのグローバル企業で経営企画やイノベーション推進に従事した後、2020年11月にコカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社へ入社。同社のデジタル変革とイノベーション推進をミッションとするデジタルトランスフォーメーション&イノベーション部の立ち上げに携わり、現在は同部門のマネジメントを担当。
――コカ・コーラ ボトラーズジャパンさんとしては、初のオープンイノベーションプログラムとなりますが、プログラムを開催されることになった背景や理由についてお聞かせください。
町田氏:2020年以降の新型コロナ流行の影響が大きいですね。現在では、ワクチン接種も進んでおり、経済や市場の回復が期待されていますが、それでもなお不透明な状況が続いていることは間違いありません。
私たちコカ・コーラ ボトラーズジャパンでは、「すべての人にハッピーなひとときをお届けし、価値を創造します」というミッションを掲げていますが、このようなニューノーマルの時代の中で、従来の飲用体験そのものを見直す必要があるという課題感が生まれていることも確かです。
そこで今回のようなプログラムを実施することで、パートナー企業と共にイノベーションを実現し、多様化するお客さまのニーズに応えるとともに、新たな飲用体験の創造を目指していきたいと考えたのです。
――町田さんが統括するデジタルトランスフォーメーション&イノベーション部について詳しく教えていただけますか?
町田氏:私は2020年11月、弊部を設立するためにコカ・コーラ ボトラーズジャパンに入社し、2021年1月より部としての活動をスタートしています。弊部のミッションは、コカ・コーラ ボトラーズジャパンを国内の飲料業界においてもっともイノベーティブな企業にすることです。
また実際に製品を手に取っていただくお客さまや飲食店・小売店といったお得意さまに選ばれ続ける存在となるべく、様々なデジタル変革を推進しています。
――デジタルトランスフォーメーション&イノベーション部の設立以降、現在までに取り組まれてきた活動について、紹介できる事例などがあれば教えてください。
町田氏:私たちは、コカ・コーラシステムとして世界各国のボトラーとつながり、ブランドの情報・戦略を共有しています。各国のボトラーごとに、弊部のようなデジタルイノベーションを推進するチームがあるため、月1回のミーティングを通して、各国のチームが取り組んでいる施策に関する効果検証や成功事例の共有を行っています。
たとえば最近では、海外ボトラーが成功したデジタルツール事例の共有を受け、日本国内での導入を実施しました。また、詳細についてはお話しできませんが、国内のスタートアップと共同で開発した機材のパイロットテストを行い、有用性を確認した後に全国展開した事例などもあります。
――今回のプログラムでは、「飲食店での新たな飲用・購買体験の提供」「小売店での新たな購買体験の提供」「セールスプロモーションでワクワクをお届けする新たな購買体験の提供」という3つのテーマを設定されていますが、このようなテーマを設定された背景についてお聞かせください。
町田氏:先ほども申し上げた通りコカ・コーラ ボトラーズジャパンには、「すべての人にハッピーなひとときをお届けし、価値を創造します」というミッションを掲げていますが、実際に製品を手に取っていただくお客さまに対してミッションにあるような体験をお届けするには、飲食店・小売店・セールスプロモーションにおけるカスタマージャーニーを向上させる必要があるため、この3つのテーマを設定しています。また、3つのテーマを上手くつなげていくことで、新たな飲用・購買体験を提供していくことも可能であると考えています。
――パートナー企業が貴社と組むことで得られるメリット、活用できるリソースなどがあれば教えてください。
町田氏:コカ・コーラ ボトラーズジャパンの営業エリアである国内38の都府県で事業を展開することが可能です。同エリアでの飲食店・小売店の販売ネットワークと緊密なパートナーシップを活用いただけます。また、「コカ・コーラ」のブランド力も協業を進める上での大きなメリットになるはずです。
また、繰り返しになりますが、私たちは世界各国のボトラー社とつながっています。先ほどは海外ボトラーが成功したデジタルツール事例についてご紹介しましたが、その逆のパターンとして、私たちが日本で試作・開発したものを海外のボトラーに紹介するケースも珍しくありません。実際にコカ・コーラ ボトラーズジャパンと日本の中小企業が共同で開発したプロダクトを海外で展開した事例もあります。
