ハイレゾがクラウドGPU事業の拡充に向け、第三者割当増資により5.7億円の資金調達を実施
国内最大級のGPU(※)専用データセンターを運営し、クラウドサービス「GPUSOROBAN」を展開する株式会社ハイレゾは、既存株主である東京理科大学イノベーション・キャピタル株式会社、株式会社神宮館、株式会社シフラに加え、新たにNOW株式会社、新生企業投資株式会社、東京理科大学ベンチャーファンドを引受先とする第三者割当増資により、5.7億円の資金調達を実施した。融資を含む累計での資金調達額は約20億円となる。
※GPU:Graphics Processing Unit、3Dグラフィックスなどを描写する際に必要な計算処理を行う半導体チップ
資金調達の目的
同社は、2019年より石川県志賀町(しかまち)で国内最大級のGPU専用データセンターを運営しており、2022年中には第2データセンターの開設も予定している。
今回、既存株主である東京理科大学イノベーション・キャピタル、神宮館、シフラに加え、新たにNOW、新生企業投資の関連ファンド、東京理科大学ベンチャーファンドを迎え入れ、5.7億円を調達した。
GPU事業のさらなる成長に向けた開発系人材の採用強化やデータセンターの脱炭素に向けた演算力の高効率化の研究・開発、再生エネルギーを活用したデータセンター運営設備の研究・開発のほか、GPUクラウドサービスの拡充に向けてのサービス開発・マーケティング投資を積極的に行っていくという。
新たな引受先からのコメント
■NOW株式会社 代表取締役 梶谷 亮介氏、取締役 家入 一真氏
NOW株式会社は「Next One for the World.」をコンセプトに、次世代を代表する起業家に対しオールジャンルでの投資を行っています。
AI・IoT社会の更なる進展やWeb3.0領域の台頭が予見される中で、必ずや需要が拡大していく演算リソースを独自のノウハウに基づき提供するハイレゾ社は、今後各種分野での産業振興に不可欠な国産IaaSプラットフォームへと成長していくものと大変に期待しています。NOWとしても、日本のIT基盤の一層のアップデートに向けて、これからハイレゾ社と伴走させていただけることが非常に楽しみです。
■新生企業投資株式会社 代表取締役社長 松原 一平氏
米国・中国と比較して日本のAI・ディープラーニングの社会実装は遅れを取っています。この要因の一つとして、オンプレミスであれクラウドであれ、AI開発で使用される高性能のGPUサーバーの利用コストの高さがあると考えています。当社がGPUサーバーをクラウドで提供する「GPUSOROBAN」は、課題となっている利用コストの高さを解決し、ユーザーは「安価に」「月額固定料金という明瞭な価格体系」で高性能のGPUサーバーを利用でき、これまでコスト面からGPUサーバーの利用が難しかったユーザーも高性能のGPUサーバーを利用してAI開発を行えるようになります。ハイレゾ社への投資を通じ日本のAI・ディープラーニングの社会実装の普及・加速を支援させていただくとともに、「技術を持った創造的な集団として、新しい時代の新しいニーズに応えていく」というハイレゾ社のミッション実現にむけてご支援させていただきます。
■東京理科大学ベンチャーファンド(TUSキャピタル1号投資事業有限責任組合)
無限責任組合員:アストマックス・ファンド・マネジメント株式会社 代表取締役 小幡 健太郎氏
当社は、学校法人東京理科大学が主に出資する第1号の大学発ベンチャーキャピタルファンドの運用を行っており、広く社会に寄与する出資を実施して、資産価値の向上も実現することを目指しております。
ハイレゾ社は、経済・社会の持続的成長のために大切な「演算力」の供給によって、社会に貢献していく企業であり、その技術的優位性を高く評価し、GPU専用データセンター開設を含む事業成長加速に少しでも貢献するため、出資を決めさせていただきました。東京理科大学との次世代データセンターに関する共同研究、地域経済認定事業者としてわが国の持続的な成長に不可欠な地方からの成長への寄与も含めて、今後の大いなる成長を期待しております。
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