――貴社と共創することで国内38の都府県はもとより、海外でもビジネスを展開できる可能性が生まれるということですね。パートナー企業にとっては非常に魅力的なメリットになりそうです。それでは最後になりますが、本プログラムに興味を持っている方々へのメッセージをお願いします。
町田氏:コカ・コーラ ボトラーズジャパンはお客さまにハッピーな飲用体験を届けるために、日々努力を続けています。私たちは飲料業界に変革をもたらしたいと考える熱意あるパートナーの皆さまと、サステナブルかつWin-Winな関係を作りたいと思っていますし、お得意さま、お客さまも含めたWin-Win-Winな社会&サイクルの実現を目指したいと考えています。
3つのテーマの設定背景・共創のイメージ・提供できるリソースについて
続いて3つのテーマのオーナーの方々に、各テーマの設定背景や狙い、実現したい目標、さらにはイメージしているパートナー企業像、提供できるリソースなどについてお聞きした。
【テーマ①】飲食店での新たな飲用・購買体験の提供
▲コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社 Retail & Food企画部 HORECA/Food企画課 課長 髙森太朗氏
新卒入社後、約8年間のベンディング業務を経て、コカ・コーラ ボトラーズジャパンの統合再編を担当する部署に異動し、営業部門のプロセスの改善やデジタルツール導入などに従事。2021年1月よりHORECA/Food企画課の課長に着任。日本コカ・コーラ株式会社と連携し、飲食店等を対象とするプロモーションの企画・立案・導入を担当。
――「飲食店での新たな飲用・購買体験の提供」というテーマを設定された背景・目的について教えてください。
高森氏:飲食に携わる者として、コカ・コーラ社製品の提供を通じてこのコロナ禍において苦戦している飲食業界の皆さまを何とかしてサポートしたい思いが強くありました。また、飲食店にはお子さまからご年配の方まで、幅広い層のお客さまがご来店する場所であり、そのような多くのお客さまにハッピーをお届けしたいと考え、今回のテーマを設定しています。
――コロナ禍の飲食店は、具体的にどのような課題を抱えているのでしょうか?
高森氏:緊急事態宣言やまん延防止等重点措置による売上減少はもちろんですが、オペレーションを担うアルバイト従業員の確保に苦戦している飲食店オーナーさまも少なくありません。そのような飲食店さまに対して、店舗業務やマーケティングの効率化、さらには店舗の売上向上につながるようなデジタル支援を行っていきたいと考えています。飲食店さまの方々と、来てくださったお客さまが「また来たい!」と思えるような店舗作りを、協働してできればいいですよね。
――現在、飲食店に対してコカ・コーラ ボトラーズジャパンが行っているデジタル支援的な取り組みなどがあれば教えてください。
高森氏:店舗さまが運営しているSNSの企画に弊社がスポンサーとなり、SNSを見て店舗に来てくださったお客さまに無料券やゲームを提供するといった施策を展開しています。
ただ、今後はもっと違った形のサービスを提供したいですし、「また注文してみたい」と思っていただけるような視覚的な演出などにもチャレンジしたいと考えています。
――視覚的な演出ということですが、共創アイデア例として挙げていただいている「デジタルを活用した新たな飲用体験」ということになるでしょうか?
高森氏:そうですね。たとえば店内でスマートフォンをかざせば、3Dで何かが表示されたり、AR技術などを活用して五感に訴えかけるような”ワクワクする飲用体験”を提供できたらいいなと考えています。そのような体験を通してお店のファンを作りたいですし、同時にコカ・コーラ社製品のファンになっていただければ嬉しいですよね。
――このテーマにおいて、パートナー企業に提供できるリソースなどがあれば教えてください。
高森氏:弊社は様々な飲食店さまと取引関係にあり、多種多様なネットワークをもっていますので、最大限活用いただけます。たとえば、全国展開している飲食チェーンさまと共に実証実験や導入を進めるチャレンジができたら面白いですね。
また、マーケティングを担当する日本コカ・コーラ株式会社と連携し、各種メディアを活用することもできますし、Z世代向けにSNSを使ったプロモーションなども展開できると思います。
――スケジュールに関するイメージはありますか?
高森氏:飲食店さまのお役立ちになれるようすぐにでもスタートしたいと思っています。新型コロナウイルスの影響が落ち着き、外国人観光客を含め多くの方が飲食店に戻ってくる時には、新しいサービスを展開していたいですね。
――最後になりますが、本テーマに興味を持っている方々へのメッセージをお願いします。
高森氏:今回のプログラムや取り組みを通じて、一軒でも多くの飲食店さまをサポートしたいですし、一人でも多くのコカ・コーラ社製品のファンを増やしたいと考えています。また、私自身、社内の者とコミュニケーションする事が多い業務についているため、このような異業種の方々と接するチャンスがなかったので、たくさんの刺激を受けながら、新しいサービスを創っていきたいと思っております。ぜひ、私たちと一緒にチャレンジしましょう。
【テーマ②】小売店での新たな購買体験の提供
▲コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社 カテゴリープランニング&コマーシャリゼーション部 MD企画課 課長 峯松俊輔氏
営業所にて小売店向け営業、飲食店向け営業を経験した後、本社・営業教育課へ異動。その後は企画部門にてリテール&フードのチャネルプランニングや法人顧客への提案サポートなどに従事。2020年にカテゴリープランニング&コマーシャリゼーション部 MD企画課へ異動。社内唯一のクリエイティブチームである同部門にて、POPデザインや什器、各種マーチャンダイジング資材の開発マネジメントを担当する。
――「小売店での新たな購買体験の提供」というテーマを設定された背景・目的について教えてください。
峯松氏:大きくは2つの理由があります。私が所属するMD企画課は、コカ・コーラ ボトラーズジャパン社内で唯一のクリエイティブチームであり、価格条件ではない付加価値の提供をミッションとしています。価格競争となれば単純に安いモノが売れるだけの世界になってしまうので、何とかして価格以外の部分で価値を生み出せる購買体験を作れないかと模索し続けています。
もう1つの理由は、「実店舗でしか得られない購買体験を提供したい」という思いです。コロナ禍以降は、食品や飲料なども含め、あらゆるものがネットショッピングで買えるようになりました。確かに便利ではあるのですが、その反面、買い物という行為自体が非常に無機質なものになりつつあると感じますし、小売店の存在そのものが揺らいでしまう懸念もあります。
私たちとしては「買い物ってもっと楽しいものだよね」ということを改めて伝えたいですし、実店舗だからこそ得られる楽しい購買体験を提供したいと考えています。
――このテーマにおける具体的な共創イメージについてお聞かせいただけますか?
峯松氏:1つは「デジタルを活用したショッパーコミュニケーションの強化」です。スーパーマーケットなどの限られたスペースの中で、いかにショッパー(買い物客)とコミュニケーションを取るかが大切になるのですが、たとえば従来の紙のPOPを使った場合、24時間365日、誰に対しても同じメッセージを届けることしかできません。
スーパーマーケットを訪れるショッパーは、時間帯や曜日によって大きく異なります。午前中とランチタイム、夕方、夜ではお客さまの層もかなり異なるのですが、紙のPOPでは同質のコミュニケーションしか取れないことになります。
打開策の一つとしては、デジタルサイネージなどを利用して時間帯ごとにコンテンツを入れ替える手法がありますが、それに関しては私たちも既にチャレンジを始めているので、私たちが思いつかないような革新的なアイデアがあれば、ぜひお聞きしたいですし、こちらとしても制約を設けずに自由な発想で一緒に考えていきたいと思います。
――他にはどのような共創イメージをお持ちですか?
峯松氏:もう1つは「店舗の特徴に合わせた新しいマーチャンダイジングツール」です。一般的な什器やラックに加え、ショッパーの五感に訴えかけるような新しいツールがあるといいですね。
たとえば、あるテーマパークには乗った瞬間にフワッと匂いがしてくるアトラクションがあります。その匂いを嗅いだ瞬間、異世界に連れていかれるような感覚に陥るのですが、それと同じような感じでショッパーの視覚だけでなく、嗅覚や聴覚、触覚などに訴えかけることで売場に気づいてもらえるような仕掛けがあり、無意識に製品を手に取りたくなるようなツールをイメージしています。
――本テーマに取り組むパートナー企業のイメージなどはありますか?
峯松氏:「デジタル」がキーワードになると思います。具体的な保有技術・サービスなどに関するイメージは特にありませんが、仮想空間・メタバースの領域といった、今までにない新たな発想も欲しいですね。逆に私の口からは出てこないような「こんなものがあったのか!」とワクワクしてしまうようなパートナーさんと出会ってみたいですね。
――パートナー企業に提供できるリソースなどがあれば教えてください。
峯松氏:コカ・コーラ ボトラーズジャパンが競合他社と比べて差別化できる点は、現場に多くの人員を配置していることです。そのため小売店の現場においても、きめ細かい市場実行を実施することができます。
また、小売店各社との強固なパイプがあるため、小売店の皆さまも巻き込んだ上で市場実行を推進し、その結果を検証した上でブラッシュアップにつなげられる環境があるため、「考えるだけで実行できない」という状況にはならないと思います。
また、私たちMD企画課自体は約15名のチームですが、あらゆる部門と連携して業務を推進しなければならない特性上、社内すべての営業部門や企画部門とのネットワークを持っています。そのため、プロジェクトのフェーズによっては営業や企画の社員も巻き込みながら、スピーディーに物事を進めていけると考えています。
――最後になりますが、本テーマに興味を持っている方々へのメッセージをお願いします。
峯松氏:私たちは、飲料を通じて世界中の人々に爽やかなひとときを提供したい、前向きな変化を与えたい、そんな思いを持って事業を展開しているので、ぜひ皆さまもポジティブなマインドでチャレンジいただければと思います。その上で様々な制約を取っ払って、自由な発想で、ワクワクしながら参加いただけると嬉しいです。
【テーマ③】セールスプロモーションでワクワクをお届けする新たな購買体験の提供
▲コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社 カテゴリープランニング&コマーシャリゼーション部 プロモーション企画課課長 桐野栄治氏
製品配送・ベンディング業務を経て、フードサービス向けの営業を10年ほど経験、営業活動の中で様々な店舗の個性に合わせたプロモーションの企画立案・提案に携わる。その後、本社の企画部門に異動し、現在カテゴリープランニング&コマーシャリゼーション部 プロモーション企画課に着任。セールスプロモーション全般を担当。
――本テーマを設定された背景・目的について教えてください。
桐野氏:1990年代にインターネットの普及が始まり、2000年代には携帯電話、2010年代からはスマホの時代となるなど、社会の急速な変化に合わせてお客さまのニーズは変わり続けてきました。また、そのようなお客さまの動向に合わせて、弊社のお得意さまである飲食店・小売店の売場も変わり続けています。
一方、プロモーションに関しては、新たに「デジタル」という要素が加わったものの、法令などの規制により、自由に変化させにくい側面があります。「新しいプロモーション手法を生み出しにくい」という課題を抱えているのは、同業の飲料メーカーも同じだと思いますが、そのような環境の中でも、何とかしてお客さまのニーズを捉えたコカ・コーラ ボトラーズジャパンにしかできないプロモーションを作り上げたいと考え、今回のテーマを設定しました。
――このテーマにおける具体的な共創イメージについてお聞かせいただけますか?
桐野氏:このテーマで実現したいのは「お客さまの多様な関心に応じたセールスプロモーション」の構築、さらには「セールスプロモーションの効果検証・データ分析」です。まずは、これまでアナログ中心だったセールスプロモーションをデジタルの力で変えていきたいと思っています。たとえばメタバースのような仮想空間や仮想技術を活用したアイデアなども考えられます。
また、データ分析に関しては、弊社内にも関連部署があるものの、まだまだ深堀できていない領域が存在するため、データの収集・分析に特化した調査会社のような企業さまにお力添えいただきたいと思っています。
とくにプロモーションの効果検証に関しては、現状どうしても自社目線での検証にならざるを得ないため、外部の皆さまからの客観的なご指摘をいただくことで、より良いプロモーション、より良い効果検証にブラッシュアップしていきたいですね。
――このテーマでパートナー企業に提供できるリソースなどがあれば教えてください。
桐野氏:コカ・コーラ ボトラーズジャパンは地域に根差した営業体制を構築しているため、営業力に関しては他社に負けない自信があります。そのような強力な営業部門が持っている飲食店・小売店の特徴・ニーズに関する情報を兼ね備えています。
また、先ほど申し上げた関連部署が持っているデータも活かすことができます。社外のデータと掛け合わせて分析することで、より精度の高い有用な結果が得られると考えております。
――最後になりますが、本テーマに興味を持っている方々へのメッセージをお願いします。
桐野氏:短期的には年内に何らかのテストを行い、2023年度には本格稼働させられるようなプロモーションを作っていきたいと思います。ただし、長期的な目線で考えると「1つのプロモーションを作って終わり」では意味がないと考えています。
多様化したお客さまのニーズに合わせてプロモーションメニューのパッケージを構築し、選択と集中を行った上で展開していくつもりですので、ぜひ多様なアイデア・技術を持った皆さまにお力添えいただきたいと考えています。
取材後記
インタビューの中で町田氏が語っていたように、本プログラムによって生み出された新たな飲用・購買体験は、コカ・コーラシステムのネットワークを通じて世界各国のボトラーに展開される可能性を秘めている。日本国内だけではなく世界中で愛されている「コカ・コーラ」ブランドの一角を担う同社とのオープンイノベーションは、あらゆる企業にとって大きなメリットとなることは間違いないだろう。人々の生活に欠かせない飲料をテーマに、世界中の人々にハッピーな体験を届ける。そんな思いに共感した方は、ぜひとも本プログラムへのエントリーを検討してほしい。
(編集:眞田幸剛、取材・文:佐藤直己、撮影:齊木恵太)